海に輝く星座
初短編小説です。いろいろ問題があるとは思いますが楽しんでもらえると幸いです。
この小説は米津玄師さんの曲【海の幽霊】を聞いてた時にひらめいた作品となります。
二次創作ではありません。
それは、雲一つない美しい夜空に、所狭しときらめく星たち。そんな日におきた不思議な出会いだった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、今日も学校の終わりを告げる。ここは、【丘の上高等学校】その名の通り、ひときわ高い丘の上に建てられた高校である。
今年二年生になった私、星風きららは、ここから程よい距離にある港町からこの学校に通っている。丘の上にあるので行きがとにかく大変なのは仕方のないことだと割り切っている。
「ねぇ、き~らら?商店街、よってこ?」
「またぁ?もう、咲は仕方ないなぁ。いいよ、行こ。」
「えへへ。ありがと。」
この子は塩原咲。甘いものがとにかく好きな普通の女子高生だ。かくゆう私も甘いものには目がないのだが。
「でさー現代文のさ、田中先生が結婚するらしくて。」
「えー!誰と誰と?!」
「古典の橋本先生。」
「あ~なんとなくわかる気がする。」
「でしょー。でももう結婚に行くんだね。」
「あれ、二人ともまだ20代だよね?」
「そうだよー田中先生が28で橋本先生が25かな?」
「驚きだねー。」
と、本当にくだらない会話をしながら、商店街に向かった。
「あ、そうだ。きらら。」
「ん?どうしたの咲?」
「新しい水着買った?」
「えっと...まだだね。でもなんで急に?」
「そろそろ海開きだな~って。」
「あ~確かに最近暑くなってきたからそろそろかもね。」
「そ、だから今度海開きのための水着買いにいかない?」
「でも、去年新しいの買ったしなぁ。」
「そうだけどね、あんた去年の水着はいるの?」
「え?なんで?」
「はぁ~。あんたまた胸がでかくなったんでしょ?」
「去年CだったけどそろそろEぐらいあるかな?」
「そんなんで去年のが入ると思って?」
「あ、確かに...。」
「まったくあんたは...そんなんだから彼氏ができないのよ!」
「だって~別にいなくてもいいし~。」
「だったらその胸あたしによこせ~!」
「わ、ちょ!咲!やめてよ!アイスが!アイスが制服につくから!」
「あ、ごめん。つい...。」
「ったく、も~しょうがないなぁ。」
「と、とりあえず、買いに行くってことでいい?」
「なんかごまかされた気がするけど...いいよ、いついく?」
「明日って確か午前授業だよね?」
「そうだね。」
「じゃ、あしたいこっか。」
「明日ね。わかった。」
「じゃ、バイバーイ。」
「うん、バイバイ。」
と、咲と別れて帰路についた。
「ただいまー。」
家について靴を脱ぎながら声をかけた。すると奥から母親がやってきた。
「はい、おかえり。今日も商店街にいってきたの?」
「咲がアイス食べたいって言ったから寄ったよ。」
「だったらついでにお野菜買ってきてほしかったわ。」
「あ、ごめん。明日咲と、水着買いに行くんだけどその時でいい?」
「えぇ、いいわよ。」
「はーい。着替えてくるー。」
と言って二階に上がっていった。
着替えが終わり、晩御飯を食べ、お風呂につかり、歯を磨いていつも通りの日々を終えた。
次の日
「おはよー。」
「おはよう。朝ごはんはパン?お米?」
「ん~トースターある?」
「トースターは俺ので最後だよ。ねえちゃん。」
「えぇ~拓ので終わりか~。」
この子は星風拓。小学五年生だ。少し生意気なところがあるが、根は優しいかわいい弟だ。本人に言うと顔を赤くして全否定してくるが。
「で、どっちにするの?」
「じゃあ、お米で。」
といい、朝ごはんが出てくるまでテレビを見ていると海開きは今週の土曜日ということが分かった。
