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幸少女・不幸少女  作者: 犬養
1/21

1話後半

戦闘シーン入れました

「……」

目が覚めるとベッドに横になっていた

横には今にも泣き出しそうな1年生が座っていた

「あぁ先輩!!……よかった……よかったです……走り出したと思ったら突然倒れて私ビックリして……まさか体調が悪かったなんて知らなくて……それなのに無理に走らせてしまって……」















もう泣き出す寸前だった

「大丈夫大丈夫こちらこそごめんねちゃんと見せてあげられなくて」

「先゛輩゛が゛謝゛ら゛な゛い゛で゛

く゛だ゛さ゛いいいいいい」

顔が涙でクシャクシャになってしまった

「とりあえずこんなだからきょうは先に上がらせて貰うね

先生に連絡するのお願いしてもいいかな?」

「あ、はい!任せてください!」

素直で可愛い後輩だと思った


友里がLINEは貰えたのかどうか

興味はないが一応聞いておこうと思った

「友里転校生に会えた?LINE貰えた?」

ものの数分で返信が帰ってきた

はやいよ


「ヽ(´▽`)/へへっ教えないよーアッカン(σ`ω゜)ベ~陸上バカー」

決意が固まった

「友里……友里は私の一番の友達だよ

毎日本当に楽しかった……今までありがとうじゃあね!

バイバイ!」

「あぁーごめんなさいいいいいい」

「ほら……お嬢ちゃんLINE消されたくなかったらはやく教えるんだ」

「ひいい……」

すこし友里とLINEをしたら体調が良くなってきた……気がした

「さてと……帰ろっと……」

昇降口へと向かっていると

準備の時の1年生が反対側から私を呼び止めた

「先輩!、大丈夫ですか?」

「あ、うん軽い頭痛だから大丈夫だよ心配してくれてありがとね」

「あ、は、はい」

すこし照れていた様子だった

「あ、あの、先輩じ、じつはぼ、ぼく

せ、せんぱいのこと、……」

また頭痛だ……

「え?ちょっと……ご、ごめん……よく聞こえなく……」

訳の分からない声が自分の脳にたくさん入り込んで来た

銀の巨人

願い

フタタビタタカウトキガ

モウイヤダ

ニゲルコトハデキナイ

イチドノゾンダネガイハカナエルマデケスコトハデキナイ

「先輩 !先輩!」

そのまま再び倒れ込んでしまった


目が覚めると

奇妙な場所にいた真っ暗な暗闇で

満天の星空

気持ちが悪いくらいにそこは静まり返っていた

街並みは自分の住んでいるところと変わらないとというか

あの街その物だった

普段行かないようなビル街へも

歩いてみたが人どころか虫一匹もいなかった

「ここ……何処なの……そ、そうだ友里に連絡……」

プープー……

「繋がらない……」

その時だった

「痛ッッッ……なに……痛い……誰……か呼んでる?……」

頭痛はなり止むことはなく

私はとりあえず声のする方向まで歩いてみることにした

しばらく歩いてみると

頭痛が収まってきた


立ちどまりふと上を見上げると

見覚えのあるものが肩膝をつき目の前にしゃがみこんでいた

そうよく見たもの

幼い頃からみていたもの


そうあの銀色の巨人だ


オカエリナサイ

またあの声だ

「……誰?なんでおかえりなさい?誰なの……」

マッテタヨ

「待ってたってなんで私を……?」

イヅレワカルヨ

「いずれって教えてくれないんだ……」

そのことに関してはもう何を聞いても

無駄だと思ったので諦めた

「君随分喋れるみたいだから次はこっちから質問するね」

イイヨコタエテアゲル

少しばかり声がハッキリ聞こえるようになってきた

その声は何処かで毎日聞いているような声だった

「じゃあ最初の質問

君は誰?」

ワタシノナマエハアステール

貴方の目の前にいるよ

「目の前って……」

そう私の目の前にはこの銀色の巨人以外見当たらない

つまりこの、銀色の巨人が

この声の主アステールというわけだ

ビックリシタ?

