第5話 その2「閃光」
シュウリは部屋の中から、爆音のする方向に、攻撃魔法を放つ。
魔法は巨大の光線となり、部屋の壁毎あらゆるものを飲み込んでいく。
「シュウリ… ペリアにバリアを張ってくれないか…」
「もう張ってるよ」
「助かる」
「私は向こうを叩く… ナオはあの人と一緒に先へ進んでおいて」
「ああ、分かった」
シュウリは追撃しながら、敵を感じる方へ向かう。
ホコリ舞う通路の奥から、シュウリに向けて、魔法の光が飛ぶ。
シュウリはそれを避けながら突き進む。
その先には、先日倒したばかりのスペードが立っていた。
スペードは目を見開き、避けんばかりに開いた口で、シュウリを威嚇する。
「ブレイクハートぉぉ… リベンジマッチだぁぁぁ」
「だまれ、雑魚」
シュウリはナイフを投げつける。
スペードはそれを躱し、シュウリに魔法を放つ。
シュウリは腕を一気に再生して、その腕から防御魔法を展開する。
と、同時に、投げたナイフに結ばれた線を引っ張る。
先端のナイフがおもりとなり、ぐるぐるとスペードに巻き付く。
「くっ」
「相変わらずの再生力に物を言わせた直線的な攻撃ばかり… 戦い方も、少しは学べ」
スペードは不敵な笑みを浮かべる。
「はっ それはどうかなぁ?」
シュウリの背後から、魔法が襲う。
スペードは最初に放った魔法をコントロールし、シュウリの背後から襲う。
シュウリは瞬間移動で躱す。
そのままの勢いで閃光はスペードの身体を貫いた。
身体が崩れ落ちる。
「読みやすい… 安い挑発にすぐ乗る…」
スペードは、笑みを浮かべる。
「お前もな」
シュウリはスペードにとどめをさそうと向けていた手を降ろして、後ずさる。
「遅いっっ…」
通路の天井が崩れ、巨大な閃光がシュウリとスペードを包んだ。
地下通路の真上には、クローバー率いる軍勢が並んでいた。
アガペルの上級戦力であるK,Q,Jはマークほどの能力ないものの、高い魔力を有する魔法少女たちで構成されている。
スペードによってシュウリを足止めし、位置を固定。
そこに向けて複数人の魔力を固めた極大魔法を放つ。
クローバーは得意とする結界魔法で、その極大魔法を隠していた。
それゆえ、放たれる直前まで、シュウリはそれに気付くことができなかった。
ナオは自分の背後で起きたことを振り返らない。
ナオはシュウリを信じていた。
だから、ナオはただペリアを連れて、地下通路を突き進む。




