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【本編完結】異世界ライフの楽しみ方・原典  作者: 呑兵衛和尚
第十二部 ドタバタ諸国漫遊記

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徒然の章・その19・一方、その頃の‥‥

『異世界ライフの楽しみ方』の更新は、毎週火曜日、木曜日、土曜日を目安に頑張っています。

 地球。

 何もかもが皆懐かし‥‥は置いておくとして。


 日本国・北海道の異世界大使館は、現在カルアド特需とラグナ・マリア特需でてんやわんやの大忙し。

 地方巡業しているマチュアも夜には定期的に顔を出している。そんな中で行っていたルシアとの交渉により、第二のルシア用ドームの譲渡と周辺地域の地下資源採掘場整備を交換条件としてカナン魔導連邦は北方四島全てを手中に納めた‥‥。

 これにより日本国からも大勢の来島が始まるため、島内のライフラインの整備に日本国の建設業者に全てを依頼する事になった。



「つまり入札制度は使わないのか?」

「え? それはどういう事で?」


 異世界大使館二階の会議室で、蒲生と秘書官、そして国土交通省大臣である石神井義則は呆然としている。本来ならばこれは国家事業、そしてカナンよりも技術力のある日本にその仕事が来るのは必然。

 そうなると、大きな金が動く。

 つまり利権がらみの問題も発生するので、それらも含めての対策協議が行われるのかと、わざわざ夜八時に彼らはやって来たのだが。


「入札なんてしないわよ。だって、もうどこに任せるか決めましたから」

「な、何でそんなに早いのですか‥‥予算は、見積もりはどうなっているのです?」

「さぁ?うちでやりますよって来たので、ならお任せしますって。カリス・マレス式交渉なので、他の建築関係者とは一切話しないので、そう通達してくださいね?」


 これには石神井も頭を抱える。

 ここ至るまでに、どれだけのゼネコン関係から連絡があっただろう。

 どれだけ多くの財界人から、北方四島開発についての便宜を図って欲しいと頼まれたのだろう。

 その全てが、目の前で水の泡となっているのである。


「あ、あの、今からでも、その! 下請けの下請け程度は入札で何とかなりませんか?」

「その下請けとかはカナンで用意することになったし。そもそも、魔法のいい練習になるって魔術師ギルドも喜んでいたのでねぇ‥‥という事ですので、今回の北方諸島については一般企業からの追加参入は考えていませんのであしからず」

「ま、そうなるよなぁ。日本はまだカリス・マレスのやり方を熟知していない。だから北方四島がカナンのものになった時点で、見積もりやら人材確保の準備をしていた連中は手遅れなんだよ‥‥やるなら、すぐにうちでやりますって手を上げるぐらいはしないとなぁ。それで、どこの業者が入るんだ?」

「それはねぇ‥‥」


‥‥‥

‥‥


 北海道国後島・留夜別村。

 その海岸線に停泊している、大量の資材用コンテナを積んだルシア海軍大型空母・レオニード・プレジネフ。その横には日本の海上自衛隊所属の大型空母『龍飛』も停泊している。

 上部甲板に着艦している輸送ヘリ『オスプレイⅡ』には次々と資材や物資が運び込まれていく。そして次々と留夜別村にコンテナがヘリによって運送されると、村で待機していた陸上自衛隊員達が次々と資材を作られたばかりの簡易施設に搬入していく。


 国後島‥‥カナン領地となった現在は『クンネシリ』と名を変えている。

 そのクンネシリの首都となる留夜別村、現在は『ルヤベツ』と名前も変わっているそこでは、ルシア海軍と日本の陸上、海上自衛隊、アメリゴ海兵隊、そして異世界大使館のある豊平の土建会社『島崎組』の共同事業に沸き立っていた。

