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転生から始まる私と魔王の天下無双!燃えて死んだけど二人ならガチで最強です!  作者: 無色
月下孤狼編

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35/50

幕間:A UZIMARU IS SCARY AROUND HERE

 新章、月下孤狼編(げっかのころうへん)


 どうぞお付き合いくださいm(_ _)m

「信長的に、戦国最強の武将って誰だった?」

『わし』

「そういうのいいって」

『わし以外なら、まあ信玄か謙信じゃろ。武力という個の力のみに限定すれば一概には決められぬが、あの二人は指揮官という点では他の誰よりも優れておった。わしの次にな』

「ほぇー」


 ピチャン

 あ、魚跳ねた。


『釣り糸を垂らしておるが、一向に釣れぬな』

「ふあぁ。ねー」

『もう風で一網打尽にしてしまえ』

「風情の欠片も無いこと言うじゃん」


 ま、これも贅沢な時間の使い方なんじゃない?

 

「てか海行きたいなー。可愛い水着着たい」

『海か。良いのう』

「信長も海好き?」

『嫌いではないが、わしの海の思い出といえば、もっぱら堺の商人や村上水軍に関連しておるからな。遊び呆けた楽しいものではない』

「え、じゃあ楽しい思い出私と作り放題じゃん。やったね。信長幸せ者すぎん? 海とかめっちゃ楽しいから。ガチで」


 すいか割って〜バーベキューして〜砂でお城作って〜。

 あっ、花火とかしたい。


「やりたいことって無限だね」

『わはは、そうじゃな。無限じゃ』

「信長のいた時代だと、夏って何してたの?」

『おぬしの時代ほど娯楽があったわけではないが、七夕にはそうめんを食ろうたし、井戸できりっと冷やした諸白(もろはく)を飲んでたくらいのものじゃ。ああ、涼を取るのに怪談が流行ったこともあった。夜な夜な人が集まり怪談を聞かせては、蝋燭の火を吹き消していくというな』

「百物語的な? 楽しそう」

『おぬしは怖いものは平気なのか。まあ、随分肝が据わっておるしな。それだけ図太い性格をしておれば、怖いものなどあるまい』

「なにディスってんだコノヤロー。私にだって怖いものくらい……」


 クンッ……


「おっ、何か釣れた! キテるキテる! これは大物の予感!」

『釣るなら宇治丸(うじまる)でも釣れ。あれは美味い』

「なんそれぇ……くうぅおっもい! 負けるかぁ……どぅおりゃあー!」


 よっし釣れ……んん?

 なんだ、でっか。

 ちょっとした丸太くらいある。


『おお、本当に宇治丸(うじまる)を釣ったか。やるのう蝶羽(あげは)

「だからそれ何……鑑定鑑定、ファッティーイール……川に住む鰻の魔物……。これ鰻?宇治丸(うじまる)って鰻のことなんだ。臆病で警戒心が強く滅多に人前に姿を現さないが、川魚や藻を食べて丸々太った身は脂が乗って絶品……」

『食いでがありそうじゃな。三十人前はあるぞ』

「これ食べるマ?」

『何故じゃ。でかいだけで普通の鰻じゃろ。ああ生では食らうなよ。鰻の血は毒じゃからな』


 食欲が湧かなすぎてヤバい。

 丸ごとだからかな。


「捌くのは大変そうだなぁ」

『わしの分は残しておけよ』

「はいはい」

『そういえば』

「?」

『さっき言いかけたじゃろ。おぬしの怖いものとは何じゃ?』

「あー」

『やはり幽霊物の怪の類か? それとも虫か? いや、虫なら魔物を普通に狩っておるか。となると……案外、蛇か蛙ということも』

「数多の才能と溢れんばかりの美貌を併せ持つ私が一番怖い」


 そう言うと信長は、


『そうか』


 短く素っ気なく返した。

 え、だって怖くない?

 こんなに完ぺきな美少女本当に存在するの?ってなるでしょ?


「おーい信長? のーぶーなーがー?」


 めっちゃ無視された。

 聞いてきたのそっちなのに。

 ……ここらで一つ宇治丸(うじまる)が怖いの方が洒落が利いてたかな。

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