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第27話 交錯

Aは東京駅へ向けて2トントラックを俊敏に走らせていた。順調に到着したとしても、あと40分はかかるだろう。犯行動画では13個の爆弾を設置したと語ったが、実際問題人手が足りず爆破設置も現在進行系で進んでいるのだった。

ただひたすら黙って進んでいると、ケータイが鳴った。Bからだ。

「A。一つ爆破」

「おいおいもう一つ目かよ。大切に使ってくれよな」

Bからの着信は切れていた。しょうがないなとAが電話をかけると、1つ目のダイナマイトが火を吹いた。…であろう。

「B…大丈夫かな。焦ってはいまいか」

Bの心配をしながらAは2トントラックのスピードを上げた。


――――


蛙谷とBは、向かい合ったまま黙っていた。Bは黙々とキーボードを打鍵している。ウェイトレスは相変わらず震えたまま立ち尽くしている。蛙谷はタバコを吸いながらイラついていた。

「俺はもういいだろう、ここにいなくても別に!」

蛙谷はイライラを隠さなかった。Bは口を開いた。

「僕はねぇー…あんたがここから消えようと死のうと、どうでもいいんだよぉ…僕らは爆破したいだけ。そして全部爆破した時、それは僕らの勝ちってことなんだよぉ…」

Bが幽霊のように見えた蛙谷は、さすがに背筋がゾッとして口にしてたタバコを落としてしまった。

「お、俺が言える事はおんなじだぞ。どうすんだこの先」

「吐くまで爆破するしかないみたいだね」

Bはそう言って席を立った。

「おい、どこいく気だ…!?」

「トイレ」

「待て、トイレ中にピー音が鳴ったらどうする気だ?」

「その時はその時でしょ。じゃ」

Bはスタスタ行ってしまった。蛙谷はこの先どうなるのか分からず、冷や汗をかきながら見守るしかなかった。

20秒ほど経った後、トイレの方でパン、と乾いた音がした。やったか?

蛙谷は期待しながらも立ち尽くした。もうしばらくしてまたパン、という音がした。

どうなっている?蛙谷は不思議な気分で帰りを待つと、Bが血まみれで戻ってきた。

「どうしたお前!血まみれじゃないか!」

Bの片手には拳銃が握られている。

「女がいた!返り血を浴びた」

Bは蛙谷に向かって拳銃を向けた。

「お前の計画かっ!」

「違う!俺は止めたんだ、だがあの女が強情で…」

ピーピーとノートパソコンから音が鳴る。

「確かなんだろうな!」

「ピー音を止めろ!」

「間違いないんだろうな!」

Bは拳銃を突きつけたままだ。

「ピー音を止めろいいから!」

Bは黙ってノートパソコンのボタンを押した。ピー音が消えてなくなる。蛙谷は心底ホッとした。


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