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第52章

 僕の恐怖心は急激に膨れ上がった。永遠の中に、僕らは閉じ込められてしまったのか?


 みんなのように、何も知らないならまだ幸せかも知れない。しかし、僕だけが覚えている。みんなの記憶は消えてしまった。


 気が狂いそうだった。いや既に狂っているのか?しかし、この世界はそういう情動にさえも否定的だ。


 心臓は脈も打たない。汗も出ない。疲れもない。温度もない。感覚が欠如した世界は、僕の感情すら遮っていた。




 僕は再度、三人に一通りを説明した。途中で嫌になりかけ、不審な顔をされたのでへらへら笑ってごまかそうとした。やはり不自然だった。


「貴ちゃん、ごめん。俺、どうすればいいのかな」

「……話を聞いた限りでは、この世界を終わらせる何かを探す必要があるんだろうな。緑色に触れないようにしながら、世界中を調べていくしかないだろ」

「そうだよな……ごめん」


「悠、繰り返しってのは、ゲームやってて誰かにリセットボタンを押された時の絶望感、みたいなもんか?」

「俺も思ってた。たしかにそんな感じだよ。その千倍くらいリアルだけどな」

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