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アンベール帝。リューベックライン建設開始

 ※ ※ ※ ※ ※


 いつか、帝王の伝記作家になりたい者の話。

 アンベール神聖帝国皇帝は数々の逸話を持ち、名実ともにケドニア帝国の支配者である。アンベールは、兄であるカザドシュ帝に子供がなかったため、兄王の崩御で、25才の時、ケドニア神聖帝国皇帝に即位した。以来52年に渡って帝国を統治している。


 ケドニアでは良く知られている事だが、アンベールは王弟である為、皇帝一族でもさほど目をひいていなかった。カザドシュ前皇帝が暗殺された為、出て来ただけという感じであった。前帝は子供がおらず、もしもの時はアンベールにと常々廻りの者や諸侯に話して居た為、すんなりと決まったというだけである。政治手腕は未知数で、思慮深いとも思われない突飛な言動で知られ、奇癖があると言われていた。


 噂によると、アンベールは、6才の時、階段でふざけていて転倒し2日に渡り意識を失っている。目覚めた時から、突然おかしな事を口走るようになったと言われる。曰く、馬車より早く、一度に多くの人を運んだりする乗り物や、異国の食べ物(東の大陸、イルに有るカレなる物)にやたらと詳しかった。他にも、にわかには信じられないような話が伝わっているが割愛する。


 だが、夢のような話も含めて現実になったものが多々ある。例えば帝都で話題になっている馬のいない鉄道である。また、数々の新規の発明・発見、ともすれば珍奇とも、役に立たぬゴミの様なとも言われる物を作り出している。特に食べ物については軍事利用可能な行軍食と言われる瞬間油熱乾燥法湯戻しめん、長期保存ができる缶入り食品は言うに及ばず、いささか食感があれなスライム状菓子が実用化されている。これらは、水晶宮殿の土産として帝国府直営店で販売されているのは良く知られている。


 また先見の明と学識が有ったと言われて、今になっては高い評価を受けている品々も多い。もちろん軍事関連の発明品は多いらしいが機密になっている。銃器関連の者が驚嘆する内容で有り、軍の装備改編の陰の主役とされるが定かではない。いずれにせよ、ゴミの様だと言われた品々も後世においては、叡智の結晶と言う品々かも知れない。


 そう言えば、アンベール殿下が私の天文学の友人を招いて、宮殿にて講義を受けている。毎回の講義後はお茶の時間であるが、アンベール殿下と歓談したり討論をしたりしたと言っていた。彼も、時に研究のヒントを得たりすると言っていた。年端のいかない少年が天文学者と討議するなどにわかには信じられないだろうが学者本人から聞いたので間違いないだろう。

(この天文学者は殿下に勧められて、ヴォメロの塔から羽の落下実験をしたり、反射望遠鏡なる物を製作したりしている学究の徒である)


 彼がふと漏らした事がある。友人が聞いた話では、幼少時の陛下は聖秘跡教会の司祭に1年は何故390日なのか、何故このムンドゥスが丸いのかと、下問したらしい。まさかと思われるが、問い詰めたてて答えられなかった事が、その後のエバント王国の、属国化の遠因ではないかと、と語っている。


 話を戻す。ダメを装って、王家から睨まれないように、才能を隠していた公爵もいる世の中だ。凡庸ぐらいだったら廻りの家来が何とか支えてくれる。すわ、お飾りのもならない暗遇な皇帝の誕生かと思われたが、兄王と同じ様に、強固な反対にもめげず、軍制改革を続行し工業化を押し進めている。これには、廻りの者も驚いたが、改革で対立していた貴族達はなおさらであった。


 アンベールが軍の直接統治を実行し、権力を掌握するようになると、皆その手腕を恐れ唯々諾々と従うようになった。宮廷を掌握したのちには有力な貴族も1人消え、2人消え、3、4と続いて消えていく。暫くすると、皇帝の意に反する者は1人もいなくなってしまった。


 そして、今ではナゼール・ローラン・アズナヴールを宰相に据えると、年齢の為かも知れないが、ここ12年に渡って表に出る事は少なくなったと宮中のメイドが教えてくれた。何でも、自分は65を越えた身である。年金生活者なので税金の関係で余分に働いてはいけない。と周囲に言っているらしい。帝王に何故、税金がかかるのか? いまだに、意味不明である。


 それはさておき、これはナゼール宰相の政治的、事務的にも優秀だという事の証左だと思う。しかし帝王の引き際のあまりの手際良さに、すべての者がアンベール帝の手のひらで、踊らされていたのではないかと考えている。


 そんな皇帝であるが、エバント王国を属国化した際に二女のリベラータ・コンチェッタ・デルヴェッキオを妃として嫁がせ(エバント王室に入る為、エバントの貴族風に名を変えた事では今でも賛否がある)、教皇派の抵抗に会った時、娘可愛さなのか軍の侵攻を止めて、教皇派との二重支配に甘んじているとされる。


