第41話俺と魔王と???の闘技祭! その2
「ぶ、ぶとうさい?」
俺はその言葉に疑問を抱いた。
いや、だって、ただ闘うだけでしょ?
なぜ祭りに?
「悪いな、こちらもただ闘うだけでは芸が無いと思ってな」
「あまり目立ちたくは~」
「おーー、それはいいとおもう~」
「ん? そちらに利益があって考えた訳では無かったが……」
「そうだよ、別に利益なんかないんだしやらなくても……」
「いや、今のお前に関してはあるだろ?」
「は、はい?」
今の俺?
このラブコメのような、“惨”状がか?
この半分以上イジメなこの惨めな状況が?
分からん
「いや、わかんねえんだけど……」
「は~、駄目だな、お前は、本当に私の弟子か?」
「なりたくてなった訳じゃないんですけど?」
「仕方なくてか?」
「そうですよ」
「なら今から一人で行け」
「弟子最高っ!!」
「わかればいいんだよ」
扱いが酷いよ~
早く仲間に会いたいよ~~
あ、弟子で思い出したけどメルはどうなったのだろう。
結局一日しか師匠として担当してなかったんだが……
考えても仕方がない。
今は闘技祭とやらについてだ。
「で、俺がそれになんで参加を?」
「まずだ。お前の今の目的はなんだ?」
「……彼女達の元へ戻ることです」
「そうだな、だが向こうも同じ事を考えていたらどうする?」
「というと?」
「あの爺が説明をしてないで、放置して状況の先伸ばし、もとい孫に自分がやったとばれたくなくて言っていない、とか」
「な、なるほど」
「もし彼女達もこっちを探してるなら自分達の情報を広めた方が良い。気づいてもらえるだろうし、私の目的としても目立った方がありがたい」
「おぉー、確かに」
師匠の目的は詳しくは知らないが、俺の目的としては確かに一致している。
なら別に参加をしてもいいかもしれない。
だがもう一越だな
「でも祭りなら用意に時間が掛かるんじゃ? その時間、別の事しといた方が知名度が上がるかもだし」
「それなら問題ない。元々準備はしていたし、少し早く時期をずらすだけだ。何の問題もない。そうだな……3日あれば終わる」
ならいいか……
3日程度なら、時間的にも問題ないし
この国の事についても少ししりたかった。
強くなるためとか、何か必要な物はないかとかではなく、息抜きとして少し見てみたかった。
「なら観光でもするか?」
「観光ならクロムも参加をしなければなっ」
「いや師匠、そんな無理強いしなくても」
「あ、それなら大丈夫だ。お前らは市街に行くのだろう?」
市街?
多分普通に下町のこと……でいいんだよな?
ならまぁそうなると思う、うん。
「まぁ、そうだな、多分」
「よし、俺は闘技祭が終わったら下町ではなくもう少し離れた観光名所でも案内してやる。だから3日間好きに行動してくれて構わんよ」
「ならいい」
「なら良いな」
「案外軽いな」
ならこれで決定か、だがわざわざこんな城に来る必要があったのだろうか?
それに魔王以外にも良いやつだ。
魔王なんて呼ばれているのが以外である。
闘技祭かー
つまり闘うんだよな?
……あれ?
うーん?
「なぁ、これもしかして俺……他の参加者とも闘う必要が?」
そう、これは祭りだ。
俺以外に参加者がいるんじゃないか?
「そりゃそうだが?」
「まじかよ……」
「おいおい、お前も少しはできるのだろう? 何を自信無くしている。いや意気消沈しているんだ?」
そうだな
別に自信を無くしている訳ではない。
意気消沈しているという表現のほうが正しいのかもしれない。
「え~いや~、誰かと対決とか、闘うとか基本領分じゃないから……」
「ん? ならなぜそんな化け物どもと一緒にいるんだ?」
ば、化け物……
凄い表現だな。
確かに一理ある。
「一緒にいるのは強くなるためだ。闘うためじゃない。それに―」
そう、それに彼女達は
「師匠達は化け物じゃない。普通の女の子二人だ。…………確かに年齢と性格は化け物だけど」
ぐしゃ、っ
という何か、アルミホイルを潰したかの様な音が両サイドから聞こえる。
「……腕はね、そんな軽々しいものじゃないんだよ?」
「「だから?」」
俺の両腕はまるでトマトを潰したかのように赤く、酷い状態になっていた。
「あ、あぁ、そ、そうか、悪かった。化け物ではないな……」
そんな彼の目には恐怖の色があり。
俺の目にはダメージ軽減でも感じるキリキリという痛みからくる涙が浮かんでいた。
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「いやっ!! なんで!? なんで離さないのっ!?」
師匠達は、城から出た後も手を放すこと無くずっと握ったまんまだ。
「周りをもうちょい気にしてくれ……しかもマジで痛いから。扇風機の強で腕ガリガリイカれてるからね」
「表現がややこい。あとこれは愛情表現だ。腕を潰す事で私たちは愛を表現しているんだ」
「そっちの方がややこいわっ!! とにかく放してくれっ!!」
「はいはい」
「しかたない」
そう二人ともようやく手を放してくれた。
すこしづつ治っていく。
橋の門番が少しだけ驚いているが気にしない。
もうこんな反応は慣れておかないとな。
こう感じた時点で慣れてない証明だけど
「観光するんだろ、どこに行くんだ?」
師匠があたりまえの疑問を口にする。
「うーん、やっぱこの国の名産とか、名物を知らないとな、聴き込みだろうか、やはり」
「めんどいな、地図でも探そう」
「そうだな、そうするか」
―という訳で地図さがし中―
「まさか、城のずぐ近くにあるとは……」
「30分探した私たちがバカみたいだな」
「それはいわないおやくそく」
なんとビックリ城の前。
近いな、近いぞ
驚き桃の木二十世紀だ。
…………おほんっ
ま、まぁともかく、地図を見てみよう。
そう思い皆で地図に顔を向ける。
「んー、ここから西に鍛冶ゾーン、北が冒険者ゾーン、東が闘技場、南には出入口の門までの店が多数……か……」
「すごくわかりやすい」
「うん、これ凄くわかりやすいな、まるで動物園とかにあるマップだ」
これは我ながら的を射た表現だな。
まさにそんな感じ。
「なら防具と武器買うぞ、りょうたの」
「は? 俺の? なんで」
「だって闘技祭にでるんだろ? 言ってたじゃねーか、防具や武器の使用は自由。基本はなんでもありだって」
「あー、それな」
「覚えてねーだろ、これだから童貞さんは」
「いや、師匠も処女でしょ? そんな性格だし」
「さー、それはどうだろうな~?」
っ、なんだ、この思わせ振りな返しは……まさか……
「ま、処女だけど」
「処女なのかよ!」
「わかってねーな、真の非処女はそんな事気にしないんだよ」
「うわー、その台詞をなぜ処女のうちに言えるし」
「ていうかりょうた、お前下ネタある程度慣れたんだな?」
「はい?」
ん?
