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俺、神様になりました。  作者: 商 秋人
48/61

第46話俺/魔王と???@//_1技祭!  その7



 受け付けにパートナーとして登録しに行った後、彼女に作戦を決めないかと言われた。別に断ることもないし、むしろしておいた方が無難で向こうが言わなければこっちが言いたいぐらいだったので、ふたつ返事でokと伝えた。

 そんな訳で今、俺は目の前にいる仮面を着けた黒髪っ娘と作戦会議を始めようとしていた。

 ……娘っていう歳でも無さそうだな。


「おい、今すごく失礼なこと言わなかった?」


 おっと、心の声が見えてるのかな? この人。いやでもどうする? どう返そう。

 ここで変に否定して『ほんとにぃ?』とか言われたら、『すいません』と俺が謝って嘘ついたからとなにかされるのではないだろうか? なら、始めから正直に、悪気はなかった風を装うんだっ。


「……はい、そうですねっ」

「おー正直だな……」

「まぁ、殴られたくないですしね」

「え? なんでそう思ったし?」


 ん? ありゃ?

 もしかしてこの人以外にも優しいのかっ。ていうか改めて思うが俺の基準値なんか違くない? 常識的な素養みたいなの? まぁいいや


「え? そりゃあ嘘ついてるんだし……殴らないんですか?」

「うわー、こりゃ凄い人性歩んでんなこいつ、元奴隷?」

「あー、いえ、師匠と上司がスパルタですので、約一ヶ月前まではそうでも無かった気がするんですが……」

「お、おう……なんかゴメン」

「いえいえ」

 

 なるほど、やっぱり彼女からしたらこれは非常識なのだ。俺からしたら常識だったんだが……でもしかたないと思う。

 いやだって、なぁ? そりゃ3週間ぶっ続けで修行してたらそうなると思うが……しかもやたら殺してくるし。

 日常で絶対に使わないだろうワード、やたら殺してくるしを使いながら彼女にどんな作戦にするかをたずねる。


「で? どうするんです? 作戦」

「あ、うん。とりあえず……名前は?」

「亮太です」

「了解。で、亮太くんはどんな魔術使えるの?」


 お、これは微妙なラインの質問がでた。

 どうだろう……大体いけるよな? 多分

 

「多分大体出来ます。異能の類いは無理ですけど」

「なるほど、なら取れる戦法は多岐にわたる。その中でも幾つか簡単で尚且つ確実性を求めたものを取ろう」

「か、確実性……」

「そうだ。どれだけ敵を倒して、それでいて生き残れるか……それが今回の勝つという事だ。それの確率を出きるだけ上げる。そんな作戦を考えよう」

「……す、凄いですね」

「そ、そう? 照れるなぁ、そんな凄い事でもないと思うけど」


 そう謙遜しながらチラリと机の上を見る。仮面でちゃんとは分からない、多分見てる。机の上で小さく指で文字を書くと、ぼふんっと煙が巻き上げられてそこから数枚の紙が現れる。

  

「はい、これ私が考えた作戦。ある程度勝ちやすくなるようしてある。私の仮定でレベル15の魔術まで使えるとしてあるから……あと、私の事は基本気にしなくて良いよ、ずっと消えてるからね。だからピンチになったら助けるけどあんま期待しないでね。私弱いから。それと始めは本気だしたらダメだよ、だって今回はあの魔王も参加してる。同じ会場になったとしても絶対に本力は無しだ」


 彼女矢継ぎ早に言葉を付け足していく。おうおう。

 凄いな。結構細かく考えてくれてるし、俺が何もしなくても良い訳じゃない。ちゃんとこっちが成長出きるような参加のさせ方だ。え? こっちの方が師匠より師匠向いてる?

 おっと、ダメだダメだ。

 そこは考えたらダメだ。それをしてしまえば後悔に苛まれてしまう。あ、師匠には内緒ですよ?これ。


「まぁ結局なにが言いたいかというと」


 ふと、彼女は一泊言葉に間を置いた。


「防御に専念しろ。それだけ」


 ……あれ?

 こんな言葉……どこかで聞いた気が……

 気のせいか?

