証明への難問【1】〜コラッツ予想編〜
イベントが終わり、俺は早速交互算術とコラッツ予想の関係を調べ始めた。頭の中で様々な計算式や仮説が渦巻いていたが、やがてある関数が浮かび上がった。
「ふむ、これがポイントか…」俺は思わず呟いた。数学の美しさに引き込まれ、時間の感覚を忘れていた。
次の日、俺は珍しく朝早くに目が覚めた。ふと外を見ると、澄んだ空気が漂っていたので、散歩にでも行こうかと思い立った。しかし、そう思ったのも一瞬で、桜井のことが頭に浮かんだ。学園祭の後、桜井が何かに悩んでいるように見えたのが気にかかっていた。
その時、突然電話が鳴った。画面には「桜井」と表示されている。俺はすぐに電話を取り、声をかけた。
「桜井、どうした?」
「佐藤さん…」桜井の声はいつもと違い、どこか不安げだった。「実は…兵器のデータが盗まれたみたいなんです。」
「なんだって?それは大変じゃないか。」俺は思わず立ち上がり、部屋を歩き回った。「すぐに警察に知らせたのか?」
「はい、でもまだ犯人の手がかりが掴めていません。それに…」桜井は言葉を濁した。
「それに?」俺は問い詰めるように聞いた。
「もしかしたら、私の家族が関係しているかもしれないんです…」
「なんだと?」俺は驚いた。「どういうことだ?」
「詳しく話したいんですが、直接会えませんか?」桜井の声はますます弱々しくなっていた。
「分かった。今からそっちに向かう。」俺は急いでコートを羽織り、部屋を飛び出した。桜井が何を抱えているのかは分からないが、放っておけるわけがなかった。




