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第8話 その4「選択」

ナオの身体はシュウリの腕と脚を抑える。

シュウリが本気を出せば振りほどくことは造作もない事であるが、それでもペリアが避けるための数秒を稼ぐことはできる。


ペリアはシュウリに語り掛ける。

「君には三つ…選択肢がある。まずは、このまま世界中を滅ぼしてしまう。次に、この制御装置を身に着けてひっそりと生きる。最後に…これは、私だけが提示できる。君にだけ提示できる方法だ」


「もったいぶらないで、私の取る方法は今のところ一つよ」


「大丈夫、この話を聞けば揺らぐさ。私の提示する方法は、真逆。君の能力を最大限ブーストするんだ。そして…全てをひっくり戻すんだ」


「端的に言って」


「…君たち人間で言う 時間を戻すってことさ。 君は君のまま、他の世界全てを戻す。それによって、以前の世界を復元するということさ」


「…そういうこと、ね」


「そういうことさ」


「全てを…カゴに閉じ込めるという訳ね」


「ご名答」


「未来を奪う…か」


「だねぇ。 けどさ、残念だけど… もうね。このままいっても未来はないんだよ」


「どういうこと」


「私の計算では、この後世界は君に滅ぼされるか…もしくは自滅するか…どっちかなんだよねぇ。組織も魔法少女も消えたらね…今度は純粋な人間同士の争いが始まる。 レガシィの奪い合いってやつだね。 正直戦力差ないからさ…じりじりとだらだらと削り合って…結局どちらもほとんど消えちゃうんだよね。 だったらさ…いっそのこと 一定の期間に閉じこもっていた方がイイって私は思うんだぁ」


「…なるほど、ね」


「正直どうなるかは分からない。 時を戻すことで、君の身体は消え去るかもしれない。 そもそも失敗する可能性だってあるしね」


「そう」


「…随分冷静に聞くねぇ」


「ええ」


「…何も聞かないの? 詳しい話とか」


「別にいい。 戻せる可能性があるなら…試してみる」


「疑わないんだぁ」


「面倒なの。 もう考えるのが… 私はもう考えたくない… 考えるのは…もう別の私や他の人に任せる」


「あ~ わかるかもぉ 私もね。 ぶっちゃけ、任せたいんだよねぇ。 ほら。何度も何度も繰り返していけば… 何か変わるかもしれないし…さ」


シュウリは目の前に差し出された増幅装置を手に取った。

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