 いや、気のせいだ。

 だってこの一ヶ月そんな事は言われていない。一日一日噛み締めて、しっかりと覚えている。だから……

 あ、そうじゃない。

 防御に専念しろ。だ。

 うん。今回の作戦だ。

 この作戦は初めてだ。

 初めてだ。

 

「はい、今回“も”よろしくお願いします」

「あぁ、まかせろ……て私はなにもしないけどね」

「そうですね」


 

―俺は気付かない。少しづつ日常が戻っている事に―




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 防御に専念しろと言われたので、俺なりいろいろ考えたが、さっき気づいた。俺防御系の魔術あんまし使えなくない?

 えーと、まず一応説明しとくけど、一部竜化(魔力竜化)の能力はレベル16までの魔術の完全消去、それ以上への耐性だ。正直に言うけど、目茶苦茶に強い。

 普通はレベル4とか5が普通、7

クラスは殆ど存在しない。レベル16以上使えるのは神とか竜などの人智を越えた存在くらいだ。

 つまり、神や竜、天使や悪魔とかにしかやられる事はない。

 だがよく考えてくれ、これは相手がだれでも良いというわけではなく、魔術師ならだ。

 前衛専門の人達には、どこまでいけるかわかったものではない。

 なので、その防衛策として、保険としてとりあえずなんか無いか考えていたが……ぶっちゃけ言って無い。

 地、水、火、風。

 これらを操れば確かに防御用のなにかを造れるだろう。でもそれは俺の魔力がもてばだ。師匠曰く、魔力消費量の多い物は、出来るだけ、いや、絶対に使うな。そう言われた。例えば『世界停止』あれは概念の奥の奥、その片鱗に触れる魔術らしい。その代わり魔力を超大量消費する大魔術。普通の人の魔力量が10、魔族が100神が1000、俺が20000。

 そりゃこれまで時間止めた奴いねぇよ。

 ちなみに俺の魔力総量は毎日増えていて、今現在よ少しづつ上がっている。

 もうチートだよ。うん。

 それはどうでもいい。問題は物理攻撃がきた場合俺の魔力竜化でどれだけ耐えられるか……だから物理防御の為に良い魔術ないかな、と考えていたわけだ。

 まぁもうさっき結論だしたわけだが。

 ぶっちゃけ無いってやつな。

 だってさぁ、防御する為にはずっと魔力を造り出した魔術に供給する必要がある。瞬間的に発動するレベル20が100とすると、10秒持続させた場合×10。つまり、1000必要な訳だ。で、常に持続させたい俺は、約30分を目処に持続させたい。

 つまり、レベル16が50だとすると……

 90000もの魔力が必要になる。

 よし、終了。無理だ。

 

 防御に関しては諦めるか……

 防御ではなく突発的な風を起こし、相手をよろめかせよう。うん、それがいいな。

 はい、おわりおわり。


 俺は少しめんどくさくなり、考えるのをやめた。



 ・・一回戦・・

 

 会場、地。

 ギミックは基本岩山。たまに地震が起き、地面が大きく揺れる。会場は広く、さっきの待合室(体育館くらいのやつ)と大体同じ、いや少し大きいくらいだ。

 回りには何処まであるか分からない奈落の穴が円上にあり、屋根はなく、吹き抜けで、ギラギラと光る太陽がしっかりと映っている。

 様々な種族が大きな歓声を上げて応援、又はブーイングをしていた。


 そして、そんな会場には――


 いわゆるバトル・ロワイアルが――そこで行われていた――。

「しねぇぇぇええ!!!」

「なめんなぁぁあ!!!」

「これじゃぁあっ!!!」


 いや、これじゃぁあっ!!!てなに?

 もうちょっとなんか無かったのか……語彙力が無さすぎるぞ、今の人。

 そんな事を思いながら、俺はいろんな魔族逹の猛攻を受け流す。

 右腕を思い切り振る攻撃は俺の左手て相手の右腕を掴み、その攻撃の勢いで先の的にぶつける。

 剣で攻撃されるなら、風魔術でその機動を少し弄り、他の攻撃の防御に回す。

 そして魔術を発動されたなら、重力でその魔力塊自体を消す。

 これが今できる最善の防御。

 魔力を初戦で使いまくるのは愚策だ。

 て、師匠が言ってた。

 団体戦でも個人戦でも始めは本気を出さない。個人戦では、神との闘いは一気に決めなければならないが、それ以外すべて出来るだけ本気を出さない方が良い。

 そんな教えをしっかりと守りながら戦況を見る。

 

「残り人数18人か……」


 小さく呟きながら、自分の運の良さに、我が事ながら少し関心する。

 30人の大乱闘、チームだから15組に分けられる。だが実質、現在の状況は13組のチームVS俺。本当に運が良かった。

 本来はこの状況は最悪だ。

 だが、この舞台、この会場は多対一が有利な会場である。岩石の山々が立ち並ぶなかは隠れ易いし、邪魔させやすい。

 こっちにも言える事だが、正直彼ら彼女ら……スッゲェ弱い。

 邪魔がちっさいんだよ。


「くらえっ、はっ!」


 その瞬間、俺の下にあった岩が少し盛り上がる。5㎝ぐらい。

 …………

 なぁぁあ!?

