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【本編完結】異世界ライフの楽しみ方・原典  作者: 呑兵衛和尚
第一部 異世界転生者と王都動乱
30/701

ラグナの章・その2 騎士団になったそうです

 パパーーーバララパパパーー


 高らかにラッパの音が鳴り響く。

 ストームとマチュア、ウォルフラム、アンジェラの4名は、その場で静かに膝を付き、正面に座っている人物をじっと見つめた。

 それはレックス・ラグナ・マリア現皇帝。

 そして皇帝を中心に、左右に二人ずつローブを着た人物が立っている。

「では、これよりベルナー家・幻影騎士団の任命式を執り行う!!」

 傍らに居た白銀の衣服を身に纏った女性騎士が、手にした書状を静かに読み上げた。


(シルヴィーに図られた‥‥)

(これは予想外だぁねぇ)

(ま、ま、ま、まさか皇帝陛下の玉座でこんな事になるとは)

(ガクガクブルブルガクブルガクブル‥‥)

 

 誰しもがそう思っているようである。

 さて、どうしてこんな事になっているのかというと‥‥‥。



 ○ ○ ○ ○ ○



 マチュアたちがベルナー邸に宿泊した翌日。

 早朝から、マチュアとウォルフラム、アンジェラの3名は仕込みと仕入れに大忙しであった。

 今日も正午から楽しい露店の始まりである。

 ちなみに昨日の売上は金貨で62枚。

 620食の売上を出したのである。おかげで寸胴に仕込んでおいたカレーの在庫は残り1つ。

 タンドリーチキンも焼いておいた物は既に無く、タレに漬けておいたものが少々残っているだけである。

 普通に仕込んでも、正午までは数が作れないということで、本日は苦肉の策に出る。

「本日、フルーツクレープの日です」

 と二人に告げるマチュア。

「はぁ。それはそれは‥‥」

「具体的には、どうすればいいのですか?」

 と問い掛ける二人に対して、マチュアはまずクレープを一人前焼いて見せる。

 作り方は、昨日露店でシルヴィー達に焼いてあげたものと全く同じで。

 結果として、これなら短時間でなんとかなるという結論に達した3人は、時間一杯までクリームと生地、そして焼いた果物を大量に仕上げる事になった模様。

 もっとも、クレープ生地を焼くのはアンジェラが器用にやってみせたのでアンジェラが担当。

ウォルフラムは果物を切って、生クリームを混ぜる役目となった。

 マチュアは果物を焼いて味を調える作業に没頭。

 ちなみにストームはというと、この日は朝から鍛冶場に篭ってマチュアに頼まれた包丁セットを仕上げる予定であるらしい。

 正午までには、昨日頼んでいた包丁が全て仕上がる。

 後はそれを昼に渡して、ストームは街の見物と洒落込む事にしたようだ。


「大武道大会は明日からか。会場はあそこの闘技場と‥‥」

 ストームは大会の会場である闘技場に向かっていた。その後ろには、ストーム付きの侍女であるシャーリィも付き従っている。

「シャーリィ、別にずっとついてくる必要は無いんだが」

「いえいえ。シルヴィー様に言われておりますので」

 とどれだけ付いて来なくてもいいと説明しても、全く駄目。

 ただ、鍛冶場とかストームの仕事場については入り込むような事はしない。

 その辺は心得ているらしく、部屋の外で待機していたのである。 


 マチュアの露店から30分ほど歩いた所に、巨大な闘技場はあった。

「ストーム様。こちらが闘技場の受付です。明日からの大会参加者は、ここで受付を行い、場内の控室へと通されます‥‥」

 と、詳しい説明をするシャーリィ。

「随分と詳しいな‥‥っておい!!」

ストームの横で大会についての詳細の記された羊皮紙をじっと見ているシャーリィ。


――ギリギリギリギリ

「そういうのは、先に俺に見せるんじゃないのか?」

  素早くシャーリィの右腕をつかみ、アームロックを仕掛ける。

