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どんなに性格が良い美男美女でも腹下したらう◯こいくからな? う◯こ……いくからな?



『オッーー、久しぶりだなあーーー!!浜松!』



 よう、お前ら久々! なんか本当に久々すぎて久しぶりって感じがしないよな(笑)

 この夏は色んなことがあったよなぁ。

 暑かったり、蚊が多かったり、スイカが美味しかったり、もう参っちまったぜ(笑)



『浜松ちょっと痩せたー?』



 あ、バレた?(笑)

 そうなんだよ、夏って気がつくと太るじゃん?(笑)

 そこを敢えて痩せるっていうマジックな(笑)

 一日中、家でNetflixのイカゲーム見るだけだと肥えるいっぽうだし、これはダメだなぁと思ってさ!ジョギングをしてたらわりと痩せてきた(笑)



『元気そうでよかったー。なんかあんまり元気なさそうだったしw』



 は?(笑)ばりばり元気だろ!w

 俺ほど元気なやつ逆におる?(笑)

 ここまでくると松岡修造なんて「声デカいだけであんま元気ないよな?」って思えるレベル(笑)



『よっ、浜松。また例の本貸してくれー!』



 例の本ってなんだっけ?(笑)

 ごめん、貸した覚えないからわからん(笑)



『浜松、なんか変わった? クマとか酷いし。ちゃんと寝れてんの?』



 寝てるって(笑)

 うっせえうっせえうっせえわ(笑)

 お前の思ってるより健康だわw



『こんな政治家はいやだ。どんなの?』


 どんな政治家も嫌だっつーの(笑)



『おもしろワクチンを打ったら二日目にどうなる?』


 知らねぇよ(笑)

 おもしろワクチンってなんだよ(笑)



『彼女はそう言ってロンドンへと旅立った。なんて言った?』


 知らねぇって(笑)

 一体なんの話をしてるわけ?(笑)

 ロンドンへと旅立ったんだから「ロンドンへと旅立ちまーす」って言ったんじゃねぇの!w



『好きな女の子を間違った方法で励ましてください』


 知らないって、そんなの。

 別に励ましても意味ねぇーだろ。


 それを俺に聞いてなんのメリットがあんの?



『面白くない』



 自分でもわかってるわ。

 じゃあ、お前がやってみろよ!


 お前が面白いことを言ってこの場を盛り上げてみせろよ。

 人にねだるばかりで、他者に与えられることを待つだけで、それで本当に欲しいものが手に入ると思ってんのか?


 人の目を気にして、他者の評価ばかり気にして、自分を偽って気を遣って【優しさ】と【臆病】を履き違えて、それで自己防衛したつもりかよ。

 んなの、全部偽物で、空っぽなだけだろ。


 何がお調子者キャラだよ。

 何が異性にモテてなくて、同性には大人気だよ。

 そんなの求めてねぇーよ。

 そんなの欲しくなかったよ。


 ただ、たった一人の好きな人と大切な時間を過ごしたかっただけだよ……。

 愛されている、自分には生きている価値があると信じたかっただけだよ。

 それが高望みだっていうのかよ。


 面白さなんていらねぇわ。

 もっと勇気が欲しかったわ。


 自分にもっと勇気があったのなら、あの子と一緒に居られたのに。

 これも全部ひとえに俺の弱さが招いた結末だわ!


 わかってるっつーの。

 痛いほど理解してるっつーの。


 だからもう俺に何も求めないでくれ。

 面白いとかキモいとか、何も言ってくれるな!


 俺は弱い男だから。

 何も守れない、ワガママで自分に甘い弱虫だから。



 なにがお調子者キャラだ!



 ──んなもん全部、クソッタレだ!!



 全てをぶちまけて、俺はクラスを出てゆく。



※※※



『久留海ねこが、学校を辞めた』



 数ヶ月、そんな噂が学校中を出回った。

 彼女は出会い系に熱中し過ぎて、悪い男と夜の街を歩いているところを保護者に見つかり、退学となってしまったらしい。


 今更そんなことを聞いても、何も思わなかった。

 心が麻痺していたのかもしれない。


 昼休み、あの場所に行くこともなくなった。


 ミルクの味を恋しく思う。


※※※


 半年、一年と経過して、俺は高校を卒業した。


 後半はずっとクラスから浮いていたので、誰の目を気にすることなく、勉学に勤しむことができた。

 そしてそれなりの偏差値のある大学に進学することとなった。


 バイトを始めて、一人暮らしをするようになった。


 親に仕送りをもらうことは悪かったので、出来るだけ節約して自分だけで生活することを覚えた。

 かーちゃんたちはこんなに苦労していたんだな、と改めて知った。


 大学のウェイウェイとしたノリにはあまりついていきたくはなかったが、勇気を出して、また軽音部に入ることにした。

 音楽が好きだったというのもある。

 ギターは趣味でやっていたし、中学の頃はドラムを叩いていたし、カラオケには暇さえあれば通っている。

 歌えばストレス発散になる。


 元々内向的な人間なので、アクティブに物事を行えたりはできないが、舞台に立つのは好きだった。

 人前で何かを表現したい。

 そうすれば生きているって感じがするから。



 彼女はできなかったけど、それなりに幸せだった。



 ×××



 大学二年生になった頃のことだった。


 友達も増え始めたころ、先輩が連れてってやるとBARに案内してくれた。


 そこで俺はある人物と思いがけない再会をする。



「あー、今日も来てくれたんだ!ありがとな!一杯サービスするわ」



 彼は金髪姿で、ピアスが何個も開いていて、鼻の高いスマートな男。

 かつて俺の高校で輝いていた人物だった。



「うぃーす。副店長の島田翔太郎です。君、俺と高校一緒なんだっけ?」




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