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おてんば娘と一寸郷士(ごうし)  作者: 宮羽つむり
おてんば娘と椿屋敷
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椿屋敷での仕事内容

椿屋敷は玄関から入って右側に一の間、二の間、三の間と縁側に沿って部屋があり、一の間の奥が合の間、二の間の奥が奥の間になっている。そして玄関から入って左側に内玄関の間、中の間、中の間の奥に仏間があり、内玄関の間を通り過ぎると、ご飯を作る広い土間がある。玄関からずっと真っ直ぐ進むと内蔵があった。

「毎日掃除をするのは玄関、一の間、二の間、三の間、合の間、内玄関の間、中の間、仏間です。土間はご飯を作った後に掃除をします。奥の間は清隆様がお昼まで寝ているので、基本的にはお琴は掃除しません。私がやります」

卯木が歩きながら、仕事の内容を説明する。お琴は基本的に内蔵と奥の間以外は掃除をすることが分かったが、

「清隆様って起きるのが遅いんですね……」

清隆のゆっくりさに半ば呆れていた。起きるのが遅いということは、商人なら稼ぎに関わる大問題だ。やはり郷士様となると、生活苦とは無縁の生活なのか……とお琴は思ったが、

「仕方ないのです。榛名家の主はそういう生活様式をとらなければならないのです」

と卯木がツンとした態度で答えた。

「どうしてですか?」

お琴は気になって、つい質問してしまった。

「奉公している内に分かるでしょう。では、お琴。案内は以上です。今日はこれでお帰りなさい」

いつの間にか、お琴は玄関の前に来ていた。案内が終わったのでもう帰っていいのだが、とても気になるところで帰らなければならないなんて……とお琴は思った。

「明日から榛名家のために精いっぱい励みなさい」

突然、卯木から応援された。お琴はびっくりしたが、

「はい!頑張ります!今日はありがとうございました」

と言って、椿屋敷を出ていった。

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