「へぇー海開き、今週の土曜日なんだ。」
「姉ちゃん確か今日咲ちゃんと買い物行くんでしょ?」
「うん、そうだよ。」
「タイミングぴったりじゃん。」
「確かに。」
そこにお茶碗にお米と、ほかにもみそ汁や焼き魚を持ちながら母親が戻ってきた。
「はいはい、話してないで食べちゃいなさい。ちこくするわよ。」
「「はーい。」」
と答え、朝ごはんを食べだすのだった。
「はい、これで朝のHRを、終わります。」
と、担任の福崎先生の号令と共に生徒たちは次の授業まで思い思いのことしていた。
「ねぇ、きらら!朝のニュースみた?!」
と、次の授業の準備をしてる私に話しかけてきた。
「海開きのこと?」
「そう!もう今から楽しみだよ~!」
「はいはい、それよりそろそろチャイムが鳴るよ。」
「げ、やば!じゃあ後でね!きらら。」
と言いながら過ぎ去っていった。
授業が特に何にもなく終わり、瞬く間に帰りの時間となった。
「ねぇ、きらら。はやくいこ?」
「はいはい、わかった、わかったから。だから少しおちつこうよ。」
「は~や~く~。」
「わかったから!」
そんな話をしながら私たちはここら辺では一番大きいショッピングモールに向かった。
「ねぇ、これなんかどう?」
「咲はもう少し明るい色の方がいいかな?」
「えぇ、ほんとに?」
「ほんとホント。」
「う~ん悩むねぇ。」
「私はもう決まったし...。」
「うーんどうしようかしら。」
と、ここにきてからかれこれ二時間が立とうとしている。私のは数分で決まったがなかなか咲のが決まらない。
「う~ん。黒?それとも紫...悩むわぁ...。」
今は黒と紫の間で揺れてるようだ。どっちもきわどいとおもうけどなぁ。
すると、一つの水着が目に入ってきた。
「ねぇ、咲。これじゃだめ?」
と言いながらわたしは紺色の水着を取り出した。
「お、いいじゃんそれ!それにしよーと。」
咲もお気に召したようだ。
結局私たちは、咲が紺色の水着、私が淡い空色の水着を買った。
次の日は早く授業が終わらないかとソワソワした。昨日水着を家で試着してみたが予想よりかわいい水着でテンションが上がってしまったのだ。
「明日だね!きらら!」
「そうだね咲。晴れるといいね。」
「そうだね。じゃあさ?」
「ん?どうしたの?」
「海神様のところでお祈りしよ?」
「あ~確かそんなに遠くなかったよね。よし、いこっか。」
「さっすがきらら!分かってる~。」
「そうかなぁ?」
と言いながら私たちは少し寄り道をして海神様を信仰している神社に向かった。
海神様は私たちのいる港町ではよく信仰されている。海の神様らしく、特に漁師などに信仰されている。また、八月の初めの方に海神祭と呼ばれる祭りがあり、このお祭りのときには観光客が多く訪れる。
神社についた私たちは早速お祈りをした。
「海神様。無事明日の海開きを迎えられますように。」
と、咲が声に出してお祈りしていた。私は心の中で祈った。
「さて帰ろうか!」
「うん、そうだね。」
そして私たちは帰路についた。
その日の夜
なかなか寝付けなかったので、軽く海沿いを散歩していた。潮風が心地よい。
空を見上げると雲一つない空に所狭しと星々が輝いていた。
「綺麗...。」
そんな言葉がこぼれた。
さらに散歩をしていると一つの桟橋に行き着いた。その桟橋はよく釣りをする時などに利用されている。
その桟橋を歩いていくと、そこには一人の青年がいた。
その青年が振り返るとその海のように引き込まれるような双眸で私を見つめてきた。
どうだったでしょうか。女子高生の口調はわからず、手探りなので、何か違和感があった場合は教えてもらえると助かります。
これの続きは星などがあれば、また次の短編を続きというかたちで出そうと思います。
これは試し読み的なものだと思ってください。