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俺、神様になりました。  作者: 商 秋人
39/61

第37話 よしっ、俺のターンだ!(笑)

短いよー


ソーリー

 竜の里で暮らしてから約3週間……


 長かった、実に長く感じた。

 

 いや、案外短いか?

 まぁいい。

 俺がここにいるのは何故かわかるか?


 そう、修行だ。

 うん。わかるよ、言いたいことはわかる

 でも、な?

 ほら、だって……

 

 「ほら、あーん♡」

 「あっ、ずっる~い♡私が先~」

 「…………」

 「?あっ、おなかいっぱいですか?」

 「ちがうわよ、きっとあれよ、私達の思いが足りないからよっ」

 「なるほどっ」


 帰れないんだよ……

 なんでだ、

 どうしてこうなった……

 ほんっと、そちらからしてもどうしてこうなった。

 そう思うだろう。

 でもな、俺だって思うよっ

 さっさと帰って安心させろよ主人公っ!

 でも何故か竜族の女性二人(姉妹)に惚れられてしまったんだよっ

 くっ

 嬉しいのが逆に申し訳ないっ


 と、そんな事を考えているとその姉妹がおののきつつ、少し相談し、そそくさと帰っていく……


 ??


 「ねー、これふりんだよね、ふりんでいいんだよね……」


 っ!!??


 こ、ここここの小学生の舌足らずの声は……


 「お、王竜さまっ! もも、申し訳ございませんっ」


 俺はとりあえず謝る。

 ふっ、潔いのが一番だ。


 「ゆるさない」


 ギュルン……

 え?


 「……あ……」


 全身が弾けとんだ。

 意味が分からないと思うが、大丈夫だ、俺も分からん。

 いや、大丈夫じゃねー


 瞬時に俺の細胞は元に戻る。

 さっきの爆発が嘘のように俺の体は戻っていった。


 「ちょっ! なんで!?」


 俺は王竜様に何故かを聞く。


 「いらついたからっ」


 おっと、謝るだけじゃ駄目でしたか。

 ていうか怖いよ。

 女子と喋ってたら殺しにかかる幼女って、コエーよっ

 

 「……あ、またか……」

 「し、師匠っ」

 「りんか、ちょっとしゅぎょうつけてた」


 あれが修行だと言い張る気か、無理があるだろ。

 だってあれだぜ?俺1回どころか28回くらい死んでんだぜ……あれは修行とは言わない、あれは拷問と言うのだ。


 「そうか、ならいいや」

 「え? いやいや、よくないよ、全然よくないよ」

 「でも周りへの被害を考えてくれよ?」

 「はーい」

 「いやっ! 俺への被害はっ!?」

 

 えー、なんで?

 どうして?

 ちょっと、いじめ? もしかしていじめ?

 

 「あ、忘れてた、王竜さま」

 「かんなさんやかんなさんや、わたしよことはしっかりとほんみょうでな?」

 「りょうかいさんです、で、ナラマ様、そして弟子よ。明日から弟子の仲間の元に戻らなければならんのです」

 「おっ、ようやくかっ!? ていうかなんで行こうと言ってくれなかったんですか? 師匠」

 「おー、たびかー、いいなー」


 と、いうわけで唐突だが旅をする。もとい俺の仲間の元に戻る旅をすることになった。

 は~多分もうあの街にはいないんだろうなー、もう3週間たった訳だし。


 「あ~、でもあの姉妹どうしようか……あいつら助けたの弟子、お前だろ? ならしっかりと責任もって断ってこい」

 「えっ!?」


 リンカさん、もとい師匠がすぐそこの民家の影から顔を出している姉妹に指を向け言う。

 な、なんの冗談だ。

 え?マジでやんないといけないの?


 「いやー、それは、ほら、またここに来たときに……」

 「「へー」」

 「くっ」


 王竜さま、もといナラマ様と師匠が同時に生返事で返す。

 これはやらなければならないようだ。

 しぶしぶ俺は彼女達の方へ向かう。


 「あ、あのー」

 「「はっ、はいっ!! なんでしょうっ!!!!」」


 うおぅ!?

 はやいっ、そしてビックリマーク多いなっ

 うーー、いがきゅるきゅるする~

 あー、言いたくない。

 いやいや、ダメだ、決めたんだから(なかば強制)っ、よしっ!!


 「き、君たちの気持ちは嬉しいんだけど……」

 「「??」」


 くくくくっ!!

 頭の中で俺の苦汁のくが反芻する。

 うー、その疑問顔やめてくれー


 ふーー、よし、決めた。


 「ごめん……旅に出ることになったんだ。だから……」

 

 あれ? 俺の言おうとしてる事ってこんなことだったけ?


 「ここで、俺の事を信じて待っててくれないか?」

 「「っっ!?」」


 二人して感激の意を見せる。

 あれ~???

 おかしいな、凄~くヘタレ感満載の言葉になってしまった。いや、ある意味では肉食系に見えなくもないけども……


 「それは私達の事を……信じてくれているから……言ってくれているんでしょうか?」


 姉妹の姉が俺に問いかける。

 えーーい、どうにでもなれーい。

 

 「あぁ、あたりまえだろ(満面の笑み)」

 「っ! わかりましたっ、では我々はここで“信じて”っ! まっていますっ」


 信じてを強調するの止めてくれる?

 胃がきゅるきゅるするから……

 師匠とマラナの視線が痛いから。


 「じゃあっ」

 「「はいっ」」


 と、そんなわけで結局どうしようにも出来ないまま事と次第が終り。

 俺達の旅はマラナによって俺の消滅(笑えない)で始まるのだった。






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