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第51話 潜伏

なるべくアジト内に潜伏した方が危険も少ないということで、2人はアジト内で大人しくしているのだった。

Bのノートパソコンは元に戻りつつあり、いつものように銀行からお金をかすめ取ろうと打鍵した。エンターキーを2回押す。不思議な事にエラーが出て止まってしまった。

「あっあれ?おかしいなぁ」

もう一度一から試すもやはりエラーが出た。謎である。BはAに助けを求めた。

「ねぇAー。銀行から抜きができないんだけど」

Aはくわえタバコでコーヒーを淹れている最中だった。

「プログラムに誤りはないのか」

「まぁあるかもしれないけどぉ」

「自衛隊のサイバー班のせいかもしれないな」

「なにそれ」

「古い方のノートパソコン置いてきたろ。解析して防いでるかもしれん」

「最悪〜。絶対どこかで抜いてやる」

「ああ、頼む」

Aはそう言って淹れたコーヒーを口にした。最高の表情をしている。

Bはまた、ノートパソコンと格闘するために冷蔵庫から瓶のダイエットコークを取り出した時である。

警察の街宣車が家の前を通り過ぎた。

「あなたの隣に爆破犯が潜んでるかも知れません、注意しましょう。詳細はウェブを…」

「ご丁寧にウェブまであるのか」

「僕の顔がデカデカと載ってるよ〜」

Bがノートパソコンを見せてくる。Aはマグカップを持ちながらため息を吐いた。


――――


対策本部のフロア。満員の中、先頭には冴島と松島の姿があった。

「ついに犯人のアジトを発見しました。これは県警にとって大いなる前進です」

「犯人は捕まえられなかったんですか?」

「撃ち合いになったのですが、残念ながらバイクで逃げられてしまいました。」

「自衛隊が何をやっているんだか…」

「ですがアジトにあった様々な手がかりになりそうな物を押収できました。たとえば、今朝話し合いをしたトパーズが使用していたノートパソコン…只今自衛隊サイバー班で解析中です。自作の拳銃を作っていると思われる3Dプリンターも押収しました。」

「それより肝心の犯人の居場所はどこなのかね?」

「はい。足立区のホテルから似たような人物が泊まったとの通報がありました。したがって犯人は足立区近辺にまたアジトを設けた可能性が高いです。県警は総力を上げて犯人確保に向けて邁進する所存です」

解散し、人がバラけてゆく中、冴島が松島に訪ねた。

「ノートパソコンはどこまで解析が進んでるの?」

「ええ、どうやらトパーズは銀行等からお金をかすめ取っていたみたいですね、そういうプログラムが一つ暗号化が解けたので」

「困った子ね。でももうできないようにしてあげるわ。お遊びはこれまでよ」

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