「い、痛いですストームさまぁぁぁ」

 と無意識なのか、残った腕でストームの体を2回叩いたのでアームロックを解く。

「侍女なら、そういうのは先に‥‥まあいいか」

「では、ストーム様は私を侍女として認めてくれたのですね?」

 瞳をキラキラさせながら、シャーリィがそう話しかけてくるがストームは無視。

 ということで受付まで歩いて行くストーム達。

「お疲れ様です。明日の大会の参加選手の方ですよね。登録確認を行いますので、冒険者ギルドカードの提示をお願いします」

 と、受付のエルフ嬢がストームに話しかける。

「ギルドカードね。ほれ」


――ヴゥゥゥゥン

 シルバーカードを取り出して、受付嬢に手渡す。

「はい、確認完了しました。このままお通り頂いても問題ありませんので、なお、当日は登録選手以外に一人だけ従者を連れて行くことが許されています。大会中の怪我を癒やすための『治療術士(ヒーラー)』でもいいですし、壊れた武具を治す鍛冶師でも構いませんので」

 と一通りの説明を受けると、ストームは早速会場の中に入っていく。


 中央の階段を降りた先にある細く長い通路。

 その左右にある横道が、選手の控室となっているのであろう。

「ストーム様、明日の付き添いは私で宜しいのですか?」

 と問い掛けるシャーリィ。

「何故だ?」

「私は戦いに関しては何も出来ない侍女です。そんな私を連れて行くよりは、『治療術士』を連れて行ったほうが宜しいかと思われますが」

 と下を向いているシャーリィ。

「まあ、別にシャーリィにそういうのは期待していない」

「そうですよね。私は中途半端ですから‥‥」

 そのシャーリィの言葉の真意が判らなかったが、取り敢えずストームは真っ直ぐに会場へと入っていった。

 

 円形の会場。

 直径は大体150m、その全周に高さ3mの壁が作られている。

 その壁の上の方には、階段状になっている客席がある。

 闘技場の中は、足元は踏み固められた固い土。

 ガッガッとそこにつま先を立てて、地面の硬さを確認するストーム。

「踏み込みには問題はなし。さて、明日はどのスタイルでいくか‥‥」

 そんな事を考えていた時。


――ヒュウンッ

 とナイフが一本、ストームに向かって飛んでくる。

 それを素早く躱すと、ストームはナイフが飛んできた方向にいる少年を睨みつける。

「試合前にそういう事は、フェアじゃないと思うが?」

 よく見ると、その方向には数人の人物がいる。

 どうやら明日からの大会参加者らしく、どうやら下見に来たときに鉢合わせたのであろう。それぞれがお互いを警戒しているようだ。

「あ、すいません。ちょっと手元が狂ったもので」

 と、ストームに向かってニィッと笑う少年。

「そうか、それは済まなかったな」

 と呟きつつ、落ちているナイフを拾う。

(部分換装『ムルキベルの篭手』っ)

 『換装』‥‥これもストームが詳しく調べたコマンドの使い方の一つである。

 発動は思考のみで行えるのは、以前から理解している。

 なのでこれは応用らしい。

 『換装』のコマンドは、瞬時に装備を装着したり外したりするコマンドである。

 今回は腕に、『ムルキベルの篭手』を装備した。

「あー、すいません。それミスリルのナイフなんですよ。試合に使うので、返してもらっていいですか?」

 と少年が告げるので、ひょいと拾うと、それを手にしたまま少年の元へと歩み寄る。

(ふん。『ムルキベルの篭手』よ、ヒート開始)

 そのコマンドで、ムルキベルの篭手は火炉と同じように発熱を開始した。

「大切な装備を投げるのは感心しないなぁ」


――モミモミッ

 と、歩きながらミスリルのナイフを揉んで柔らかくし、球体に丸めていく。

「あああぁぁぁぁぁぁぁ、あんたそれは一体‥‥」

 と少年が叫んでいるが時遅し。

(部分換装。両手の篭手を解除)

