スタートライン
私は今日。
三年思い続けた彼に振られた。
正確には片思いだっただけ。
今までこんなにいとおしい思ったことはない。
彼を好きになるきっかけは些細なことだった。
今から三年前の6月、外はどしゃ降りの雨の中で彼を見つけた。傘を片手に、誰かと話してるようだった。気になった私は彼を横目で見る。彼はずぶ濡れになった子猫を胸に抱いて優しく語っていた…。
それを見た私は胸がキュンとして彼の優しさに触れたきがした。私の恋の始まりだった。
それから彼の事を友人に聞いたり、いろいろ調べた。
影から見てるだけで幸せだった。
でもね。
だんだん、それだけじゃ我慢ができなくなったの。
だってあなたの声が聞きたい。
触りたい。
いっぱい溢れる感情がこみあげてくるの。
勇気のない私。
「好き」なのに言えない私がいる。
弱虫だから…。
ホントは告白したかった。
でも、自分のスタイルに自信がなかっただけ。
ちっちゃい。
デブな私。
相手にしてもらえないって勝手に決めてた。
外見だけの私。
うじうじするだけで行動できない私。
彼に知られないまま時間だけが過ぎた。
想いだけが大きく膨らんで…。
私の気持ちを知られないまま彼はひとつ下の彼女と付き合い始めた。
どんどん惹かれあっていくのがわかった。
失恋決定。
私の片思いも今日で終わり。
サヨナラ。
大好きな人。
涙がどんどん溢れてくる。
あんなこと。
こんなこと。
くだらないようなことが私には大切に思えてくる。
もしも、私が勇気を出していたらあなたの横には私だった?
あなたを忘れることはできない。
私の初めての恋の相手。
大好きだよ。
今はツラいけど、今度はとびっきり笑顔で新しい恋を探そう。
今はまだあなたしか見えない。
誰かがいった言葉を信じよう。
「失恋は君を美しくする。新たな旅立ちの一歩だから」
今はまだ好きだけど、きっと素敵な恋を見つけられる。
今がスタートラインなんだから…。
とびっきりの笑顔がいちばん。
それが私の第1歩。
読んでくれてありがとうございます。