序章
-始まりは一本の電話だった-
一人身で彼氏なし、控えめ、何もできない
そんな私…
それでも大切にしてくれた友達がいた。
如月 深雪…
幼稚園の頃からの幼なじみでよく、
相談にのってもらっていた。
でも、高校に入ってからは中々連絡が
とれなかった。
それほど、私も、深雪も、忙しかったから
そして…雪が降っていて綺麗な結晶が
落ちてきた2月の土曜日の事だった
-1本の電話だった-
私が出るも、最初の10秒ほどは無言だった
私は悪戯と思い、切ろうとしたそのとき…
ザァァァァァァァァ…
砂嵐の音が聞こえた…
ザァァァァァァァァ
奇妙な事に少しリズムにのっているようだ
ザァァァァァァァァ
聞こえてくる度に音が小さくなる。
そこで私は気づいた。声がすることに…
そして、その声の主は深雪だった。
砂嵐が段々と小さくなっていき、
ようやく聞こえるようになったとき…
バタン!
私の近くにあった扉が閉まった。
そして、
ーーーーーーーーーーーー!
超音波だった。何も聞き取れない…
一体どんな電話なんだろうと切ろうとすると
-ねぇ?私を助けて?-
「…え?」
明らかに深雪の声だ…
助けて?…何かあったのか…
「ねぇ!深雪、何かあったの?!」
と、聞いても…
-ねぇ?私を助けて?-
と、繰り返すばかりだ。
深雪に何かあったのなら、
私が行くしかない。
私は深雪の大切な友達だから、
「深雪待ってて、すぐにいくから!」
私は電話を切り、急いで最後に深雪に
会った場所へ行った
何となく、
そこにいるような気がしたからだ
しかし、着いたが、どこにも居ない。
誰も居ない…
偶々、何もない日だったので、
周辺を探したが、深雪は居ない…
…もし、犯人に連れ去られているのなら
運良く、ここに来ることはないだろう。
だから…
「学校の方が隠れられる場所は多い?」
いや、確実に多い
私は母校である中学校へと急いだ。
お読みいただき、ありがとうございました!
ミステリー等はあまり得意ではないのですが、
楽しんで頂けると幸いです。
それでは、次回の-最後の命-もお楽しみに!