「小説のオチなんて悪だ」
小説の「オチ」とはなんだろうか。
この文章を読んでいるということは、少なからず小説を読んできた人間だろう。だってこんなにも弱小な作家の文章を読みに来てるのだからな。
そんな目の肥えた読者の君には申し訳ないが、この小説に「オチ」なんてない。どうだ?ガッカリしたかい?
これは簡単な話なんだ。僕は起承転結の「結」が好きじゃない。ただそれだけなんだよ。
例えを出そう。よくあるバッドエンドの小説。結末は皆殺し。君が好きだったキャラ、感情移入しやすかったキャラ、あるいは、君が嫌いで仕方なかったキャラ。その全てが死ぬ結末だ。
……やっぱり、好きなキャラには生きて欲しいじゃないか。感情移入しやすいキャラが死ぬと、自分まで死んでしまった気分になってしまうじゃないか。僕は嫌いなキャラが死ぬ分には良いが、死なれては目覚めが悪い人もいるだろう?
話の「オチ」は、明快な答えをくれるものだ。唯一の創りし者からの「模範解答」。
でも、そんなものは神の回答に過ぎない。僕の解答とはなり得ない。神如きが僕の正解を語ってはならないのだよ。こんなことを言うと、国によっては首が宙を巡るが、生憎ここは日本でね。
さあ、ここまで読んだそこの君。『小説の「オチ」とはなんだろうか』という話の「オチ」に想像を膨らましてご覧?もっともらしい結論をつけること?それとも、軽快な音楽と共にミュージカルを始めてみるかい?
まあ、君が思ったそれをこの僕の「オチ」としようじゃないか。
他にも投稿しているので、ぜひ見ていってくださいね。