42話 やっぱりホラーやないかい。
遅くなって申し訳ない。
綾ちゃんが平常運転平常運転すぎて安心してる私がいる。
でも最後の能力は何なのかな?
奥の手感がハンパなかったけど。
綾ちゃんに聞いてみよっかな?
教えてくれるとは思えないけどね。
「ただいまー!」
「おかえり。」
「お疲れ様、最後のは使ってしまって良かったのですか?」
「それが結構強敵でさー…使わないとヤバかったんだよねー。」
「おかえり!最後の能力って…」
「秘密!」
食い気味に来たよ。絶対秘密って言うつもりだったでしょ。
「まぁそのうちわかる。準決勝じゃ私が勝つ。」
「勝つ気満々ですね。」
「当然。」
「本日ラストの第七試合!戦うのは炭谷旭さんと志麻優星くんです!」
「両者全力を尽くして頑張ってください。」
貞…じゃなくて貞……じゃなくて旭ちゃんは黒いオーラを纏ってたっけ。
志麻くんは見た目優男だね。
能力は反射だった気がする。
「本日ラストの…開始!」
「[カナタヘ伸びる魔手]」
手の形状をしたナニかが優星君に襲いかかる。
武○色を纏ったゴ○ゴ○のピストルって言ったらわかりやすいかな?
予選では見なかった技だから隠してたみたいだね。
でも…
「[因果応報]!」
やっぱりそうなるか。
流石に反射するよね。
優星君の能力はその能力を使った人に跳ね返すみたいだね。
単純明快厄介の極みだね。
「ふふふふ、あはは。」
跳ね返されてきた物を手を生み出して相殺しながら笑っている。
怖いよ。
旭ちゃん本当にホラー映画に出てきそうな雰囲気出すのやめてもらっていいかな?
見て?春香ちゃんはもう涙目だよ?
「ふふふふふ……はっ!」
「!?なにっ!?」
そんな旭ちゃんだが、笑ってたと思ったらいきなり突っ込んできた。
さっきまでは中距離での戦闘に徹してたから誰もそう来るとは予想できずに、黒を纏った手が優星君に触れてしまう。
「ガァッ!?」
瞬間黒いヒビが優星君の体を駆け巡り優星君が砕け散った。
最後までホラーやないかい。
んー。当たったらダメ系の能力みたいだね。
能力も初見だったら負けてたかもね。
触れさせないようにすればいいから実際はそこまで難しい話でもなさそうだし。
「理解した。大丈夫そう。」
「凛ちゃんなら大丈夫そうだね。」
近づこうにも減速させられて凍らされるオチしか見えないもん。
相性が良くないね。
とりあえず泡吹いて倒れてる春香ちゃんを起こさないとね。
第七回戦 勝者
炭谷 旭
描いてて楽しいキャラ上位ですね、旭。(倒置法)




