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学校の授業も終わり帰り支度をした。
帰りながらも私はモヤモヤモヤモヤとお父さんになんて話せばいいだろう。と
下を見ながら家路に着く。
「おかえり!」玄関のドアを開けるといつも通りの笑顔でお父さんが出迎えてくれた。
「あれ?お父さんもういるの?お仕事は?」
「仕事はな、早く切り上げてきた!先生から電話貰ってな!」
先生がお父さんに話していたとは知らず私は気まずくてお父さんの顔を見れなかった。
「〇〇!今日は赤飯だぞ!」お父さんはやたら張り切っていた。
何故か生理になったと知ったお父さんは赤飯を炊いていた。
お酒を飲みながら「〇〇も立派な大人になれるんだぞ!母さんみたいないい女になれよ!」
お父さんは嬉しそうな寂しそうな顔で笑っていた。
私は大人になんかなりたくないのに。
赤飯を少しだけ食べて今日はお父さんより先に寝よう。
いつも通りお父さんと同じ布団で私は先に眠りについた。
〔ズキズキ、、〕夜中にお腹が痛くて目が覚める。
横にお父さんが居ないことに気付きふと時計を見ると1時20分だった。
仏壇に目をやるとお母さんの写真を見ながらお父さんが何かを話していた。
「お前がいてくれたら力になってやれたんだろうに。俺は立派な父親になれてるだろうか」
お父さん大丈夫だよ。立派なお父さんだよ。そう思いながら私はまた眠りについた。