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言葉の通り手足が冷たくなりすーっと血の気が引くのが分かった。
大きい声で呼び止められた為、何人かが私の方を向いている。
その声に反応し
走ってきたのは副担任の田村先生だった。
私の方へ走ってきた田村先生はいつもニコニコしている表情とは違い、焦っているように思えた。
今日はお気に入りのかわいい猿のマークが胸に描いてある少しラフな上着を着ている。
その上着を脱ぐと私の腰周りにグルっと腕を回しスカートのようにキュッと腕の部分を縛った。
「大丈夫だからね。」優しい顔で小さく呟き私を安心させるようにいつも通りの笑顔で少し微笑み、
「はいはーい、みんなー4時間目の準備ー!」と言い私をそっと後ろに隠しながら
教室のドアへと向かった。