 以下に、ご令嬢方々のお名前を記す。年齢は公表されていないので推定。リベラータ妃を除き未婚である。

ジャニーヌ・ジョレイナ・メルシェ・ビュルル。第1王女、50才

リベラータ・コンチェッタ・デルヴェッキオ妃。第2王女、47才

サラ・エルミーヌ・セバスチレイナ・メルシェ・ビュルル。第3王女、43才

エリーズ・マルティーヌ・メルシェ・ビュルル。第4王女、37才

コンスタンス・メルシェ・ビュルル。第5王女、32才

セリーヌ・ヴェロニク・メルシェ・ビュルル。第6王女、20七才

 

 ナゼールが宰相になった経緯については、多分に推測のみで語ら無なければならない。アンベール帝は軍制改革としてケドニア帝国軍の階級制導入と兵員数増加。軍事産業育成3年制を議会に命じていた。これに反対する貴族派が議院の多数派を得たため、軍制改革で対立が激化した。皇帝は危機感を抱き、議会を解散して政権の保守化を目指した。


 議会を再編し保守化を行える人物として、ナゼールを抜擢する事になる。この時、ナゼールは皇帝の意をくんで、低予算で軍制改革を行い成果を上げた。尚、ナゼール宰相の家系は代々帝室に仕えており、皇室の霊廟の管理もしている名門である。


 この成功に気を良くした皇帝は、彼を宰相に指名する事になる。折よく好調になり始めた経済がその手助けをした。その後、ナゼールはケドニア諸侯会議に皇帝の名代として出席し、エバント王国の属国化を画策するようになる。その際に影の立役者として、エバント国王オルランド・ランドルフォ・デルヴェッキオに、アンベール帝の娘リベラータ・コンチェッタ・デルヴェッキオ第2王女を、嫁がせることに成功している。


 婚姻後、議会がエバントとの併合論を唱えた。これによりエバント国内で、ケドニアはバルトロ・フィロメーノ・バルディーニ教皇を中心とした勢力と対立する事になった。アンベール帝も、一時強く併合を望んだと思われたが、ナゼールのエバント懐柔策の方が上手くいくという説得を受けて考えを変えている。

 先に述べたように、皇帝は、娘の嫁ぎ先であるエバントとの対立には、消極的であったのが幸いしたと言える。議会内では対話路線に反対する者も多くいたが皇帝の勅命で議会を解散し、新議会を参集しナゼールは再度、宰相を務めている。


 紆余曲折はあるものの、ケドニア帝国は大陸の覇者の地位に有ると言って良い。現在の魔獣侵攻が無ければイリアと戦っていたかも知れない。ナゼール宰相にすれば、戦後の復興費用と人的被害を考えて、戦など下の下と言う処であろう。経済的に支配できれば、それに越した事は無いはずである。

 恐らく彼なら、技術力の差や絡め手を用いて、有耶無耶のうちにイリア王国の利権を手に入れていたろう。これはアンベール帝にも言える事で、帝の権謀術策を持ってすれば、いとも容易い事かも知れないと愚考するものである。帝国を統治する術を持つ者である二人とも老獪と言えよう。


 ケドニアの歴史を記録する者としては、おそらくだがアンベール帝は、好況下の経済を背景に力を伸ばし、統一戦争を起こして、念願である大陸統一を達成しようとするだろう……。魔獣の進攻が始まるまでは、このように考えていた。だが、相手が魔獣では是非も無い。このままでは、魔獣によりケドニアどころか人類の存亡にかかわるであろう。良い知恵も浮かばぬし、方策を論ずることも出来ない。かと言って魔獣を相手に剣を握る事もできず、悶々とあれやこれやと思いはするがなすすべもない。アァー、我ながら恥じ入る次第である……。


 ※ ※ ※ ※ ※


 水晶宮殿の侍従の噂話。

「特に有名なのが、皇帝陛下の実験所です。はい、他にも礼拝堂や歌劇場、書庫等の見どころがたくさんあります。広大な宮殿の為、調理室は3000 人以上が食事をとることもあります。その全員に、給士するには調理場だけで100人もの使用人が必要です」


「陛下専用食事室ですが、古参の者は食堂とは呼びません。どなたが名付けたか不明ですがファミレスといわれおります。ここでは、対面式の3人掛けの二個の長椅子がテーブルを挟んで置いて有ります。ちょうど6人用ボックス席の様な感じで、しつらえてあるのです。しかし、調理室からは遠すぎたため、陛下はほぼ冷めた料理をお召し上がりでした。料理をお出しすると口癖のように、レンチンしてと仰っておられました。あぁ、これは、火魔法で温めなおす時の専門用語です」


