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病弱だった俺の英雄伝  作者: かりんとう
第一章戦いの始まり
12/13

12.今日は出だしからいろいろありすぎたな

ふと聞こえた声に振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。


「今度は誰だ?」


敵が来て、立ち去ったと思ったら今度は女の子か。この子まで敵だったら俺はもう……


「あっ!リリー!こんなところで何やってるの?」

「何やってるのじゃないよ〜!敵の情報聞いてゾアを飛び出して行ったと思ったら、こんな大切なものを忘れていくなんて!」

「あのー、フェイリーの知り合いなの?」


二人の会話を遮って言うとタツキの顔を見てその少女は言った。


「私はフェイリーちゃんとゾアでメイドをやっているリリーって言います」


なぜ最初に気づかなかったのか分からないが、メイド服を着ている。薄い緑の髪を短くまとめていて、身長はフェイリーと変わらないが、なぜか少しフェイリーより大人にみえる。


「あ、そうなのか。知ってると思うが、上風竜鬼だ。よろしくな!」

「やっぱり、あなたがそうなんですねっ!今ゾアではあなたの話題でもちきりなんですよっ!」


そ、そうなのか。なんか、英雄になったみたいでなんか嬉しいな。


「それで、フェイリーは何を忘れたんだ?」

「あぁ〜そうだった!フェイリーちゃん、これないと寝られないでしょ?」


と言ってクマのぬいぐるみを出てきた。


「ちょっ、なんでそんなの見せるの!っていうか、なんでボクがそのぬいぐるみないと寝られないって知ってるの!?」


フェイリーはリリーからぬいぐるみを取ると、顔を真っ赤にしながら言った。

フェイリーって、ぬいぐるみないと寝れなかったのか。


「だって、夜寝る時必ずそのクマちゃん抱っこして寝てたし、メイドのみんな知ってたよ〜?」


フェイリーとリリーがそんな会話をしていると、ユキトとジーナが起きて来た。


「あれぇ〜?なんでリリーがここにいるのぉ〜?」

「た、タツキくん!ぶ、無事だったんですね、よ、よかったです」

「ユキト、ジーナ、もう平気なのか?俺はフェイリーのおかげでもう平気だ」


二人ともいつもどおりで安心する。


「あ、ジーナちゃん!久しぶりだね〜!ちょっと、フェイリーちゃんに届け物があって」

「あ〜、それでここにいるんだねぇ〜」

「そうだよ!それじゃあ私はもうそろそろゾアに戻らなきゃいけないから」


するとリリーが空間に歪みを作った。

いや、メイドだとみんなそれできんのか!便利だな。


「もう帰っちゃうの?」

「うん、向こうでまだ仕事が残ってるからね」

「そっか〜、じゃあまた今度〜」

「うん!ジーナちゃんもフェイリーちゃんも元気でね!あと、二人も頑張ってね!」


頑張ってねとこっちを見ながら笑いかけている。


「おう!ありがとな!」

「は、はい!」

「それじゃあまたね〜」


そう言うと歪みの中に入っていった。


「いろいろあったけど、みんな無事で良かった!」

「そうだな!」

「それじゃあ、元の空間に戻ろっか!」


フェイリーが話終えるとジーナがいくよ〜といって今いる空間全体を歪ませて元の空間に戻ってきた。

こっちの家は無事でよかったな。って、大事なこと忘れてるような……


「あっ、学校!!!」

「そうだった!」


そして時間を見ると時刻は8時25分。つまり残り五分しかない。


「ジーナ!空間魔法で俺たちを学校に連れて行ってくれ!」

「うーん、しょうがないな〜」


ジーナがまた空間に歪みを作るとフェイリーとタツキとユキトを中にぽんぽんと入れていった。


これに関しては何回やっても慣れないな。ユキトはずっと叫んでるし、フェイリーは涙目になってしゃがみこんでるし……って、フェイリーは空間移動できないのか???まぁ、なんでもいいか今はダッシュだ!


「フェイリー、早く立って走れ!ユキトももう叫ばなくていいから早く走れ!」


正門の前に放り出された3人は、タツキの声と同時に走りはじめた。


「いや〜、間に合ったな」

「そ、そうですね」

「はぁ〜、ボクは疲れたよ」


こうして学校には無事到着することが出来た。






そして放課後。


「はぁ〜、今日は出だしからいろいろありすぎて疲れたな」

「そ、そうですね。」

「もう帰ろ〜よ〜、ボク疲れたよ〜」


こういう時にジーナが家まで送ってくれたりしたらいいんだけどな〜。

って、こういう時って来ないんだよな……はぁ。


「帰るか!」


こうして1日が終わった。

明日からは朝から気をつけるか。

今回も短くなってしまったのですが、見てくれた皆様本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願いします!

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