あーうん、そういえば師匠と暮らしていて何回も言われているうちに慣れたような気がする。
「は~~」
「なんだよ?」
「なんか汚された気分だよ」
「自業自得だ。普通はいろんなもんに染まりやすい。それがわざわいしたんだろうな」
「はー、まぁ仕方ない。どうでも良いしな」
「なら言うな。それよりどうするんだ? どこに行くかはお前が決めろ、正直防具や武器がなくても魔力竜化を使えば勝てるしな」
「なら……よし、観光の前に確認させてくれ」
「ん、別に構わないが、何をだ?」
「冒険者ギルドにちょっとな」
「ギルドか、なら私も行こう」
「わたしもいく」
……ん? デジャヴを感じる。
……あ、あれだ。
カルマニアに来たばかりのころか
デジャヴって思い出すとすこしスッキリするな
と、そんな懐かしさを覚えながら、とりあえず魔王が支配する国のギルドに向かうのだった。
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魔王の国のギルド
それだけで危険な気がするのは俺だけではないだろう。
ギルドに来るまでに様々な人種、いや、種族を見た。
エルフらしき方や、ゴブリンらしき方、それに鬼っぽい方もいた。
まぁ、表情はとても良いもので、これからおこる事を楽しみにしているという感じだが、それでもつい思ってしまう。
俺の価値観と云うのか、それが邪魔してならない。
イメージというか、なんというか?
まぁ、常識というやつである。
だが、そんな中にもライトノベルを見たりすると、やっぱり危険では無い気がする。
でもな、ライトノベルでもあるよね。
普通に危険な魔人の国。
なので、結局見てみないことには分からないのだ。
危険な魔人も、良い魔人もいるのがライトノベル。
人間と同じで人それぞれ。
だから怖いんだが……
そんな面持ちで、俺は魔人のギルドの扉を開けた。
「……うわっ」
「おー」
「うーむ、魔王らしいな」
……な、なんという事でしょう。
中は以外にも綺麗でこじんまりしているのです。
魔の国とは思えんぞ。
人間とは大違いにも程がある。
「なんで地面……ていうか床はフローリングなんだ」
「しかも魔術でひんやりしてるしな、火山地帯のここにぴったりだ」
「なによりびじんがおおい。こうとくてんだ」
「ナラマ様はどこ見てんだよ」
俺のツッコミは無視し、ナマラ様は真っ直ぐ入って右側の壁に貼ってある依頼を見に行く。
「私はナラマ様を見ておく。お前はしたいことをしとけ」
「了解」
そんなわけで俺は目的を果たしにギルドの女の子に声をかける。
「あ、あのー、ちょっと聞きたいことがあるんですが……」
「ん? あー、どうしたんですか?」
「自分チームを登録してたと思うんですが、それってレベルとか確認できるでしょうか?」
「はい、可能です、ですがその際に名前と種族をお願いします。」
名前はそのままだが、種族はたしか人間にしてたよな。
「名前は神野亮太。種族は人間です」
「…………でました。今現在は……っ、レ、レベル17です。凄いですね」
「…………ありがとう御座います。では」
それだけ言うと俺は一旦彼女達の元へ向かう。
……それにしても……我ながらアホだった。
さっき言われた通りリア達は自分で行動してるらしい。そりゃそうだ。もう一ヶ月ぐらい居ないんだ。
でもなー、なんでそんなに上がってるの? レベル17て、どんだけ巻き込まれてんだよ、驚きだよ。
レベル20になっていなかったのが救いだな
で、だ。
「師匠。ナラマ様。用件はすんだ。さっさと行こう」
「? どうした、なんか微妙な顔だぞ?」
「わるいものでもたべた?」
「いや、そうじゃなくて、ちょっと行く先が不安になっただけだ」
「「はい?」」
彼女達の疑問顔をよそに、俺は、俺達はとりあえず、依頼を見るのだった。
意味なんてないよ?
やっぱり無理ですね。
3月中には無理でした。
そりゃあね。気付いてましたよ。
一ヶ月くらい前には
まぁ、とりあえず、もう少しお付き合いいただければさいわいです。
ちなみに3月24日は誕生日でした。
ではでは




