39.フォーグル
一夜が経って、私たちはフォーグルの街に到着した。
『よし鍛冶屋へ行くぞ! わしの可愛い焔丸を直すんじゃ!』
「わかってるって」
ついでに新しい剣も打ってもらうか。
ってことで、鍛冶屋では当初の予定通り焔丸を打ち直してもらった。
『おおわしの焔丸! ようやっと元に戻ったのう! もう二度とおぬしを傷付けたりせぬからな!』
それから武器屋で購入した黒鉄に、毒の素材を加えて毒刀・十六夜を。
オーガとオークの骨で、哭鬼と大駆槍の、二本の槍を作ってもらった。
『ほおおおなんと美しい刀じゃ! 怪しげな輝きを帯びた淡い紫の刃! この槍もじつに立派じゃ!』
「一瞬で薄れる焔丸の関心」
コレクションが増えると子どもみたいになるんだから。
私は私で新しい服を買ってご機嫌だけど。
「一度でいいからお店ごと服買いたいよね」
『おお、それはいい。わしも店ごと武器を買ってみたい。さぞ気分が良かろうな』
「ねー。お金持ちになりたーい」
『それなりに魔物を狩っても、すぐに武器や服に消えるからのう』
「それな。一攫千金のおいしい話とかないかなー」
なんて無駄話はそこそこにして。
さてそれじゃ、ジェーンさんの頼まれごとを片付けちゃおうかな。
領主の城の門番に頼んで、ジェーンさんの妹ケイミーさんへの面会を取り次いでもらった。
待つこと十分。
メイドさんが詰所に走ってきた。
「ゴメンなさいお待たせして。あなたが姉さんから届け物を頼まれたっていう?」
「蝶羽です。ケイミーさんですね。これ、ジェーンさんから」
「あっ、ハードハニー。わざわざありがとう。こんなことを頼まれてくれて」
「いえいえ。こんな可愛いメイドさんに会えただけでハッピーですよ」
「あっ、ありがとう」
いいなぁメイドさん。
憧れの職業だよね。
『人に仕えるタイプかおぬしが』
いや、私メイド服とか死ぬほど似合うと思うんだよね。
「領主様のお城で奉公なんて、ケイミーさん働きものなんですね」
「友だちの紹介なの。人手が足りないからって。ここのお仕事、お給料が良くて」
「ほー」
しばらく雑談してると、別のメイドさんがケイミーさんを呼びに来た。
「ケイミー、メイド長が呼んでる! 用事が済んだら早く戻ってきなさいって!」
「わ、わかった! すぐ戻る! バタバタしててゴメンなさい。今ちょっと忙しくて」
「何かあったんですか? 領主様のお父上、大旦那様がいらっしゃるの。急に決まったもんだからそれで朝から大慌て。もう猫の手も借りたいくらいで」
「ケイミー!」
「今行く! 本当にありがと。それじゃ」
猫の手も借りたい、ね。
ふむ。
「ケイミーさん」
「なに?」
「もしよかったらなんですけど――――――――」
《プロフィール》
名前:斎藤蝶羽
種族:人間
性別:女性
職業:旅人
称号:無し
加護:【天狼の加護】
所有武器
刀:緋刀・焔丸、薄羽蜉蝣【加速】、毒刀・十六夜【猛毒】、黒曜、白瑪瑙
短刀:小鬼刀
槍:鉄槍・金打、哭鬼、大駆槍
エクストラスキル
【炎熱操作】【風魔法】
ユニークスキル
【第六天魔王】
権能:魔王の眼……鑑定、解析、視野拡張、俯瞰、望遠、夜目、動体視力、真贋看破
魔王の刀……剣術の極意、切断力上昇、武器耐久
魔王の肉体……武芸百般、騎馬、身体能力強化、五感強化、気配察知、自然治癒力上昇、状態異常耐性、環境耐性
魔王の宝物庫……容量無限、内容物不変
魔王の理……思念共有、纏魔、魔力制御、威圧、演算処理、能力吸収
魔王の寵愛……魅了、献上、床上手、絶倫
【狼魔法】




