番外編/活動報告にはちょっと長いおまけ(2018/11/23追記有)
設定上やたら美形が出てくる話なんですが一口に男前と言っても色々ある訳で、その辺どんな感じなのか、山茶花ちゃんから見た男性陣の顔面の評価とか載せておきます。
たまに横やりが入る。評価を下している時間はばらばらです。
*椿(通常時)評:山茶花、小春
「何の飾り気もない、キッチンは外の炊事場にしかないログハウスだわ。歩く足柄ふれあいの村のログハウスよ!」
「山茶花ちゃん、私、長年その例えに全然納得いかなかったんだけど、あのね、最近椿さんっぽい建物を見つけたの」
「何?竪穴式住居?」
「……あの(千葉県浦安市舞浜1-1)の、プーさんの、あの、名前忘れちゃった」
「あー。あのファストパスの先のせまい小部屋部分」
「入り口から最後のお土産屋さんまで全部かな……。ずっと優しい気持ちでいられるものがいっぱいある所とか、いつまでもそこにいたい気持ちとか、新しい発見があったり深く知れば知るほどその場所が好きになる所とか、ぴったりなの……」
「ああうん、はいはい。そうね。そうね立派にハニーもハントしたもんねはいはい。お手柄ふれあいの村ねーあーどっちも熊繋がりね」
「もー!」
*椿(男前モード)
「シンデレラ城だわ。白と青だった頃のシンデレラ城だわ」
*センセイ
「和洋折衷な……洋館?あの……古河庭園にあるくらいの……大きすぎず、小さすぎずの、洋館」
*八汐/評:山茶花、センセイ、店長
「富士サファリパーク。富士サファリパーク」
「なん、建物のくくりだったじゃろ」
「外見なんてきまつな特徴なの!見てくれで判断しちゃいけないのよ。あいつの本質は富士サファリパークよ」
「……山茶花ちゃん、多分、きまつじゃなくて、些末なんじゃないの……言いたかったの」
「センセイうるさいわ」
「近すぎちゃってどうーしよう、妹がー!可愛くってどうーしよー!兄―!サファリパーク!ひゅっ!!」
「ギャー!!!何でここに!いつの間に」
「ひゅってなんじゃひゅって」
「あの歌口ずさむとサトームセンのひゅっをつけたくなっちゃうのさ!ほーら美しすぎる兄ライオンだよ!生肉をおくれよー!!肉くれないといたずらするぞー!トリックオア生肉!」
「帰って―――――!山梨から出てこないで―――――!!」
「山茶花ちゃん、富士サファリパークは裾野だよ……ああ、静岡ってことね。静岡は神奈川の隣」
「センセイのバカ!知ってるわよ!みかんとお茶、こっこ、水族館がやたらあってのぞみの停車駅がひとっっっつもない静岡でしょ!」
「お前さん静岡に親でも殺されたんか」
「静岡県民が束になってかかってもうちの親は殺せないよーうらたんー」
「ネタにマジレスだっさいのー」
「恥かく前に物知らずに教えてあげたんじゃないか。感謝してくれるかな?」
「お前さん本当に年長者への口の利き方なってないのう」
「無能ほど上下関係決めるときの物差しが雑だよね。年功序列とかダッサ。老害乙」
「ああん、なんじゃお前さん」
「そういえばまだ手合わせしたことなかったよね……」
「センセイ止めて」
「いいんじゃないかなあ。人の世に迷惑にかけないなら好きにさせとこうよ。危なくなったらボクが止めるよ」
「無理無理、センセイはメガネ割れて泣いて帰るのがオチだね」
「そうじゃの、無理じゃの。インテリ坊ちゃんはすっこんどれ」
「………うん。うん?……うん、いまのよくわかんなったからもう一回聞かせて」
「わー嫌だわ、駄目な雰囲気だわ、これ誰に電話したらいいの、誰か止めて、なんで皆こんな今日は殺気立ってるの」
「お兄ちゃん今日、女の子の日なんだ」
「お兄ちゃん、そう言うの本当気持ち悪いから出てって」
*粋連 評:山茶花、小手毬
「北海道神宮」
「あんた知ってるところ無理矢理当てはめてるでしょ」
「違うもん、なんか、柱の一つも壊したらなんか怒られそうな厳格な感じっていうか。でもお寺より神社顔なの。神社の方が質素でしょ」
「……わかるような、わからないような……というかすべての建物は柱壊しちゃだめよ」
「はーい」
「明治神宮でもいいんじゃない」
「あんなにどーんとじゃないの。ジンギスカンの煙と動物園付きでいいの」
「そっか」
*2018/7/28の店番 評:山茶花、小手毬、粋連
「……卒業旅行の一番人気そうな山の上のお城と、パリのひっろいお城と、イギリスのおーっきい、結婚式の教会を重ねて」
「ノイシュヴァンシュタイン城と、ヴェルサイユ宮殿とウエストミンスター・アヴェを……縦に積むってこと?テトリスみたいに」
「そう」
「小手毬さん、よくこのふわっふわのスカッスカの情報量でわかりますね」
「……鈴木、今ガールズトークの時間なんで出てって。何勝手にしれっと参入してんの」