 小学生のお遊戯かっ!

 もうやだよこいつら、弱い。ほんんっとうに弱い……。スライムだって炎の下級魔法くらい使えるぞ、なにのとは言わんけど。

 でも何より、そんなことより俺は問題だと思っている事が、一つだけあった。

 何故か観客のボルテージはMAXだったのだ。


「「うおおおぉぉぉおおぉ!!?!!!」」

 

 あ、うん。

 なんだこの大会。

 えーもっとこう、ほら解説とか入って闘うものだと思っていたのだが……

 これはなんか違う。


 はぁーまいいや。

 ぶっちゃけ弱くてありがたいしさ。

 うんうん。うん? ちょっとまて。

 13組? あと1組は?

 そう思い周りを見渡す。すると、フードを被ったローブスガタの男達が不自然に周りをぐるぐる回り四方になにかを……かいている?

 ……ヤバイかもな。

 ちょっとだけ風圧でも造り出して場外にするか。うーん。これなら魔術使わずに地面殴った方が早いな。

 敵の攻撃を避けていたのをやめ、一人の魔族の腕を掴みそのままそいつを振り回す。

 それによって、闘技場参加者たちは、当たらないようにと少し離れた位置に回避する。

 掴んでいた男を場外の奈落まで飛ばしてから、すぐさま次の行動に移る。

 ……腕を振り抜き

 地面を殴るっ!!


 振り抜かれた腕はそのまま地面に突き穿ち、その会場に響き渡る風圧をうみだしていた。


「なんだぁっ!?」

「ぐぁっ!?」

「これじゃぁあ!?」


 だから語彙力ねぇなっおまえはっ!? 

 あ、だがら脱線しちゃだめだって。

 ふー。よし。

 その思いと共に、周りの景色を見てみる。俺の感じた結論から言おう。まじやべぇ。

 そう。俺の拳を振る事で起きた事象は想像以上のものだった。

 まず、会場が跡形もなく消えていた。残っているのは、衝撃波を生み出した起点のみ、つまり俺がいるところ以外、全てガッシャーン、だ。ちなみにフード被ってた人たちもぶっ飛んだ。


 マイクらしきものを持った者が現れて、

 

『しょ、勝者は……チーム夫婦ですっ!!』


「「「「「「うおおおぉぉぉおおぉおおおお!!!!!」」」」」」

 

 その会場に、とてつもなく大きな歓声が轟い……え? 


「えっ!!!??」


 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 闘技祭会場、地。

 その帰りの関係者通路にて、俺は叫んでいた。


「ちょちょちょちょっ、チームって、チーム夫婦ってなんですかっ!?」

「えー別にーなんとなく」

「なんとなくっ!?」

「だってほら、その方が盛り上がるだろ? なんとなく」

「なんとなくうぅぅっ!?」

「ほら、そんな変な顔してないで……あ、そういえば今回の闘いどうだった?」

「はぁー?」

「で? どうだった」


 うわ、話そらしやがった。俺には死活問題なんだが……よし、後で考えよう。

 上司(幼女)の事は後で考えよう。

 で、なんだったか、今回の?