「これが、瞬間油熱乾燥法湯戻しめんが開発された動機と聞いております。たしか、30年ほど前になりますが皇帝陛下のご命令で、専用の調理室が実験室横に設置されました。今では行軍時には無くてはならないものとなっています」


「エェ、当時はもっぱら東方のカレなる料理を研究されておられました。そういえば、後片付けをするメイドが、調理後の鍋と杓子が溶けているのを発見しまして騒ぎになった事がありました。その時は、さすがに調理を中止されましたね。ですが、調理室が出来てからは、名産品となった帝室恩寵品の米と味噌、醤油の研究が進んだそうです」


「水晶宮殿には、わざわざ野鳥園が作られましたので、皇帝陛下はとても鳥の観察がお好きかと思います。お聞きした処とバードーウォチィング? と言うそうです。陛下は時々私どもには分から無い専門用語なんでしょうか? お使いとの事を後から同僚に教えてもらいました。そうそう宮殿には、この大陸中のさまざまな珍しい種類の野生の鳥類放飼場があります。珍しいと言えば、これは秘密とされていますが、魔獣のはく製もあるそうです」


「この宮殿は、表面的には贅沢と豪遊の場の様に見えます。その実は、科学研究にも重要な役割を果たしておるのです。アンベール帝は科学に情熱を傾けておられます。そして今までになかったさまざまな器具をお作りになられました。そうした器具は治金学、薬学、天文学、地図学、測量で広く利用されているそうです」


 ※ ※ ※ ※ ※


 帝国歴391年8の月1日


「カトー卿、皇帝陛下とお会いになる時は、そのお積もりでお願いします」

「ハイ、分かっています。本当に、ご病気だと思って内謁して頂きます」

「帝国側の者も、薄々気が付いています。イリア側としても気が付かない振りをして、皇帝の思惑につき合うつもりですので、皆さんよろしく」

(協議も結んだし。宮廷の作法は、式部官達のフォローもあって無事にこなした。友好と連帯の推進によって平和を強固にした者として勲章も貰ったし、貢ぎ物もちゃんと置いてこれた。満足できる出来だな。あとは、明後日のジョスラン伯爵と高速馬車に乗るまでに抜け出して、何とか帝都見学を半日でもしたいものだ)


 イリア表敬訪問団は、前日に協議を無事終え、ナゼール宰相が両国の親善が永久に続くように協定文を読み上げる。そして、皇后陛下が皇帝になり替わり、水晶の間で叙勲を済ませた。シーロ卿、子供の様なカトー卿と外交員達、イリア王国公使達と共に退室していった。


「陛下もういいですよ。彼らは帰っていきましたよ。起きて下さい。狸寝入りでしょ。帰ったと言うのに、モー」

「すまん、宰相。本当に寝るとこだった」

「もう止めません? あなた、いい加減バレますよ。仮病だと」

「ウーン。面倒なんだよ。ところで、宰相。おみやげって? あったの? イリアから?」

「魔石だそうですよ。式部官の、いけませんメモの5番目に書いてあるのを真に受けたそうです。これには大変な、お返しが要りますよ。要塞の分もあるし」

「そういえば、あれに何か書いて有ったなー」


「ハイ、ハイ、もう良いでしょ」

「昔、見たテレビで有ったんだよ。爺さんが死んだらどうなるかってドラマ。親戚がそろって、誰がどうするかとかの?」

「陛下に、謀反など企む者はいません。みな潰しました。奇麗さっぱりと」

「そうか。つまらんな」

「つまらんなんて呆れますよ。宰相、私もう行きますね。後はお2人で気の済むまで、どうぞ」

「ご冗談を、皇后陛下。しかし、お気遣い。いたみいります」

「転生者の老後なんて。ウェブ小説で、読んだ事も無かっもんなー」

「あなた、またそのお話なんですか? 人は、100回や200回では信じないそうですけど、私達には1万回以上は、繰り返していますよねー。良く飽きないもんですね」

「19才で、はねられて転生した浪人生。なろうは読んでいたけど、良く分からない知識の思い出だけで、やって来たもんなー」

「何ぶちぶち、言っているんですか? いい加減、起きて下さい。宰相が呆れていますよ」

「そこ、ぶちぶちじゃなくて、ブツブツな」


 ※ ※ ※ ※ ※


 帝都の開発局は、要塞線を築く事自体には、反対はしなかったが、その防御機能については懐疑的であった。守りに徹した南ケドニアの都市はことごとく壊滅されられている。だが、都市の城壁内に暮らす事が慣れた人々には、城壁と言う言葉が耳に心地よい。検証された事も無い、大計画がたちまち支持される事になる。