「何言ってるんですか。もうガールって歳じゃないのにちゃんちゃらおか………」
「…………」
「いやあの違います、小手毬さん、その、御身内を悪く言うのは悪いと思っていますが妹君はガールを自称するに値するかわいげ、儚さ、守ってあげたい雰囲気を醸し出す能力が欠如しているゆえにガール失格とみなしただけでガールの判断基準は年齢には左右されないと俺は思っておりまして、という事で未だに可憐な小手毬さんは現役ガ」
「道端の地蔵を保護する雑な小屋みたいな苔の生えた覆いさん」
「はい、俺のことですよね!はい!」
「怒ってないし別にすごい欲しい訳ではないんだけど、あんたの罪悪感と大黒柱を折られるんじゃないかという怯えを軽くするためにお使いを命じるわ。何かケーキ買ってきて。あたしと小手毬は2個ずつ食べる」
「チョコの暴力と、進撃のフルーツ、それ以外ですか。どこでも行ってきます」
「1ピースチョコの暴力で。ちょっと待って今お金払う」
「あの、ボーナス出ましたし、お気遣いなく。別に出なくてもケーキ買えます。では」
(物音、足音、吠えるゴールデンレトリバー)
「……あー、後藤さんちのラッシー、粋連の事ホント嫌いよねー」
「一人だけ吠えられるのよね……ねえ、なんでお姉ちゃんの前だとあの人、舎弟属性バリバリになるの?」
「さー……あー……昔泳げるようになる特訓に付き合ってあげたからじゃないかしら」
「へー」
「で、なんの話だっけ。あ、ものすごい細工の細かい城という城を重ねて」
「あ、うん、そこにすごいダイヤモンドの粉を粉砂糖のようにしゃんしゃんしゃんとまぶしたようなイケメンなの」
「何かよくわからないけどゴージャスなのね」
「ゴージャスってなんか成金っぽくない?そゆんじゃないの」
「そう」
「ロミオ+ジュリエットのディカプリオと、セブンのブラピと、吸血鬼のやつのトム・クルーズのかっこいいーを吸い取って煮詰めたような格好良さ」
「お姉ちゃんコリン・ファースが好きだからそんなに興奮出来ないかも」
「好みとか好みじゃないとかを超えて格好いいというか……絵にも書けない美しさってああいうことを言うんだわ、多分」
「……つまり竜宮城でよくない?」
「あ、そっか、竜宮城でいいんだ」
「竜宮城系男子なのね」
「うん!」
*下の姉上がファンの人/評・山茶花・小手毬・粋連・八汐
「あのね……あの人は……シルバニアファミリー、明かりのともる大きなおうちなの……」
「キャーキャーうるさくしてた割には粗末な顔ですね」
「鈴木は何でいるの?ここにこのままいたいならこのリップグロスを塗って、丹念に」
「あー……もう老眼始まったんですか?お見舞い申し上げます。差し入れはハズキルーペでいいですよね。何色がいいんですか」
「キー!!」
「……粋連、多分違うわそれ」
「ザンカちゃん好きだったもんねー……あれの服とか買ってやれば怒らせても機嫌治ったから楽だったなーこてっちゃんと違って」
「……一応兄っぽい事するんですね」
「なんだい寂しいのか一人っ子、お兄ちゃんと裏山にエロ本探しに行こうか!今すぐ一緒に、これから一緒に!」
「未来永劫お断りします。そういうのはもう前世紀の遺物ですよ」
「じゃあさーえっくもが!?」
「あら、兄様の霊圧が消えたわ。すごい」
「霊圧って言うか存在じゃない!兄様は!?」
「こんなこともあろうかと、転移の秘術をほっ繰り返しておいたんですよ。今頃牛久大仏の中です」
「割と普通にすごいわね」
「姉様、心配より好奇心勝ったでしょ……」
「やっぱり廃れただけあってコスパが悪いです。せっかくなので一回くらい試したくて、こうして使ってみたんですが」
「へー、おうちのなんかなの?」
「……ねえ……もうわたしの話、終わっていいの……?」
「あごめんごめん、あとでにするわ、あれでしょ、あんた大好きだったもんね。産まれて初めて好きになったものだもんね。この世のあんたの中にある大好きなものを全部煮詰めたような存在って事でしょ」
「姉様わかってるう!」
「煮詰め……」
「そうね……大好きだった……大好きだったの……」
「この意味ありげなやつ突っ込まないといけないんですか」
「いや、別にあたしはこんなんなってる理由知ってるから別にいいわよ。もう終わっていいんでしょ?この話」
「うん、別に粋連とはあの悲しみを分かち合いたいと思わないからいいや。おねーちゃん、手土産に羊羹買ってきたの忘れてた。食べよー」
「あーじゃあお茶沸かすか。羊羹には緑茶よね」
「………………」
「「まったく興味しないけど釈然としない」とか、思ってるだろう!れんれん!お兄ちゃんがお茶が沸くまでに解説してあげよう!!」
(ふすまがスパ―ンって開く)
「兄様!?」
