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ゲノム~失われた大陸の秘密~  作者: Deckbrush0408
第三章【パシフィス王国編】
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ケイラについて

ライトはイベントから戻ってくるとすぐに村田に駆け寄り、少年特有の無邪気さで彼に飛びついた。

その動きは溢れんばかりの活力と喜びを示していた。

「あっシュン!ただいまー」

と彼の声は広場に響いた。


村田はライトの勢いに少し息を呑むが、彼をしっかりと抱きしめた。

「うぶっ、おかえり。楽しかったか?」

と彼はライトの幸せそうな顔を見ながら尋ねた。


「うん、楽しかったよー!」

ライトの声には純粋な喜びが溢れていた。

彼は魔法のイベントで新たなことを学び、それが自分の中で新しい興奮となっていた。


二人はゆっくりと宿に向かいながら、村田はライトからイベントでの体験や学んだことを聞いた。

宿に到着して部屋に落ち着くと、村田はケイラのことに話を移した。


「そっか、おねえちゃん無事だったんだね..」

ライトは安堵の表情を浮かべたものの、その眼差しには複雑な感情が窺えた。

彼はケイラが無事であることには安心しているが、過去の出来事には未だに心が乱れているようだった。


「あぁ、それで色々彼女と話したんだ。昨日の事とか、今後についてな」

村田は落ち着いた声で説明を続けた。


「まず、ライトを攫った件について、かなり反省していた。その..まぁ攫った理由はお前の事が好きだったからみたいだ」

と村田は可能な限り優しく事情を説明した。


「あ..うん、それはおねえちゃんから聞いたよ。どこが好きだったのかはよくわかんないけど」

と静かに答えた。

彼の声はやや不安定で、過去の恐怖がまだ完全には消えていないことを示していた。


村田は次に、ケイラの現在の気持ちを伝える。

「で、ケイラは直接お前に会って謝りたいとのことだが、どうだ?」


「正直まだちょっと怖い..けど、やっぱり僕もちゃんと会って話しておきたいな」

とライトは一瞬俯いて考えるが、すぐに顔を上げて自分の意思をはっきりと表現した。


「そうか..ありがとうな。直接会うのはイベント期間が終わった後にしようか」

と村田はライトの成熟した判断を評価し、彼に感謝の意を示した。

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