遺昔眼と次元眼の先に
公安の本部に戻り、公安の男が重い口調で話し始めた。
公安の男「すまないな、緊急事態につき公安の者ではないお前らを駆使してしまったことに対して。」
三条「いえ、我々もこの状況を解決するために尽力しました。感謝の気持ちでいっぱいです。」
佐藤「そうですね。おかげで多くの情報が得られ、次のステップへ進む準備が整いました。」
公安の男「ありがとう。状況はまだ厳しいが、お前らの助力で大分進展があった。引き続き、協力していこう。」
三条「はい。これからも最善を尽くします。」
佐藤「了解しました。次に何が必要か、指示をお待ちしています。」
公安の男「その言葉を信じている。状況が落ち着いたら、また連絡を取り合おう。」
公安の男は、感謝の意を込めてお礼を言い、三条と佐藤に深く頷いた。二人はその言葉に応えて、公安の本部を後にする準備を整えた。
公安の男「どうだった?」
三条が深く息を吸い込み、佐藤と共に報告を始めた。「私たちは勝幡寺で重要な文献を見つけました。桜井家の起源や、遺昔眼、超次元眼についての情報が記されていました。これらの眼は非常に強力で、悠久の過去や時を超える力を持つとされています。」
公安の男は驚いた様子で、「そんなものが本当に存在するのか?」
三条は頷いた。「はい、実際にそれに関連する文献がありました。ただし、私たちが調べた範囲では、まだ多くの謎が残っています。特に、なぜこれらの能力が佐藤さんに二つとも備わったのか、その理由は不明です。」
佐藤も続けた。「また、悠真は現在刑務所に収監されていますが、終末の男という新たな脅威が依然として存在します。彼の目的や動向についてはまだわからず、引き続き警戒が必要です。」
公安の男は顎に手を当て、考え込むようにしていた。「なるほど。それにしても、終末の男の存在はまだ大きな問題だな。これからどうするつもりだ?」
佐藤は真剣な表情で答えた。「まずは終末の男の追跡を続け、彼が引き起こす可能性のある危険を未然に防ぎます。それと同時に、桜井家に関する文献や情報をさらに調査し、この力がどのように作用するのか、またどう対処すればよいのかを明らかにするつもりです。」
三条もその意向に同意し、「私たちの持っている情報を基に、研究を進めると共に、新たな手がかりがあればすぐに対応します。」と付け加えた。
公安の男は二人の決意を見て、少しだけ安堵した様子を見せた。「わかった。これからも気を抜かず、必要な情報は逐次報告するように。全体の状況を把握し、次の一手を考えるのが私たちの役目だ。」
佐藤と三条はその言葉に頷き、公安の本部での業務を再開した。二人は今後の課題に向けて、それぞれの役割を果たしながら、一層の準備を整えることにした。