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自販機の夜

作者: くめきち

 がらこん!がらこん!


 自販機から出てくる缶コーヒーの音。俺のお気に入りだ。2つも買っちゃった。


 釣り銭の置いてけぼりはないか、隣の自販機をチェック。


 おっ!自販機と自販機の間に500円が落ちている!


 ムン!手を伸ばす。取れない。指先で手繰り寄せる。


 もう少しだ……


 腕がつりそう……


 よし!取れたぞ!


 あ、そうだ、買った飲み物まだ取ってなかっ…


 なんだ?あの走っていく奴…。こんな遅い時間に、ランニングか?


 まあいい。俺の飲み物……


 ない。


 まさか。


 あいつ。

 

 

 俺は追いかけた。全力で走った。



 そして何かを踏んだ。盛大に転倒。バナナの皮でも踏んだか。


 いや、違う。これは、俺が買った、俺の缶コーヒーだ。空だ。


 まさか。走りながら飲んでいるのか。


 そしてポイ捨てしたというのか。


 俺は怒りに震えた。缶を握り潰そうとしたが握力が足りなかった。


 再び追跡開始。どこへいった。


 !


 ふ、ふ、ふは、ふはははは!


 やはり、悪い事は出来ないものだ。コーヒーの滴が転々と落ちているではないか!


 これを辿れば、捕まえられる!


 …


 ……


 ………



 翌朝、自販機の下の口に上半身を突っ込んで息絶えている男が発見された……

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