「うーん。そうですね。まず弱かったです」

「はっはっは。正直だなぁ亮太くんは、でもまぁ私も同じ感想」

「あ、やっぱりですか?」

「うん。前大会よりも圧倒的に弱かった」

「ふーん。あれ?でもなんであんな盛り上がってたんですか? 普通前大会よりも弱かったら少し盛り下がりますよね?」

「あぁ、それはね。君が強かったからさ」

「はい? なんですかそれ? 冗談ですか?」

「え、むしろ自分の事弱いと思ってたの?」


 あぁ……

 ……その言葉久しぶりに言われたな。

 いつだったか、確かラミアに言われたんだったっけ……あの時はそんなに強くないって、とか言ってあしらった気がする。いや、自分を戒めていた気がする。

 

「どうしたの?」


 少し立ち止まっていた俺に声がかけられる。俺は再び歩みを進めよう。

 と、思った矢先


「あれ? 知り合い? なんかこっち来てるけど」

「はい?」

あ、


「よっ」←師匠

「殺す」←上司

「すいません」←俺


 うん。うん……

 面倒な事は明日考える。駄目だねこの考えかた。

 あぁ、いやわかっていたんだ。

 こうなる事は。明日に解決しない。

 今日は殺されるなーと……

 でも現実とは、わかっていても納得出来ないことばかりだ。俺だってこんなチーム名なんてしたくなかった。

 でもさ、なんとなくであんなことやる人がいるんだよ。

 僕がやった訳じゃないだよ。


 ね?


「ね?」

「は?」

「ぐぶぅっ」


 いたっ!?

 幼女の右ストレートいたぁ!!!??

 

 ぎゅりゅん!!

 と勢いつけて回り、地面に当たる。そしてそこに蹴りを入れられる。4人から……

 え、4人?

 赤い髪がちらりと揺れる。

 黒い長髪はめらめらと揺れる。

 そして長い金髪は……背中にゴゴゴを背負わせながら。

 そこには俺が想像だにしていなかった人たちがいた。

 

 そう、ラミア逹だった。




ーーラミア達ーー闘技祭3日前ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 私たちは今、突如出来た大穴というのを調べにある荒野まできていた。

 あ、なんでって思いました?

 そりゃ亮太を探すためですよ。はい。

 正直言うと、あまり期待していない。だってこんな事がここ2週間ほどよくある。

 まぁ、そのどれもが人助けになっているのでなんとも言い難いが……

 

「あーと、ラミアさんやラミアさんやぁ、あれじゃないですかね?」

「はい? 亮太さんの幻覚ですか?」

「違いますよっ、穴です、おおあなっ!!」


 あー、そっちね。

 てっきりまた幻覚作用が出始めたとおもったじゃないですか、まぎらわしい。

 て、その話は2週間ほど前に解決しましたけども。

 ちなみに彼女は神をしているゼウスさん。私達はりあさんと呼んでいる心強い仲間です。


「んぅぅんんん。うん。見えません」


 私の正直な感想を伝え、もう一人の仲間、もう一人の神様が返してくれます。


「そりゃみえねぇよ、まだなんキロも先だし」

「はい。そんなことだろうと思いましたよ」


 彼女たちは神だ。人間の私が理解できないことを平然と理解し、それを越える。

 が、何故か恋心は分からないと言う。

 なぜだろうね。


「ん? あ、リア、私にも見えてきましたよっ」

「ラミアも目よくなってない?」

「ありゃ? 穴のその先にあるあの城はなんだぁ? この辺りで貿易なんてやってなかったよな?」

「主張してきたのに無視ですか? ラミアさん?」

「あぁ、あれはですね。武器の魔国シャラルダの国家遺産、魔城山エルマですね。あれ全て視覚の錯覚というのですから凄いですよねっ」

「なんだその私のぱくりみたいな名前は」

「あれぇ? なんですか? いじめですか? 全然新手じゃないいじめですか?」

「なーリア」

「はい?」

「お前、正直世界見回ってどう思った?」

「うーん。そうですねぇ……一言で表すなら平和です」

「平和、か……そうだな」

「なんの話ですか? それにどういう意味が?」

 少し気になったので、私が声を挟む。

 

「ほら、私達この2週間でいろんなとこ行ったろ? 例えば宗教国のサハラとか」

「あぁ、思い出したくないですね。あの勧誘は正直迷惑です。具体的に初期設定のリアぐらいウザかったです」

「初期設定て、ていうかどんだけ私の初期設定ウザかったんですかっ!?」

「キャラが濃いと言いたいんです」

「それは誉め言葉とは言いませんよっ!?」


 そんなこんなで、結局こんな感じの雑談をしながら、大穴に着いた。

 さて、この大穴はなでしょうか?

