バトル4.世紀末兄貴 決着
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黒い糖の提供で…
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「ボクの切り札!駆動機兵キングΩのエクリプスモードを解放!!」
その宣言と共にキングΩを中心に周りにまばゆい光が広がった!
キングΩの体から青白い火花がバチバチッ!っと飛んで、煙も出ている…大丈夫かな?って感じだけど迫力満点だ!
見た目の変化だけではない、エクリプスモードだけの強力な能力が解き放たれる。
「エクリプスモードになったキングΩの能力!場にいる限り、お兄さんは魔法を使うことができないよ!」
「なんだと…!?」
[駆動機王キングΩ 真光属性]
モンスター 攻撃力12,000 破壊力4
『召喚条件』自分の駆動とあるモンスター5体以上が場にいなければ召喚できない。
・このモンスターが場にいる時、自分のモンスターすべては”速攻”を得る。
・このモンスターは相手のモンスターにブロックされない。
『エクリプス解放』このモンスターが場にいる限り、相手は魔法カードを発動できず、効果が使えない。
キングΩの身体から光の鎖が飛び出し、世紀末兄貴さんの手札に絡みついた。これでモンスターの攻撃無効の魔法等は使えない!
「なっ…鎖がほどけない…魔法が使えない!?」
「そして、ボクの場のモンスターは全て"速攻"を持っている…盤面は揃った、決着といこう!」
世紀末兄貴さんのライフは11、だがこの数のライフを減らせるだけのモンスターは揃っている!
「キングΩで相手に攻撃!ライフの破壊力は4だよ!」
「その攻撃はゴブリン番長でブロックだ!…これで残りのモンスターでは、オレのライフは削りきれんぞ!」
キングΩが大剣を振り下ろすと、世紀末兄貴さんの前に立ちはだかったゴブリン番長は跡形もなく薙ぎ払われた。
キングΩはダウン状態。世紀末兄貴さんの言う通り、このまま他の5体のモンスターでライフを破壊していっても破壊しきることができない。
そう、このままだとね…。
「このままモンスター4体で攻撃だ!」
総攻撃をかけてもオレのライフは削りきれん、まだオレに勝機はある!
「ライフで受けてやろう!」
ボクは場の駆動機兵ポーン、ナイト、ルーク、クイーンで攻撃を仕掛けた。
総攻撃によって次々と彼のライフは砕けていく。
しかし、4体の合計ライフ破壊力は7、世紀末兄貴のライフは削り切れない
「モンスターの破壊力が足りない…これじゃ、あの店員の子勝てないんじゃないの?」
「ふふ、少年くん。これから驚くと思うよ!」
少年くんはキョトンとしていた。
攻撃できるモンスターは駆動機兵ビショップのみ。
なぜ、ビショップを残したのにはわけがある。
「そして、最後に残ったビショップでダウン状態のゴブリン番長に攻撃!」
「無駄なことを…血迷ったか?」
一見無駄にも見えるこの攻撃。勇敢にもビショップはゴブリン番長に立ち向かっていく…機兵城オメガで強化されていても、攻撃力で劣るビショップでは太刀打ちできず、破壊されてしまった。しかし、そこにはビショップが手にした杖が残っていた。
「ボクの狙いはこれだよ!ビショップ破壊時の効果を発動!」
「何?」
「ビショップが破壊されたときの効果!自分の”駆動”モンスター全てをスタンドさせることができる!」
ビショップが残した杖から駆動のモンスターたちに向かって緑っぽい光が向かってゆく、そして光を体に受けた駆動のモンスターたちは次々に起き上ってゆく…。
「…これは…オレの負けだな…!」
「駆動機王キングΩで残りのライフを破壊!!」
起き上がったキングΩは大剣を地面に突き立て、その胴体の中心にエネルギーを貯め…大口径のビームを放った!!
キングΩの破壊力は4、世紀末兄貴のライフもちょうど4だ。
ビームが直撃した彼のライフが一気になくなり、この勝負の勝敗が決した。
「対戦ありがとう!いい勝負だったよ。」
クロエク台から降りてきた世紀末兄貴に向かって手を差し出した。憎いことに彼の身長はボクの倍くらいあるのでめいっぱい背伸びをして…。
粗暴な見た目とは裏腹に彼は握手に応じてくれた。
「こっちも、なーんかすっきりしたいいバトルだった。それと」
「それと?」
握手を終えた彼は、バトルの前に言い争っていた少年たちの方へ歩いて行った。
「ボウズ、いちゃもんつけて悪かったな」
「へへッ!いいって!それよりまたオレともバトルしてくれない??さっきの見てやりたくなっちゃって!」
「ハハハ!いいぜ!今度はまけねぇぞ!?」
彼らも握手をして再戦を誓い合った。
世紀末兄貴の取り巻き達も、アニキさんに賛成のようだ。これで問題は解決かな~。
「店員さんよ、今日のお詫びにこれを受け取っちゃくれねぇか?」
世紀末兄貴が手渡してきたのは真っ白なカードパックだった。
「これは…パック?」
「この前の大会で優勝したときにもらったやつなんだがよ…手やハサミを使っても開けられなかった奇妙なもんでな」
物理的に開けられないパック…確かに奇妙だ。
「運営が言うには強者に送られる特別なパックらしい…。つまり!オレに逆転大勝利をした嬢ちゃんにぴったりだと思ったわけよ!」
「そ、それはありがたく受け取っておくよ!」
「それにしても嬢ちゃんのデッキ…どっかで見たことあんだよな………。!思い出した!世界大会のけっしょ…!」
「わー!わー!あ、あっちに呼ばれたから、そ、その話はまた今度ね!」
な、何を言い出すんだこの男は!秘密だってのに!
