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第22章
家に帰って一通りを済ませ、僕は部屋に寝転がり、携帯電話を眺めた。幸に送るメールの内容を考えていた。
「勉強する場所ってどこがいいかな?あと貴ちゃん(大田)も呼んでいい?」で送信。
結局、今日あったことには何も触れなかった。我ながら雑なメールだと思う。
十数分ほど経って、
「今日はいろいろ本当にごめんなさい。私も混乱して変なこと言ってたよね?
全部忘れてくれていいから。本当にごめんね。
大田くんも進学なんだ!じゃあ私も友達誘ってみるから四人で勉強しよっか。
場所は私も考えとくから、また良い案があれば教えてください(絵文字)」
という返信が来た。
幸はどんな気持ちで僕に送ったんだろう。少しはわかる。でも、本当のところはわからない。