 瞬時に篭手を消して、ミスリルの球を少年に手渡す。

「はい、今度は無くすなよ」


――ジュゥゥゥゥゥゥッ

 咄嗟に手を引いて酷い火傷は免れた模様。

 ドン、とミスリル球が床に落ちる。

「あっつぃぃぃぃぃぃ。お、俺のナイフは?」

「それ。その球がナイフ。それじゃあね‥‥」

 と告げて入ってきた入り口に向かう。

 その光景を、会場にいた参加者達がじっと見つめていた。

 

「彼が今回の挑戦者の中でもダークホースと呼ばれているストームか。以前会った事があるんだけれど、奴の実力は正に未知数だな‥‥」

 と、観客席からシャーリィに向かって話しかける、筋骨隆々のエルフが一人。

「あ、貴方は?」

 咄嗟に後ろを振り向くシャーリィ。

「私か。私の名はライ。西の大陸のディーン森林に住むエルフだ。では」

 と告げて、ライはその場から立ち去る。

 ライと入れ替わりにストームは戻って来るが、その表情は何処か楽しそうであった。

「ストーム様。何か良いことでもあったのですか?」

 と問い掛けるシャーリィに、ストームは静かに一言。

「対戦ものは好きじゃなかったんだけどねぇ‥‥」



 ○ ○ ○ ○ ○



 死屍累々。

 マチュアの露店を、一言で表すとまさにそれである。

 先日の香辛料を効かせたタンドリーチキンもカレーもない状況から、本日は一転して甘いスウィーツで勝負を仕掛けたのである。

 その為か、前日よりも来店するお客は減っているが、値段が安いことから本日も大盛況である。

 作り置きした材料を次々と無限袋から取り出し、それをウォルフラムとアンジェラの入る作業台に広げる。

 二人はそのまま注文を受けて、フルーツクレープを仕上げていく。

 材料などの加工は全て終わっているので、あとはクレープに具材を載せて丸めるだけの簡単なお仕事である。

 そして売り子は、先日と同じシルヴィーと、侍女の『エマ』の二人である。


「な、何故、妾まで売り子など‥‥」

「休んでもいいですよ。私は明日からの大武道大会参加しないで、此処で露店開いてても構わないので」

「ぐぬぬ。止むを得んのぢゃ。いらっしゃいませなのぢゃ。ご注文をお聞きするの‥‥のぉぉぉぉ」

 と、シルヴィーが素っ頓狂な声を揚げた。

 彼女の前に立っているのは、純白のローブを着たパルテノと、蒼いローブを纏ったケルビム老。そして白銀の鎧を身につけたブリュンヒルデであった。

 もっとも、マチュアの知っているのはパルテノのみ。後の二人はどちら様という所だろうが、マチュアは仕込みで大忙しなので、こっちで何が起こっているのかは、まったく気が付いていない。