「ビックリした」

あまりに現実味がなさ過ぎてまだ

状況が理解出来ない

「じゃあ……二つ目の質問君ってなんなの?」

ワタシ……ワタシタチハ……パンドラ

ケイヤクシャノネガイヲウケイレカナエルモノ」

余計に現実味がなくなってきた

「願いを叶えるって条件とかは?」

ジョウケン……ジョウケンハリョウホウニアルノ

ワタシタチパンドラハケイヤクヲシテクレタオレイニカリソメダケドネガイヲカナエテアゲルコト

ケイヤクシャハ

ソノイノチヲカケテタタカイヌクコト

「命を賭けるってどういうこと?」

ソレハ……

その時だった

街が突然揺れ始めたと同時に

目の前にもう一体のパンドラが現れた

私たちに攻撃を仕掛けてきた

「あれは君の仲間なんじゃないの?!」

チガウ!!

ノッテ!

差しのべられた手のひらに飛び乗ると

そのまま上へ持ち上げられ

胸の中へとお仕込まれた


中には不思議な空間が広がっていた

外の風景が透けていたり

真ん中には

クリアグリーン色の

椅子が設置されていて

右と左には

操縦をするようなコントローラー

のようなものが設置されていた

ソコニスワッテハヤクワタシヲソウジュウシテ!!

「そ、そんなこと言われたって……できるわけないよ……」

容赦なく攻撃が降り注ぎ

アステールは大きく倒れてしまった

「キャァァァァァ」

アナタハデキルワゼッタイ!!!デキナイハズガナインダカラ!


「やってみないととどうにもならないよね……」

まだ事態を全部把握出来たわけでは無かったが

とりあえず今やるべき事は理解した


コントローラーを握ると自然と

操縦の仕方が分かってきた

元から知っていたような

そんな気がしなくも無かった


アステールを起き上がらせ

そのままの勢いで敵のパンドラの頭部へと蹴りを入れた

パンドラは少し仰け反ったと思うと

そのまま後ろへと下がり

しばらく制止していると

突然右の手に青竜刀のような物を出させた

敵のパンドラは青竜刀を逆手に持ち替え

恐ろしいほどのスピードでこちらへ向かって来た

「武器があるなんて聞いてないよ!

こっちにはなにかないの?!」

ブキハアルヨ!キミシッテルデショ!

ソレヲテノヒラニイメージシテ!

そうだ夢の中でアステールは確かに

武器をもっていた

身の丈ほどある

歯車のついた槍を

「お願いっ!!!」





言われたとおりに

手のひらの中に槍をイメージすると

確かに夢で見た槍が握られていた

既に敵は目の前だった

出現した槍を青竜刀を持っている右腕に向かって思い切り振りかざした


「ねぇ……これって本当にただの巨人なの?まるで……」

右腕が切断されたパンドラはひどく悶えていた

そうそれは、まるで人のように

心なしか泣いているような声が聞こえた気がした

「ねぇこれってどうやったら勝ちなの?」

ムネノコアヲハカイスレバイイ

ソウスレバコノパンドラハカンゼンニショウメツスル

「そう……なんだ」

ナニシテルノ?

ハヤクコアヲハカイシナイカギリナンドデモサイセイスルヨハヤク

ハヤクコアヲハカイシテ

「う、うん……」

言われたとおりにコアを貫いた

コアを貫かれたパンドラは足元から崩れそのまま消滅していった

「おわった……のかな」

オワッタヨ……

デモコレデオワッタワケジャナイムシロハジマッタバカリナンダヨ

「始まったって私君と契約してないし

これがなんなのかもよく分かってないしそれに」

アナタハエイエンニコノタタカイカラニゲルコトハデキナイ

ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ

「ちょっと……待っ……てよ……何を1人でブツ……ブツと……」

また意識が飛び

再び倒れ込んでしまった








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