18話 やってみましょうと言われてできれば苦労はしない。
血迷ったのか俺!本日3本目どうぞ!
今日はスキルの付与術が2時間と先生のブラストを見せてもらったあとに戦闘訓練が2時間ある。
「はーい。みなさん。今日は能力付与についてのお勉強をしていきまーす。」
能力付与とは自分の能力を物に付与する技術。
前に能力検査センターで見た、嘘を見抜く装置もこれに含まれるね。
「能力付与は元になる物と能力の噛み合い方が重要になってきまーす。例えば早く走る能力を付与するなら靴とかに付けるのが一番ですねー。逆に手袋だとほとんど意味をなしません。」
能力との相性によってどこまで付与が可能かどうかが決まってくるんだけど…
「はい!先生!」
「どうしましたか白蓮さん。」
「私みたいなスキルはどうすれば良いんですか?」
そうなのだ。既知と組み合わせるものってなんだよ。
だが先生ならどんなものかも知ってるはず!
そう聞くと先生はふっと微笑み
「それを見つけるのも付与の醍醐味ですよ!」
と言われた。
丸投げかいな。
そのあと実技の方に入って色々試した結果辞書との、相性がよかった。
どんなものになったのかというと辞書の文字を指でなぞると効果が発生したのだ。
だけど「死」をなぞろうとしても指が全く進まなかった。
先生によると私自身の付与の練度の低さと能力者の強さがまだ足りないらしい。
ちなみにみんなのを見ると
春香ちゃんは天秤。
まぁ、名前の通りだね。
あやちゃんは…
釘バット!?どんなスキルだよ。
ゆいちゃんは手持ちの時計。
時間干渉系の能力っぽいね。
りんちゃんは
氷の剣?聞いてみたらこれぐらいしか付与できなかったらしい。私より苦労しそうだもんね。
どんな効果が付与できたか聞いたら触れたものを何かを選んで減らすらしい。普通にすごいね。
こうして時間は過ぎていき次は先生のブラストが見られるらしい。場所は第一訓練場か。
訓練場に行くと模擬戦闘用の人形を設置した先生がいた。
みんなが着くと、
「はーい。今から先生がブラストを見せまーす。結界起動するので前に出ないようにねー。」
そういうと先生は宣言する。
「ブラスト:御霊の憑依、スサノオ」
その瞬間先生から紫のオーラが吹き荒れる。
そこに立ってたのは紫の袴を着て一本の日本刀を持つ先生だった。
ただし目つきだけは別人かのように鋭い。
「参る。」
そう言った瞬間には模擬戦闘用の人形は首と体が別れていた。
「解除…………ふぅ、流石に疲れますね。」
マジで優秀やった、、ていうか人外みたいな動きしてたよね?能力者の中では先生走るの遅かったはずなんだけど。
「私の能力はこの世にある魂を物や自分に憑依させる千変万化というスキルです。ブラストする事でいわゆる神と言った存在を憑依させることができます。」
だから性格変わってたのか。普段だったら絶対「参る」なんて言わないもんね。
「さて、それでは皆さんもやってみましょう!」
「「「「「できるか!!」」」」」
私たちの声が揃った。
そりゃそんな簡単に必殺技使えたら苦労しないって。
普段は緩いけど本気出した人のギャップ萌え。
萌え?(萌えの崩壊)




