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ゲノム~失われた大陸の秘密~  作者: Deckbrush0408
第三章【パシフィス王国編】
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帰還

ケラプとケイラの戦闘が終わり、疲れ切ったケラプは、

意識を失ったケイラを肩に担いで自分のカフェに戻る。

カフェに入ると、先に避難していた村田と自警団のメンバーが、血まみれの姿に驚きの声を上げた。


「戻ったぞ..」

とケラプは疲れた声で告げる。


「あ..ケラプさんってその怪我!何があったんですか!?」

村田が血に染まったケラプのエプロンを見ながら急ぎ足で尋ねる。


「あぁ..まぁ色々とあってな..ライト君は無事だったかな?」

ケラプは血と汚れにまみれたエプロンを気にしながら、冷静に応じる。


「はい、勝手に借りてしまって申し訳ありませんが、今はベッドで寝かせています」

と村田が回答する。


「それはよかった..村田君も今日はこちらに泊まるといい..」

ケラプは力なく微笑みながら言う。


「ありがとうございます。あと、そちらのケイラさん?は..」

村田は意識のないケイラに目をやりながら尋ねる。


「しばらくは起きないだろう..一旦はこちらで監視しておくから安心してくれ..」

ケラプはケイラをソファに寝かせ、毛布をかける。


「わかりました。お言葉に甘えて休ませてもらいますが、その前に....」

村田が話を切り出し、ケラプは首を少しかしげる。


「怪我、見せてください。簡単な治療であればできますので」

と村田は救急箱を取り出しながら提案する。

彼の顔は真剣そのもので、ケラプの安全を第一に考えていることが伝わる。


「わ、私は魔人だ..これくらいすぐに治る。それに今日は疲れただろうからもう..」

ケラプは珍しく弱々しい声を出す。


「ダメです。ほらすぐ終わりますから」

と村田が言い、ケラプは観念したかのように治療を受け入れる。

治療中、ケラプはちょいちょいびくつく様子を見せる。


その反応に、村田は内心で

(もしかして、病院嫌いなのか....?)

と思いながらも、それを表には出さない。

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