 現地では魔導士たちが大地系魔術により土地を開墾整地し、そこに島崎組が起こした図面をもとに基礎が作られていく。

 自衛隊員は残っている建物の調査、そして現在も住んでいるルシアの人々の移住許可についての説明を行っている。

 この説明担当官には、ご存知大使館警備担当の白川一佐と大使館職員の池田、古屋の二名が補佐官として同行し、このまま居住し続けるかどうかの確認を行っていた。


‥‥‥

‥‥


「という事で。今更日本のゼネコンが入り込む隙間はないのよ。判るかなぁ?」

「あ‥‥あ‥‥あの、自衛隊、どうやって動かしたんですか?」

「小野寺さんに頼んだのよ。皇居上空の結界を10年間無償貸与する代わりにってね。ほら、10年というと予算で言えば30億円じゃない。その代わり、チシマ領の復興支援を要請したのよ。こっちとしても、宿泊施設と食料はすべて支給するし、クンネシリ、シコタン、イトオロプ、ハボマイ四島については港からの上陸にならパスポートもいらない、身分証明があればいいって話で妥協したんだから」

「蒲生さん、この案件、まさか‥‥」


 額から流れる汗を拭いつつ、石神井が蒲生に問いかける。すると、蒲生もマチュア張りに悪い笑みを浮かべて一言。


「超法規的対策じゃねえぞ、自衛隊法に則った支援要請だ。まあ、平和維持軍の延長だし、派遣先がマム・マチュアの領地なら問題はねえだろうよ」

「はぁ。成程ねぇ‥‥それで、今日はその報告でしたか」

「そういうこと。これは先に話しておかないと、大手ゼネコンが暴れる案件だからねぇ‥‥あれでしょ?ゼネコンと癒着している議員が噛みついてくる案件でしょ?」

「はは、まったくですね。でも、今の説明で大方納得しましたし、自衛隊も動いているのなら国家事業ということで間違いはないですね。そっちの方向で報告しておきますよ。何分、千島列島‥‥今はチシマ領ですか、そこは外国ですのでうかつに踏み込めなかったものですから」

「今でも外国ですよ。あれはうちの国の領地ですから。あ、密漁したら捕まえて問答無用でカナンに連れていって労働刑だから、そこも報告しておいてね」


 淡々と説明すると、今後のチシマ領については日本国政府の北方領土対策委員会との協議ということで決定した。


「さて、このままマムには残りの面倒臭い島の対策も頼みたい所だなぁ」

「蒲生さん、それって何処の島の話よ? 竹島? 尖閣?」

「竹島はもともとうちの国だろうが。何処の国が狙っているんだ? 」


 おや?

 と首を捻ってみるものの、よく考えたら地球フェルドアースには韓国はない。

 南北が統一された秦朝共和国という国があっただけであり、しかもその国は先の統合第三帝国と手を組んでいた結果、国連軍とアメリゴの電撃作戦・空爆によって跡形もなくなっている。

 今はかろうじて国連軍によって立て直しを始めているらしいが、元の国に戻るにはこれから何十年も先の話になるだろう。

 ということで、竹島は今も昔も日本の領地らしい。地球(ルーンスーペース)のように韓国によって実効支配されているのではない。

 ということは。


「まさか尖閣諸島?」

「そうだな。中国が狙っている。中国の巡視艇が近くまでやってきては、海上保安庁の巡視艇に追い掛け回されている。まあ、とっとと日本の施設を作ってしまえばいいんだが、野党の中にはあっち系の議員もいてなぁ‥‥」