「‥‥客だ。フルーツクレープを10人前頼むぞ」

 と、ブリュンヒルデがシルヴィーに話しかける。

 よく見ると、パルテノ達の後ろには、王国近衛騎士達が護衛についている。

「は、はいなのぢゃ。アンジェとウォル、急ぎ10人前ぢゃ。固まっていないでとっとと作るのぢゃ」

 五大王家の王が三人も、露店に買い食いにやって来ているのである。

 それだけで二人の思考は停止している。

「はっ、只今!!」

「しょ、しょ、少々お待ちくださいっ!!」

 慌てて10人前のクレープを仕上げると、シルヴィーはそれをブリュンヒルデ達に差し出す。

「お代は?」

「そうぢゃな。10人前なので銀貨8枚ぢゃ。なんなら、妾の騎士達に帝国近衛騎士と同等の権利をくれても構わぬぞ」

 と、悪戯っ子のように告げるシルヴィー。

「了承した、我等五大王家の三王が承認する。夕刻の鐘の後、騎士団を伴って王城へ来たれ」

 とケルビム老がシルヴィーに告げて、その場から立ち去ってしまった。

 この言葉に、シルヴィーは一言。

「上手くはぐらかされて、食い逃げされてしまった」

 と呟くが、後ろの作業台のウォルとアンジェは凍りついている模様。

 なお、マチュアはというと。

「うーむ。明日はやはりこっちでいくか。これだよなぁ」

 と、揚げたてのノッキングバードの唐揚げを食べている。


 大きめの一口大に切ったノッキングバードをボールに入れて、そこに醤油と酒を3対7。

 生姜とニンニクのすりおろしを少々、粗挽きの胡椒と搾りたてのオレンジジュースを少し加えて、半日寝かせる。後は片栗粉を塗して揚げるだけ。


「よし、明日はこの『ザンギ』と、あれだよなぁ〜。で、なんかあったの?」

 と、様子のおかしい二人を見る。

「うむ、王国の偉いのに食い逃げされた。夕方の鐘が鳴ったら王城に来いと」

 腕を組んでそう告げるシルヴィー。


――スパァァァァァン

 と、向かいの露店で売っていたハリセンの形をしたマジックアイテム『心の平穏(シバクゾオラ)』で、シルヴィーの後頭部を痛打。ツッコミ用なので、痛みはさほどしない。

「一見さんにツケで物を売ったらダメでしょーが。ほら、アンジェもウォルも、まだお客さんが並んでいるのだから働いて頂戴」

 と漸く落ち着いた二人が、先程の話など無かったかのようにクレープを作り始めた。



 ○ ○ ○ ○ ○



「で、この後はどうするんだ?」

 闘技場から戻ってきたストームが、明日の販売商品である『ザンギ串』と『揚げじゃが』を食べながらマチュアに問いかけていた。

 この世界のジャガイモは少し甘いがホクホク感が足りない。


 まあ、それでもという事で、皮を剥き軽く下茹でして冷ましたジャガイモに、小麦粉とタマゴ・砂糖を加えて作った衣を付けて、表面がこんがりきつね色になるように揚げる。

 揚げたてのジャガイモを手作りの串にさして、『揚げじゃが』の出来上がりである。


 間もなく夕方の6時。

 教会の鐘の鳴る時間である。

 既に、本日分のクレープは完売している。

 なので、今は明日の仕込みとザンギ串・揚げじゃがの試食である。

「ホフッホフッ。この後は王城へ向かうのぢゃ」

「そ。集金だ。王家の人たちにツケでクレープ食べられたから、その代金を回収しにいく」

「ほう。それは面白そうだな。俺もいっていいか?」

 というストームの言葉に

「新しい騎士団全員で来いとの話ぢゃ。ウォルとアンジェも一緒ぢゃ」

 とシルヴィーが楽しそうに告げる。

「あの、シルヴィー様。代金の代わりに、あの‥‥」

「そうですよ。代金の代わりのものを受け取りに行くって‥‥」

 ポン、と手を叩いてシルヴィーが頷く。

「そうぢゃった。という事で、片付けたら行くぞ」

 というシルヴィーの言葉で、一行は後片付けを行い、そのまま王城へと向かっていった。 


 王城手前の跳ね橋の手前では、真紅のマントを纏った王宮騎士団が待機していた。

「シルヴィー殿ですね。こちらへどうぞ」

 と一人の騎士が、シルヴィー達を見るや駆け寄ってきた。

 そして後ろについてくるように告げた後、一行を謁見の間へと案内する。

 そして冒頭のような状況になっていたのである。


………

……


「告、ストーム、マチュア、ウォルフラム、アンジェラの4名は、本日付でシルヴィー・ベルナー、旧名シルヴィー・ラグナ・マリア・ベルナー付きの王宮近衛騎士として任命する。所属する騎士団はベルナー家直属、幻影騎士団(ザ・ファントム)となる‥‥」