「世界大会優勝者…そいつと同じ”駆動”使い…そりゃつえーわけだな…」
「どうしたんすかアニキ?」
「なんでもねぇ!バトルしたりねぇ!やるぞお前等!!!」
オォー!!と野太い声が響く、”あの嬢ちゃんに勝ちたい”そんな思いが世紀末兄貴もとい、バンガルという男の闘志に火が付いた。
いや、そのバトルを見ていた全員ともいうべきだろう…。
「サンちゃーん疲れた~」
「あ、店長!おつかれさまです~」
サンちゃんにクロエク台まで来た時みたいに運んでもらおうと近くに行く。
そこには世紀末兄貴に絡まれていた例の少年たちがいた。
「オレと同じくらいなのにすげぇバトルだった!!オレ、ラント!!なな!オレともバトルしてくれない??」
こ、この少年…ボクの事を同じくらいだと…!?
「ぼ、ボクはこれでも大人だぁぁーー!!」
今日もカードショップ「ルミナス」は盛況です。
閉店後…夕食を済ませ、就寝前…。
「召喚!駆動機兵ポーン×6!…じゃ今日もよろしくね」
一頻りお辞儀をしたポーンたちはお店の見回りをはじめる。
これは毎日の習慣の警備の代用として考えたモンスターの手も借りたい事案。
実は生まれつきボクはモンスターを召喚することができる能力があった。この世界ではごく稀にあることらしく、決まったテーマのモンスターが召喚可能らしい?駆動モンスター以外を試したところ、召喚できなかったためだ。
召喚するときは体力を使うため、ボクはいつも就寝前に召喚している。
召喚したモンスターは召喚者に従順という特徴がある。ま、ボクのモンスターたちは機械だから意思疎通できなくてちょっと悲しいけれど…。
不審者には注意しないとね!!
よし…夜の見回り要員ポーン君の配置も終えたし、いざ寝床へ…。
今日のお客さん…あの世紀末兄貴さんはなかなかに実力がある人だったな~。大会優勝もうなずけるカード捌きだった。意外と素直な人だったのも意外!
あの少年くんはその前に勝ったらしいけど…けっこうすごいな…。
しかしあの子…ボクの事同い年くらいだと勘違いしてなかった…?大人に見えないのは一番気にしていることと言っても過言じゃないのに…うーん……。
そ、そうだ!今日のお詫びとして世紀末兄貴から貰った不思議なパックを開けてみよう!それにしてもなんの絵柄も描いてないなんて不思議だ…中には何が入っているんだろう…それッ!!!
おお…なんだかキラキラしたカードが…って4枚しかはいってない!?しかも同じカード!!なんだこのパック!?
畜生世紀末兄貴め今度会ったらゆるさん…。
そんなことより効果効果っと
「…ん?駆動竜アポカリプス…駆動ってなんかボクのデッキのカードに似てるなぁ…もしかしたらはいるかも!」
よい子は寝る時間だがボクは大人!
使えそうなカードが手に入ってしまったら使いたくなるのがプレイヤーの運命!!
デッキの構築でもしようかな~!
『ほう?ここが人間界…』
「?いま誰かの声がしたような」
周りを見渡しても誰もいない、疲れているのかな…。ま、まあ今日もいろいろあったし…働いているんだから疲れるのは当たり前だよね!
『?ほら、貴方の手の中のカードをよく見なさい』
え…。謎の声に促されるままパックからでたアポカリプスのカードを見た。なーんかぼんやりと光っているような…。
すると光はどんどんまぶしくなっていった。オゥ!これが日の出…!?いやちがう!今は真夜中真っ只中デスヨ!!
カッ!!と一瞬にして消えた。
元の寝室の暗さに目を慣らしていくと、ベッドの上にちょこんと何かが…いる!?
『ふう…改めまして…ワタシの名前は駆動竜アポカリプス。貴方の相棒になりに来ました、リスタ。』
「…はい!?」
読んでいただきありがとうございます!
毎度モンスターの設定などを考えるのが楽しくやらせてもらっています。
これからは毎週土曜日更新を目標として投稿していきたいと思っております。
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それでは!また次回!




