第四回ぼくしぴニュース
鱫史「第四回ぼくしぴニュースだよ!夜詩と二人きりのニュースももう残り少しと思うと感慨深いね…」
夜詩「そう?俺は別に…ただの仕事だし」
鱫史「うーん今日もクールだね!そんなところも夜詩の魅力だけどね♪」
夜詩「それはどうも。…で、最初のニュースはなんだっけ…ああ、成十くんが最近そそくさと部屋へ戻って篭っている、か。まあ部屋でなにかしたいことでもあるんだろうし、そっとしておいてあげればいいだろうけど」
鱫史「まあ、部屋でしたいことのひとつふたつ、皆あるだろうからね!」
夜詩「とはいえあんまり気を抜きすぎんなよ。案外声筒抜けだし。この間誰かは知らないけどすごい暴言の嵐が聞こえてきたから。暴言言うのは勝手にしてもらって構わないけど誰に聞かれてもおかしくない自覚はしなよ、一応芸能人だし」
鱫史「気を抜くとスキャンダルが出てすっぱーん…なーんてこともあるかもしれないしね?」
夜詩「まあ、それでも自室はある意味において砦であり居場所だ。そんな部屋を荒らされた例もあるみたいだけど」
鱫史「ああ、鍵綿の件かな。鍵綿の家に男が出入りしてるなと思ったら複数人の人物が押しかけてきたらしいね」
夜詩「鍵綿くんもすごい剣幕で追い返していたようだし、正式な客人ではないだろう。…アパート内の警備を強化するか…」
鱫史「自己責任だと思うが夜詩は優しいな!」
夜詩「一応アパートはこちらから引っ越すように指示している以上、快適に過ごして貰えるよう取り計らう義務があるからね。深夜に呪詛のような不気味な歌が聞こえるとかいう噂もあるし…俺は心霊とか信じてないけど、そういうのを怖がる住人もいるから心当たりのある人は配慮をしてあげてほしい」
鱫史「もしかして…本物の霊かもしれないよ?」
夜詩「だからそういった冗談は言わない!苦情が来ても知らないからな!…はあ。そういった意味ではアパートのエントランスに綺麗に花を活けてくれた勅使河さんはありがたいかな。やっぱり花があるとアパートが明るくなるし」
鱫史「金木犀やアヤメ、スターチスを使ったなかなか華やかな生け花だったね!あとで役者諸君も見てみるといいよ!」
夜詩「蔵識さんは喫茶店で誰かと喋っていたけど…でもまあ、普通に機嫌良さそうだったし、悪い関係ではないみたいだね」
鱫史「颯はジョギングに行ったそうだ。のどかな公園でのジョギング、夜詩も好きだろう?」
夜詩「え?まあ…。俺も晴れてる時とかに時間あったらたまに行くかな。基本はジムが多いけど」
鱫史「うんうん、今度は俺も一緒に行こうじゃないか!」
夜詩「いいかな…捗らなそうだし。観月さんはショッピング帰りって感じでたくさんの荷物を抱えてコソコソと部屋に戻ってたね。やましいことがないなら別にコソコソしなくていいのに…」
鱫史「そういう夜詩こそ最近こそこそ大量にシュークリーム食べてなかった?」
夜詩「えっ、なんで見てんだよ…別に、ただの貰い物だし。まあ有名なケーキ屋のものなだけあって悪くはなかったけど…ふん…」
鱫史「夜詩への個人的な贈答品は俺を通してくれ!」
夜詩「保護者でもマネージャーでもないのになんでお前通すんだよ…」
鱫史「だってほら、修羅場って怖いだろう?この間喫茶店でも男女が言い争いをしていたようだしね!」
夜詩「たかだかプレゼント程度で修羅場にはならねぇだろ…」
鱫史「いやいや、何が起きるかは分からないよ、夜詩?この間の事件も聞いただろ?」
夜詩「ああ…」
鱫史「水トが不審者に襲われたんだ。原因は知らないが、包丁でグサッ……となる前には取り押さえられて、怪我もなく無事だったらしい」
夜詩「ちょっとした騒ぎにはなったけどな。…まあ、無事でよかったよ。……本人はな」
鱫史「ああ…水トの家族も襲われたようだね。こっちは未遂とはいかず、重症だ。今は病院に運ばれ、入院中だって」
夜詩「落ち着いたと思った矢先にこれか。…見舞いの品は事務所名義で後で送らせてもらう。…お前たちも気をつけなよ」
鱫史「今回のニュースはこれで終わりだ。21時からの本編も楽しみにしていてくれ!」