 白銀の聖衣(ミスリルガーブ)を纏った女性、ブリュンヒルデが室内に響くように告げる。

「4名とも、面を上げてくれ」

 とレックスが静かに告げる。

 その場には、五大王家の王全てが集まっている。

「今この時より、貴殿らを『幻影騎士団(ザ・ファントム)』に任命する。爵位は騎士位を授け、士爵を名乗る事を許す。ただし、主であるシルヴィー公爵の命により動く事あらば、その時は『伯爵』と同等の権限を持つものとする。以上だ!!」

 その皇帝の言葉には、五名の諸王を始め、その場にいる騎士団全てが動揺する。

 有事の際には、皇帝直属と同等の権限を『幻影騎士団』は有してしまった。

「こ、皇帝陛下。いくらなんでもその権限は‥‥」

 とケルビム老が問い掛ける。

 が、レックスはさっと手を挙げるだけで制してしまった。

 そしてストーム達に向き直ると、レックスはゆっくりと口を開く。

「幻影騎士団の騎士よ。シルヴィーの事を大切に守ってあげて欲しい。我は、シルヴィーを守ってやる事が出来なかったのだから‥‥」

 優しい表情でそう告げる。

「では、これにて幻影騎士団の設立および諸君の士爵叙任を終える。以上だ!!」


――ザッ!!

 皇帝以外の、全ての騎士達が剣を翳す。

 そしてゆっくりと退席する事となったのである。



 ○ ○ ○ ○ ○



 さて。

 全てが終わったのち、一行はシルヴィーの屋敷へと移動した。

「あ、あの‥‥シルヴィー様。私達はその、宿を取ってありますので」

「そうですわ。私も教会の宿に向かわないと」

 と告げるウォルフラムとアンジェラ。

「そうぢゃな。エマ、あとで二人を送ってあげてくれぬか? 」

「仰せのままに」

 と静かに頭を下げるエマ。

「さて、スコット。実はな‥‥」

 と、ここまでの顛末を、騎士団長のスコットに説明するシルヴィー。

 どうやらスコットも今回の件については喜ばしかったらしく、髭を撫でながらニコニコとしている。

「ほうほう、それは実に喜ばしい事ですな。よかったですねシルヴィー様」

「まあ、こっちはしてやったりというかしてやられた感じだが」

 とストームが【魂の護符(プレート)】を取り出す。

 それは金色に輝き、点滅している。

「おお、魂の質が変化しておる。妾と同じ金色ぢゃ」

 シルヴィーもよほど嬉しかったのか、『金色のプレート』を取り出して見せる。

 だが、それは点滅していない。

 そして、その点滅はストームにしか見えていないようだった。

「ほほーう。これが、金色ですねぇ」

 マチュアもそれを取り出して、じっと眺めている


――チカッ‥‥チカッ‥‥

 と、マチュアの【魂の護符(プレート)】も点滅していた。

(ははーん。これが『魂の修練』の合図ですか、なるほどなるほど‥‥)

 と納得してプレートを仕舞う。

「あ、以前も話したと思うが、ここの仕事が終わったら俺はサムソンに戻るからな」

「うむ。それは約束だから仕方ないのぢゃ。サムソンからベルナー首都まではそれ程離れていないから、また何時でも会いに行くのぢゃ」 

 と呟くシルヴィー。

「あ」

 ポン、と手をたたくマチュア。

「ん? なにかあったのか?」

「いや、ちょっと色々と。ストーム、後で打ち合わせしないか?」

 その言葉に頭を捻るストーム。

 どうやら、色々とお互いに擦り合わせしないといけないようである。    


誤字脱字は都度修正しますので。

その他気になった部分も逐次直していきますが、ストーリー自体は変わりませんので。

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