エピローグ3 恋愛相談キャラとクラス一の美少女のこれから
放課後、俺と水瀬は夕暮れの公園を歩いていた。学校からの帰り道、自然と足がこの公園に向かっていた。
この場所は、俺たちが最初にお互いの気持ちを伝え合った場所でもある。夕焼けの色が空を染める中、俺たちは並んでベンチに座った。
「今日も、すごく綺麗な夕日だね。」
水瀬が穏やかな声で言う。その瞳には夕陽の田中が映っていて、どこか幻想的な雰囲気が漂っていた。
「そうだな。何か、特別な感じがするよな……ここで、水瀬と話してるとさ。」
俺は水瀬の横顔を見ながら、静かに答えた。
これまでのことを思い返しながら、この場所でまたこうして話せていることが、どれだけ幸せなことなのかを噛みしめていた。
「ねえ、田中くん……」
水瀬が少しだけ迷ったように口を開く。
「うん、どうした?」
彼女は小さく息を吸い込み、少し恥ずかしそうに微笑んだ。
「私ね、田中くんとこれからもずっと一緒にいたいの。どんなことがあっても、二人で乗り越えていきたいなって、そう思ってる。」
その言葉に、俺は心が温かくなるのを感じた。水瀬はいつも穏やかで、優しい。
そして、彼女のその純粋な気持ちが、俺の胸に深く響いた。
「俺も、水瀬と一緒にいたい。これから何があっても、二人で支え合っていこう。水瀬がいれば、俺はどんなことでも乗り越えられる気がするよ。」
俺も素直な気持ちを伝える。水瀬が横で微笑むと、その笑顔が俺の心をさらに安らかにしてくれた。
「田中くん、これからも、いろんなことを一緒に経験していこうね。楽しいことも、辛いことも、全部二人で共有できたらいいな。」
水瀬のその言葉に、俺は静かに頷いた。確かに、これから先の人生には、楽しいことだけじゃなくて、辛いこともあるだろう。
でも、水瀬と一緒なら、それらを全て乗り越えていけると確信していた。
「もちろん。これからもずっと、二人でいろんなことを経験していこう。」
しばらくの間、俺たちは言葉を交わさず、ただ夕暮れの風景を眺めていた。
ベンチに並んで座りながら、お互いの手をそっと握り合う。何も言わなくても、その手の温もりだけで十分だった。
「田中くん……手、あったかいね。」
水瀬が少し照れくさそうに言う。その言葉に、俺は少しだけ照れて笑った。
「水瀬の手も、すごくあったかいよ。」
そんな風に、俺たちは少しずつ新しい未来に向かって歩き出している。
これまでは「恋愛相談」に支えられていた関係だったけれど、今は自分たちの気持ちを大切にしながら、共に歩むパートナーとして一歩ずつ進んでいく。
「これからも、俺が悩んだりしたら、水瀬が相談に乗ってくれるか?」
冗談めかして俺が言うと、水瀬は少し驚いた顔をしてから笑い出した。
「もちろんだよ!今度は私が田中くんの相談役になるね。」
「頼りにしてるよ。」
俺は笑いながら答えた。
恋愛相談を受ける立場から、自分の恋に向き合い、そして水瀬と共に歩むことを決めた今、俺は一歩成長した気がする。
これからも、水瀬と共にいろんなことを乗り越えていく未来が楽しみだ。
夕日が完全に沈んで、空が少しずつ暗くなってきた。俺と水瀬はその夕闇の中で、ゆっくりと立ち上がった。これからも、こうして手を取り合って歩んでいく。
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
「うん、帰ろう。」
水瀬と手をつなぎながら、俺たちは家に向かって歩き出した。
未来がどうなるかなんて分からないけれど、これからは二人で一緒に歩んでいける。それだけで十分だ。
これにて完結です!
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