 蒲生も困った顔である。

 ならば、マチュアはポン、と手を叩いて一言。


「尖閣諸島、うちで借りるわよ。年間いくら払えばいい?」

「おいおい、随分とあっさりだな‥‥それで、望みはなんだ?」

「望みもなにも、あそこに別荘建ててうちの本国の保養地にするだけよ。カナン魔導連邦じゃなく、ラグナ・マリア帝国のね」


 あ、話が大きくなってきた。

 横で話を聞いている石神井は青い顔になっているし、蒲生は手を叩いて大声で笑っている。


「そりゃあいい。ちょいと国会に持って帰って審議するわ‥‥さて、それじゃあ話を戻して、先に草案つくっちまうか」

「そうね。チシマ領の海洋資源はうちとしても譲れないからねぇ‥‥」


 そのまま極秘会談は続けられ、後日の北方領土対策委員会は、この草案を元に大混乱に陥る事になる。



 〇 〇 〇 〇 〇



 時間は少し戻って、ラグナ・マリア帝国王都ラグナ。

 この日も朝から六王会議。この日の案件はケルビム皇帝の退位ではなく、隣国である『ブラウヴァルト森林王国』からの書状によるものである。

 

『カナン魔導連邦クラフト伯爵領にて発見された世界樹を我が国に返還していただきたい。世界樹は我がエルフ氏族が管理するものであり、その権利は我が国にある』


 実に一方的な物言いである。

 それにしても、一体どこから遺跡中枢の世界樹についての情報が流れたのだろう。

 そして、この書状が届くまで、六王の誰も世界樹が発見された事について知らなかったのである。

 急ぎ六王会議でこの案件が取り上げられ、情報を知る白銀の賢者マチュアを呼んでみたのだが、忙しいという理由で名代としてツヴァイが招聘されたのである。


「なあツヴァイ殿、この書面に記されている世界樹について、どこまで知っているのだ?」

「ここに来る前にマチュアさまから知識は得てきましたのでお答えします。遺跡、あの小島は遥か過去に作られた浮遊大陸シリーズの一つでした、あの中には一国に匹敵する領土が広がっています。その中央には、このカリス・マレス世界では失われてしまった世界樹が、今もなお青々と茂っていますが‥‥」


 この説明で、ケルビムはハァ~とため息をついてしまう。

 そして同席していた六王たちも、腕を組んで考え込んだり頭を押さえている王までいる。


「それで、この書状についてはどうするべきか?」

「マチュアさま曰く、突っ返して結構ですって。あんたたちが世界樹を失った理由はあんたたちの責任、これはうちの領地で発見したのだからうちの管理するものである‥‥だそうですが。もう、喧嘩するならかかってこいレベルですよ、あのバカ女王は」

「ぷぷぷっ。マチュアは相変わらずぢゃのう。この件については、ベルナーはマチュア側につくぞえ。どっかにいったものなら返してもいいが、消失してしまったのに、新しいものが出来たらそれはうちに寄こせとは泥棒のようなものぢゃ」


 シルヴィーが腕を組んだまま、ふんぞり返って告げる。

 これにはミストとパルテノも同意見である。


「さて、そうなるとライオネルとブリュンヒルデ、そしてアルスコットがどうするかだが」

「ラマダ家もベルナー家に並ぶ。世界樹がラグナ・マリア帝国にあるのなら、それは我が国のものだ」

「ケルビム家はどうだ?」

「はっ。我がケルビム家もベルナー家に並びます」

「同じく、ヘインセル家も同列に並ばせていただきます。ということで、満場一致で反対となりますが、あとはケルビム陛下の決定ですわ」


 ライオネル、アルスコット、ブリュンヒルデが告げると、全員の視線はケルビムに向けられた。


「では、この度の一件についてはブラウヴァルト森林王国の申し出は却下する。あの国の背後にいるであろうソラリス連邦が動くかもしれぬが、それはまあ、その時に考えるとしよう」


 この一件はこれでお終い。

 なので、ケルビム皇帝と六王が立ち上がり、順次部屋から出て行った。

 次代皇帝の事については、この日は誰も語る事はない。



 〇 〇 〇 〇 〇 



 時間は戻ってカナン魔導連邦・クラフト伯爵領。

 そのクレスト湖の中にある小さな島の内部で、マチュアはストレイ教授とメルヴィラーをゆっくりと案内している。


「‥‥こ、これは‥‥」

「凄いでしょう? 私はこのような遺跡をいくつも保有している。貴方達、これらを研究したくはないかし『ぜひともお願いする』『お願いしますわ』たくはって、まだ途中ぅぅぅぅぅ」



