《木竜の話》
私からしたら少し長めに書いてみました。
木竜は俺に俺が死んだ後(また転生しているがな)の(元)俺の国のボリンシアのことを話してくれた。
俺も仮死状態の間(転生している間?)ずっと意識がこの世界に向かなかったからな。
だから全くと言ってもいいほど俺が死んだ後のボリンシアの情報を持っていないんだな。
それに、だ。ここでどれだけの情報を得られるかで今後が変わってくるかもしれんからな。
そして、心配事がもう一つある。それは、っと…………
「えー、何からお話すれば皆目見当もつかないのでございますが、
何からお話すれば我が主様の御期待に応えられるのございましょうか。」
「……………………、口調はもっと緩くしていいぞ。」
わかるだろう。口調が堅苦しいのだ。
これの原因っていうのは…………
そうだ、これは以前の俺が隣のジューユンという国を征服したときに、
…………………………
その時の俺はケーザイ戦争?を仕掛けてきたジューユンを叩き潰して調子に乗っていた。
(おいおい、調子に乗っていない時はないじゃあないか、とか言うなよ)
「フハハハー、また我輩が本気を出せばあんな勉強馬鹿な国なんぞひとたまりもないことは明らかだったな!」
その時に、俺が普段から傍においていたうちの竜種の一体、賢竜の中でも最も賢いとされる
ドーアスが珍しく追従して、いい提案をした。(普段は口うるさいだけの奴だった)
「そのとおりでございますよ。
ところで、竜王様。一人ほど幹部にジューユンの学者、を連れて来るってのはどうでしょうか。」
「そりゃあ、いい考えだ!
でもよ、我輩は幹部だったり傍におくのは竜種のみだぞ。
その気持ちはいいがこの規則は変える気は一切、禿の髪の毛程もないぞ。」
「言い方がよろしくないですよ。今回その学者を呼びたいのはその口調のことです。」
「そうか?今の何がわるいっつーんだ?」
当時の俺は本当にそんなことを思っていた。(今じゃさっきみたいな口をきいたら即処刑されるな)
「問題大ありですよ!今の幹部の口調は敬意も何もないように聞こえますよ。」
「そうかなぁ。敬意を俺が感じられればいいと思ってんだがな。」
「竜王様、貴方様の口調も駄目ですよ。それでは他国の主賓に対して失礼ですよ。
それに幹部とあんな話し方だとなめられますよ。」
「そしたら、武力で潰しゃーいいじゃねーか……ブツブツ(小声)」
「おほん、脳筋な発言は聞かなかったことにしておきます。
そして、竜種についての問題ですがジューユンでは、我らが賢竜の分系である聡竜がおり、
丁度よく現代の、特に最新の言葉について研究しているらしいので、このうちの一体から選べばよいと愚考します。」
き、聞こえていたのか。こいつの地獄耳には気をつけねーとな。
「ま、まあ、それでいいだろう。すきにしとけ。よーし、解散、ハイ、終わり。飯だ!」
その時賢竜は本気で、二人連れて来て一人を俺様の専属にしようとしたらしい。
(そのあとで慌てて俺が実行される前に計画に感ずいて止めた。あっぶねーな。)
…………………………
話が逸れたが、木竜の話をまとめると、
①ボリンシアは他国から攻められることもなく無事だった。(俺の死亡がデマだったと信じたからかな)
②国内でも竜種はほとんど知ってるけどゴブリンは勿論、大きな配下の部族のエルフや大鬼なども知らない(らしい)。
③反乱は起こってないので、国自体も安定して特に政治にも支障は起きてない。(某竜王が政治にあまり参加してなかったかららしい、マッタクドコノドイツダヨナソンナ★★★ナオウサマ………)
④俺が死んだことと関係ないが、内紛が起こってる部族も在るらしい。
こうして情報をゲットした俺は木竜と別れた。
木竜は俺のことは仲間には報告せず、居なかったと言ってくれるそうだ。
よし、じゃあ早速出発するかな!
やっぱり最初の旅の目的は今の同族のゴブリン制覇かな!うん、そうだな!
そんなこんなで俺は転生してから小さな、でもこの世界にとって大きな一歩を踏み出した!