「皆まで言うな!わかってるぅ!帰ってくるついでに霞ヶ浦でレンコンかっぱらってきたから蓮根もちにして食べよう」
「窃盗ですよ!?」
「えー、収穫してたおじさんのぽっけに2万くらいつっこんできたから等価交換じゃない?」
「妖狐の恥さらし」
「……まあ、もう一回霞ヶ浦行かせて、おじさんに蓮根を返しながら「ポケットに2万円いれてごめんなさい」とか謝らせても恥の上塗りだし……兄様、その蓮根どこやったの」
「家にそのまま持ってきたらいけないから、ベランダに置いておいたよ!ベランダの水道で兄様が洗ってあげるから」
「えー、水道管細いから泥詰まるわよ……」
「そうかー最近の水場は難しいなー。兄様ベランダを汚さないように蓮根をすりおろせるよう頑張っておくよ、術で」
「うんよろしくー」
「あ、そう、喪われた明かりのともる大きなおうちの話だっけ」
「何他人事みたいな事言ってんの、兄様が失わせたんでしょ」
「いい年して何やったんですか」
「れんれんさ、そうやって最初から疑うのよくないと思うんだー兄様は。たださ、私はザンカちゃんを喜ばせたかっただけなんだよ……気持ちのすれ違いなんだ」
「その気持ち悪いノリやめてもらえますか」
「めんどくさいから結論を言うけど、兄様がその家を魔改造して、原形をなくしたのよ」
「悪魔の所業だったわ……!」
「だって、最近遊んでるの全然見ないなーと思ったから!雰囲気代えたらまた楽しく遊べるかなって!」
「だからってあんなんする!?普通!」
「だってアダムス・ファミリー大好きだったじゃん!ザンカちゃん!大好きなものと大好きなものを盛れば超ステキなものが出来ると思ったんだよ!というか事実出来たじゃん!あんなに怒らなくてよかったのに」
「……黒くて、友蔵だったことは覚えてるんですけど」
「あーいた気がするわ友蔵…………ヨーロッパのゴシック様式じゃなくて、ゴスロリのゴシックっぽい家に模様替えしちゃったのよね……人形まで……あれ家変形してたけど……」
「あれは、術でプラスチックを細工しやすいように変質させてからあれこれしたんだよ……すごいいい出来だったんだよ。ダークチョコレートうさぎちゃんに苦しみを授けるリスちゃん……」
「………………」
「確かに、出来はよかったのよ」
「今Twitterに画像上げたらめっちゃバズるし、メルカリで高値で売れるよ。勿体ない」
「まだたぶん実家にあるわよ」
「えっ、そうなの」
「父様が「なんでこういう無駄な才能をいい方向に使わないんだろうなあ」ってぼやいて納戸にしまったの見たからそこから断捨離してなければ」
「……わたし、ちょっと実家行ってくる」
「著作権があるから勝手に売らないでよね、ザンカちゃん」
「所有権はわたしでしょ。わたしのクリスマスプレゼントだったんだから」
「もうあの時点で5年は遊んでなかったじゃん」
「当たり前でしょあの時いくつだと思ってんの……あれは……こっち来る前だったから……」
「50年くらい前か」
「兄様、算数教えてあげるわ」
「ありがとうかわいい妹ちゃん!ちょうどわからない所あったんだー、ベタであれなんだけどフェルマーの最終定理のさー」
「……小手毬さん、俺、お湯、沸かしてきますか」
「あ、手伝うわ」
「……結局顔がとんでもなく好みって事でいいんですかね」
「多分そう。服装とかそういうのも含めてとんでもなく好みだったんじゃないかしら」
「……そういえば茉莉くんLINE始めたんですね」
「えっ!?」
「何それお兄ちゃん聞いてない!」
「あたしも!」
「自動登録されて……こんなカバン持ってた気がした気がしたから……ほら」
「ちょっ『旅とか好きです』ってそもそもどこにも定住してないから、兄様人の事言えないけど」
「なんでこんなかわいいカフェの写真が多いの!?あの子どうしたの!?」
「お皿が2人分ある……誰と出かけてるのこれ」
「ねーID検索で出てこない」
「自動登録不可にしてるんじゃないんですか」
「なんで頼りになる姉様兄様を差し置いてれんれんだけ申請されてんの」
「知りませんよ友達登録された後ノーアクションですし」
「てか携帯持ってないわよね」
「そうね、持ってなかったはず」
「あの子どうしたの」
「いいねしてんのセンセイくんじゃないのこれ」
「あっ、ほんとだわ。これ店長さんのアカウント。ますますなんで」
「工場夜景だわ。助手席にいるわよねこれ」
「兄様ってそんなにめんどくさいのかな……」
「……あの、ほうっておいてはいかがですか、彼ももう大人ですよ」
「インスタもやってる……!」
「えっ」
「……あの、あれなんて言うんだったかしら、動画のやつ。あれもあるんじゃないかしら」
「小手毬さん、TikTokアカを探すのは勘弁してあげてください。あったらお互いに大火傷です」