──ガバッ

 マチュアの前で頭を下げる二人。それをも見て、マチュアも手をひらひらと振っている。

「あ、まあ、そんなに固くならないで。私としては、あなた達二人にも幻影騎士団に参加して欲しいのよ。戦闘面ではなく知識面としてのあなた達を雇いたい。どうかしら?」

「それなら儂らとともにいたボウモア教授も」

「あれは隣国だからダメ。あなたたちにはベルナー王国の国民になってもらい、正式な手続きを経て幻影騎士団に入ってもらいたいのよ。それで正式なメンバーとなったら、改めてこの小島の調査権をあなた達にも与えるわよ‥‥と、そろそろ動かそうかしら」


 そのまま耳元のイヤリングに手を当てる。


「ポイポイ、島を浮上させて。高度400mで維持してロック。すべての結界を起動、除外対象は幻影騎士団に設定して」

『了解っポイ。ラピュータ浮上するっぽい』


──ゴゴゴゴゴコゴゴゴゴ


 艦内がゆっくりと震えだす。

 島の地上部分も地震のように震えだし、そしてゆっくりと島が湖から浮かび上がっていく。

 大量の土砂が島から剥がれ落ちていくと、やがて小島だったものが金属質のドーム状都市に変化していった。

 音もなくゆっくりと浮上し、そして指定座標で停止すると、その周囲には目に見える虹色の薄い膜が展開した。


『制御完了っぽい。後はマチュアさんにお任せっポイよ』

「了解、後はクラフト伯爵も何とかしてくれるでしょ? 調査許可は出した、後は勝手にやって頂戴ってね‥‥ここの結界を越えられる存在なら、ここを調査してもいいわよ。ただし、越えられたらの話ですけれどね」


 クックックッと悪代官スマイルで笑うマチュア。それにはストレイとメルヴィラーも呆れ返っているようだ。

 

「では、事は急を要する。済まないがそのベルナー王国とやらに案内して欲しいのだが」

「私もですわ。もう、古代遺跡を調べられるのでしたら、悪魔にでも破壊神にでも魂を売る覚悟です」


──シュンッ

 そのメルヴィラーの言葉の直後、マチュアは悪魔ルナティクスの外見に変化する。


「さて、初めての挑戦、破壊神モード、神威開放レベル1‥‥と。二人とも今言ったことは絶対だからね?」


──ザワザワザワザワ

 突然変化したマチュア。その外見には二人とも見覚えがあるし、そもそも周囲に放出している神威は二人の崇拝している破壊神のものである。

 一体、誰が逆らう事など出来よう。

 破壊神自らが、二人をスカウトしているのである。

 ストレイとメルヴィラー、二人は魂の護符(ソウルプレート)のレベルでマチュアに絶対服従を誓った。

 そしてマチュアもうんうんと頷くと、元の姿に戻ってから二人を付けてベルナー王国へと転移した。


‥‥‥

‥‥

 