 魔法使い達の数がそろい、魔力が無限に有れば魔獣など、恐るるに足らない存在だ。いくら数が多くとも、術者が放つ火魔法で燃やし尽くせばよい。たとえ魔法使いが居なくても、噂される帝国の量産されつつある新兵器が有る。見通しの良い、巨大な城壁の上からでなら数も狙えると聞く。多くの者は、単純にそう考えた。これとて、あながち嘘でもないだろう。


 ケドニア神聖帝国・帝国要塞の分岐点で、エルベ川は2つに分かれる。東に向かう流れはリューベック川と名を変えて港湾都市ブロージョに至る。急流や急峻な地形を除き、要塞群が作られる事になる。後に対魔獣用のトーチカ群は、リューベックラインと呼ばれる。

 東の港湾都市ブロージョから西の帝国要塞へ4000キロ。リューベック川の要所にトーチカ陣地が順次作られていくだろ。やがては部分完成した城壁を、点在する一風変わったトーチカが結び、一大要塞群を作り出す予定である。

 要塞群は、都市の第三城壁の規模(内城壁高さ30メートル幅9メートル)となり、リューベック川が堀壕の役目を担う。そしてリューベック川の建設地各所から、高さ30メートルの城壁が結ばれて造られる事になる。


 地球なら、2万キロを超える万里の長城とかが思い浮かぶだろう。近代的な要塞線では、長さ600キロ、縦深50キロのドイツのジークフリート線とか言い出しそうだ。

 

 特徴的なトーチカは、第2次大戦のドイツ軍の高射砲塔に酷似している。40メートル四方の基礎に高さ50メートルの円柱状の建築物で、上部には南側六方向、北側二方向に張り出しを設けている。現在は、空飛ぶ魔物用にバリスタが備えられる予定だ。だが、いずれ開発された、新兵器が配備されれば高さを生かした攻撃や、対空兵器を備えた要塞ともなるだろう。


 その塔の中には、籠城も出来るように食料や水が貯えられ、緊急の場合は付近の避難所としても使用可能である。塔の五か所毎に指揮所を置き、塔から塔への移動も専用トンネルで移動可能で、城壁の中に鉄道馬車の小型版を通すという案も出ている。完成後は、堤防にもなる分厚い城壁は大型魔獣の突進を受けても、耐えられると言われている。


 要塞線の、建設構想自体は単純ともいえる。川沿いに要塞を築き、魔獣に渡らせなければよいというものだ。だが、何事も口で言うより、実際に行うとは雲泥の差が有る。リューベック川沿いに難攻不落の要塞群を築き、防御ラインを構築するという案は、帝国が過去に経験した事の無い難工事となるだろう。


 魔獣の進撃路は都市に沿って北上している。帝国は、リューベック要塞群の建設を開始した。ステファノ以北に、遅延防御地帯を設けて侵攻を遅らせようとしている。帝都にある皇帝府と帝国軍大本営では、すでに帝国南部の、民と兵は見捨てられたも同然であった。4の月に始められた計画は遅れがちで、魔獣の侵攻時までの完成は危ぶまれた。


 だが、ここにきてリューベック要塞群の建設が、可能かと思われる出来事が起こった。イリア王国の20万の援軍が100日以上の行軍予定を、大幅に短めて到着する予定なのだ。彼らは、約定通り援軍を出し、魔獣との戦いに参じた。そして、2万人もの魔法を使える者達を連れて来るのだ。イリアの魔法使い達の魔力は、帝国のそれの4~5倍はあると言われる。作業は、確実に早くなり完成が見込める事となるだろう。


 彼らの力を使えば、帝国の南部封じ込め計画、すなわちリューベック要塞群建設の目処は立つ。かくして、帝国のナゼール・ローラン・アズナヴール鉄血宰相は、腹心ジョスラン・グラシアン・オリヴィエ・ギーユ伯爵を団長とする外交交渉団を要塞に派遣し、イリア王国の方面軍司令官第二王子カシミロ・オスワルド・バレンスエラ・オリバレス殿下の着任を待って、外交協議が行われた。


 協議も無事終わり、協定も結ばれイリア王国の貴族達も帰って行った。同時期、リューベックラインとして、早期に着工した場所では部分的ながら完成したとの報告がもたらされた。ステファノと帝都を結ぶオルビエートの補給所の手前、今では橋は落とされたが、そそり立つような城壁が連なるリューベックラインが姿を現している。


 この場所が早期完成したのは、工期の短縮も望める合理的な判断が有ったからだ。城壁の構築にあたる人員や物資の輸送を、帝都からの主要街道を使う事で、防衛線の構築も早まり都合も良かった。逐次ではあるが、20キロに渡る防衛線構築工事を済ます事が出来た。リューベック川を見降ろす、4000キロにも及ぶ防御線は、帝国史に残る偉業の始まりであると言われた。


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