 どう考えても意図的な、だれかが壊したように見えるんですが……


「リア、魔力粒子の後を調べろ。俺様はいったん下行ってみる」

「了解。あ、ラミア、双眼鏡みたいなのない? 出してくれない?」

「ほいっと、これでどうすか? 265倍率の虫眼鏡です」

「かんぺき」


 見ての通り、私たちのチームワークが始めと比べて圧倒的に上がっている。

 私も強くなるため、いろんな知識を学んだ。なんか作ってと言われたら大体作れる。あ、造れる。

 そんな訳で私たちのこういった冒険者としての仕事は今やプロの域へと踏み込んでいた。


「ん? うんんん?」

「どうしたんですか? リア?」

「ちょっとラミアさんや、あれ出して、あれ」

「あれってなんですか?」

「お菓子ですよ。お菓子」


 あぁ、納得。

 え、リアがお菓子を求める理由? それはですね。集中力が増すかららしいです。

 私は、右の手の平を上に向け、異能の力を集中させる。すこしピリッと、電気が走り、ぱっとお菓子ができた。


「うーん。美味しいか分かりませんよ? こうゆう複合物質を異能で造るのすごくむずかしいですから」


 見た目は保証できるけど、味までは分からない。正直結構頑張って練習したので誉めてもらいたい今この頃ラミアさんです。


「うん、あまい。いい味してるよ」

「んふぅー、まぁがんばりましたからっ」

「でももう少し塩味足した方がいいかな? ほら、お菓子って案外塩梅が大事なんだよ(どやっ)」


 あー、多分案外と塩梅を上手く掛けれたからどや顔してるんだろう。

 あざとウザいな。

 

「そうですか、なら早く作業してください」

「おおおお、冷たいぞ、ラミアさんが冷たいぞっ」


 この人、あ、神か、大丈夫なのかな?

 調査とか一番苦手に見えるんですが……

 そんな気持ちになりながらも、私は私で考える。ここに穴が空いている意味を


 1#

 まず一つ目『希望的観測』

 亮太さんが、ここで闘って下に落ちた可能性。

 この可能性は低い。が、低すぎる訳ではない。

 亮太さんがここにいる可能性事態が低いのだが、これほどの大規模な破壊を起こせる者は限られている。

 亮太さんもその一人に私は数えられると思う。レベル20の難しさと、その厳しさを知った今だから分かる。

 亮太さんは凄い。

 なので、確立は低いが低すぎでもないよだ。


 2#

 二つ目『高確率』

 超自然災害。

 穴の大きさは約3ヘクタール。

 これなら、隕石が落ちてくる。空気中の魔力粒子の暴発。魔物の仕業。それらで空けられる穴だ。

 自然的な災害は最も確立高いといえるだろう。

 少なくとも人為的よりかは確立がある。



 うーん。

 私に分かるのはこのぐらいかな

 あとはー、あ、向こうは向こうでハーレムつくってたりして……

 その場合は最近覚えたての毒物です。

 この世界にいる魔物の大半は倒せます。

 この前はある事情に巻き込まれたときに出てきた蛇竜ウロボロスを倒しました。


 て、まぁないとは思いますけどね。


 そんな風な事を考えていると、ちょうどリアが調査を終らせたようだ。心配だなぁー


「おっし。これはあれだな。物理衝撃波で起きたものね。魔力粒子が殆どない。少量ある粒子は闇魔術だった。多分重力使いね」

「よく見えますね、256倍率でも私見えませんよ」

「まぁ神ですから」

「は、はぁ」


 わからん。そも神とはなんなんだ?

 うーん。わからん。


「あ、エルタさんも帰ってきましたよ」

「あ、ほんとだ。おっそいわよっ! 私の任務はとっっくに終わってるんですけど?」

「…………」


 あれ? い、いつもの喧嘩は。

 そう感じ、エルタの表情を覗き見る。

 え……


「き、気持ち悪っ」

「リアさん。それは言っちゃダメなやつです」

「な、なんだよっ、俺様がこんな顔しちゃダメだってかっ!!」

「いやー、まぁダメではないです」

「感想として気持ち悪インだよ」

「うっせぇ!!」

「で、どうしたんですか? そんな“喜んで”」


 そう、喜んでたのです。目茶苦茶嬉しそうににやにやしていた。私も正直気持ち悪いとおもった。


「あ、そ、そうだった。亮太がっ亮太がいたんだよっ!!」


「「…………」」

 

 ………………

 

「「え?」」

 

 




な、長かった。

い、一ヶ月ぶりの投稿……

すみません。


あとタイトルはバクじゃないですよ


では…………

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