 ベルナー王国・王都ベルナー王城謁見の間


──シュンッ

「ダイレクト面会‥‥と、いゃあシルヴィー、お久しフベシッ」

──スパァァァァァン

 マチュアが転移してきた瞬間に、シルヴィーが間合いを詰めて突っ込みハリセンで顔面を痛打する。


「だーかーらー、転移するなら円卓の間にせよと一体いつになったらおぼえるのぢゃ。見よ、本日は普通に貴族たちとの団欒を楽しんでおったのに」


 よく見ると謁見の間には大勢のベルナー貴族が集まっている。

 丸テーブルがいくつもちりばめられた立食パーティースタイルで、お互いが情報交換や楽しい語らいを楽しんでいたのである。 

そんなところに突然の白銀の賢者の襲撃。

 貴族たちは一瞬目をぱちくりとした後、慌ててマチュアに跪いた。


「いや、ちょ、私は白銀の賢者、女王じゃないから頭を上げてぇぇぇぇ」

「この席ではそれは通用せんわ。外ではともかく、王城内ではマチュアは女王である事を忘れてはいけないのぢゃよ」 

「あっそ‥‥ならいいわ」


──シュンッ

 一瞬でマチュア・フォン・ミナセ女王装備に換装する。

 そして集まっている一同に対して一言。


「本日は無礼講。さ、頭を上げて話を続けてください。ワタシはシルヴィーに少しだけ用事があってやって来ただけですから‥‥」


 その言葉でホッとする一同。ならばと立ち上がってマチュアに改めて頭を下げると、ようやく元の空気に戻っていった。

 その光景を見てマチュアも胸を撫でおろすと、再び白銀の賢者に換装して。


「あ、この二人、幻影騎士団の知識担当でスカウトしたのよ。後でウォルフラム‥‥いや、ズブロッカに会わせて色々と鍛えてもらうので、ウォルフラムから合格がでたら正式に叙爵よろしく」

「ほうほう。二人は何処の出身ぢゃ?」

「ベルナー陛下。わしと彼女はメレス出身です」

「ええ。あなたたち人間が魔界と呼んでいる魔族の世界ですわ」


 その説明でシルヴィーもウンウンと頷く。


「そうか。では、色々と妾たちの力になって欲しいのぢゃ。後はマチュアに任せてもよいのか?」

「まあ、後は私もズブさんに引き継ぐので。という事で二人共行くよ」


 そう呼びかけるが、ストレイもメルヴィラーも口を開けてポカーンとしている。


「な、何故魔族を見ても驚かないのですか?」

「我々は人間に仇なす存在と恐れられているのに」

「ふん。幻影騎士団には亜神の忍者もおるのぢゃ。今更魔族が増えた所で驚きはせぬのぢゃよ」


 堂々と告げるシルヴィー。

 その寛大な態度にストレイ達は感謝し頭を下げる。

 そしてマチュアに連れられて、今度はヴィマーナに転移した。



 〇 〇 〇 〇 〇


 

 全て終わった。

 ストレイとメルヴィラーはズブロッカに頼んで色々と人間世界の常識を勉強してもらう。

 ヴィマーナの地上区画では、斑目がガイストを基礎から鍛え直している。

 今月の王城担当はウォルフラムとワイルドターキー、ヴィマーナ担当は幻影騎士団に正式採用されたサイノスとフィリア、メレアの新人三名である。

 十四郎はポイポイと共にマチュア番、レイフェは幻影騎士団正式配属のためにストームと武者修行。

 これで幻影騎士団もしばらくは安心である。

 マチュアもようやくこの地での仕事を終えて、ポイポイと二人、のんびりと酒場で晩酌しているのであった。


「あの、めでたしめでたしにしないでくださいね? あれってマチュアさんが何かしたのですよね?」 

「まあ、あとは貴方に任せるわよクラフト伯爵。後日、あそこの管理に関しては誰か適切な人に任せてあげるから‥‥ね?」


 店の隅っこで変装したクラフト伯爵と密談を交わすマチュア。

 ストレイとメルヴィラーが幻影騎士団に正式採用されたら、ラピュータは二人に管理してもらう事にしたとクラフトに告げる。

 そして迷宮区画を調節して作り上げて、冒険者が入ってきても普通に探索できるようにすると説明して、クラフト伯爵もようやくホッとした表情になる。

 これでこの地でのやり残しはない。

 という事で、その翌日、マチュアとポイポイは次の領地へと旅立っていった。


「次は何処っぽい?」

「ここから東に行きましょ。アマンダ・ミストガルの領地であるミストガル領、森林都市ルトゥールに行きましょ」


 そうゴーレムホースに告げると、馬車はゆっくりとルトゥールに向かって歩き出した。


誤字脱字は都度修正しますので。 その他気になった部分も逐次直していきますが、ストーリー自体は変わりませんので。

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