【ソーセージ mari & mari】 〜#13 シークレットの最重要事項はどっち?
【シークレットの最重要事項はどっち?】
この日は珍しくスカート姿のごみたまり。
毎日着ている父親からの形見分けで手に入れた上下スーツは
滅多なことでは脱がないのだが。
街を歩くごみたのその様子がちょっとミョーだ。
「おひょ! おひょ!」
右足を左足で踏んで隠くように、
左足で右足を踏んで隠すように、ひょこひょこ歩いていた。
後ろから追いついたみずたまりが何気に聞いてみた。
「何してんの?」
「えへへ、出てくる時間違えちった」
ごみたの足元を覗き込むと、なんと片足はブーツでもう片方は
ランニングシューズを履いていたのだった。
「なんか恥ずかし‥‥‥」
「そりゃそうでしょ。どーやったら間違えんの」
「あれかな、普段とあえて違う服装したなのか、どんなカッコウしても
全然違和感がないのよね。気づかないの。みずた、これどっち隠せばいい?」
みずたは、まいったな〜、と額を掻きながらつぶやいた。
「靴気にするのもいいけど‥‥‥、後ろ、隠したら」
さっきから、みずたが気を使ってごみたの後ろを歩いて隠していたのだが、
なんとスカートがずっとまくれ上がっていたのだった。
後ろを振り向いたごみたが最後に言った。
「で、どっちの足を隠した方がいいと思う?」