三章 天建ノ伝
──零れ落つ天津一雫。
水面に滴りて波紋を生む。
現へと生まれ出でし時より落ちる事を必然とす。
其れは芽吹いた蕾が花開き咲き誇るが如く。
其れは咲いた花が枯れ果て地に落ちるが如く。
時が来れば、自ずと然り。
遥かな天を抱きし母。
その裡より生まれ出でては理の渦へと流れ落つ。
悠久に天に寄り添う母。
その裡へと抱かれて眠り、静かに源へと還る。
天より落ちたる一滴。
それは全に有らず。
然れど、個に有らず。
始まりにして終わり。
新たを導く呼び水。
降り注ぐは時の流水。
全てを呑み込む奔流か。
新たな路を刻む源流か。
流れてみねば定まらず。
ただただ、流れ行く。
清にも濁にも成り得よう。
有意にも無意にも映ろう。
流れてみねば解らぬて。
天より降りたる煌めく雫。
其は天恵となるか。
其は災禍となるか。
それは誰にも解らず。
神にも解らず。
世界にも解らない。
ただ、一つ言えるなら。
雫は雫でしかなく。
雫は雫と成り得るのか。
唯単に、其に尽く。
◎全28話
世界は静かに胎動する。
その鼓動に気付く者など、この世には無い。
然れど、彼は気付く。
この世に在らざるが故に。
世界の問いに答えし果てに彼は何を知り得るのか。
一方で、世は混迷の乱世を迎えようとしていた。
世を覆い、呑み込む波。
それは時代のうねり。
一つの時代の終焉。
新たな時代の到来。
時の鳥が告ぐは如何に。
◎設定・説明
◇2話 【氣の素質】
◇7話 【小野寺祐哉】
【北郷一刀】
◇19話 【楽進】
◇20話 【程普】
【諸葛瑾】
【陸瑁】【趙範】
【鳳会】【糜竺】
◇23話 【関羽】




