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第3話 その3 「開戦」

朝が来た。

シュウリはガサゴソと袋からパンを取り出して頬張る。

ナオはテレビをつけるが、何も映らない。

シャワーを浴びる。

そして、2人は衣服を替える。


シュウリは戦闘に最も特化した魔法少女服に着替える。

『アガペル』から支給された服を一度解体し、そこにかけられている魔法や仕掛けを排除した上で再構成した服を並べた。

下着の上に防御魔法をかけたキャミソールとスパッツを身に着ける。

首と肩まで覆うチョッキ。

胸元にはリボン、腰回りのベルトにはナイフや針を何本も備える。

ひらひらとした膝上5センチのスカートを履く。

横じま模様のアームカバーとニーソックス。

手には真っ黒なグローブをはめる。


ナオは重火器の弾数をチェックする。

内蔵されている武器の他に、手榴弾、ナイフ、マシンガンを手にする。


「じゃあ、いこっか?」


シュウリは明るく誘う。


「ええ」


ナオも普段の様子で応える。


「あ… ナオ… もしも私が、暴走したらさ… その時は私を置いて逃げてね… だって、もうナオは壊れちゃったら終わりだもの」

「…その時は、私が貴方を壊すわ」

「…まあ、本気同士なら… 分からないか… でも、多分私の方が強いよ?」

「差し違えてでも止める。 貴方を… 悪にはさせたくない」

「…別にいいよ」

「良くないわ… 貴方は世界にとっては、愛と正義の魔法少女だもの…」

「これから、何人もの魔法少女の命を奪うのにね」



シュウリとナオは街で迎え撃つことを選んだ。

地の利がある場所で、少しでも戦力を削いでおこうと考えた。


12:59 シュウリとナオはショッピングモールに構えた。


13:00 空に暗雲が立ち込める。 雲から雷と雨が降り注ぐ。


雷はショッピングモールのガラスを次々と砕く。


その数秒前シュウリはナオに手を差し伸べる。

ナオはシュウリの手を握る。


「瞬間移動」


シュウリとナオの姿はそこから消え、雲の上に飛んだ。

魔法少女たちの上空を取った。

ナオは数をサーチする。

「たったの1008人…」

「大したことないね… じゃあ、行くよ」


ナオはマシンガンを雨のように撃ちまくる。

シュウリとナオの存在に気が付いた魔法少女たちは、防御魔法を張る。

シュウリはナオの放った弾丸を操り、魔法をかいくぐる。

そして、魔法少女たちの体内に弾丸をねじ込み、爆散させる。


ナオは休む間もなく弾を放つ。

1人また1人と魔法少女たちの身体が散っていく。

街に赤い雨が降り注ぐ。


傘を差しながら、その雨を歩くものが1人…

ちっちっと指を振る。


「そこかなぁ?」


指を上空に向けて、ビームのように魔法を放つ。

それは一瞬にして上空に届く。



「シュウリ… 避けて!」


危険を察知したナオの指示で、かろうじてそのビームを避けることに成功した。

だが、そのビームは次々と放たれる。

間にいる魔法少女たちも薙ぎ払いながら、シュウリの居場所を的確に狙ってくる。


「シュウリ… 上はもういいわ。 この攻撃の元へ行きましょう…」


「…そうね。 この魔法… まさか、早速スペードが来るなんてっっ。  瞬間移動」

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