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SLASH/SHOT~Frame Warrior&Ice Valkyrie~  作者: 雑賀ランボー
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We’re 最強コンビ!

「人造怪異「阿修羅」・・・・」


 最初から人造怪異として創造された男。源治の正体を知って凛は驚愕し言葉を失う。


「阿修羅、あのお方が造った人造怪異の中でも最高傑作の内の一体。貴様がっ・・・」


 源治の正体を知り歯噛みする龍二。そんなことはお構いなしにゆっくりと龍二に向かって歩みをすすめる源治。


「俺もこの姿になるのは今日が初めてでな。お前は幸か不幸か試運転のサンドバック第一号だ。どうした?笑えよ龍二。さっきまでの余裕はどうした?怖いのか?」


「っ!お前なんか怖くねえ!!来い!」


 龍二が指を鳴らすと背後に多種多様な怪異が現れる。


「こいつらは10年前お前に負けた後、あのお方に復活させてもらって以来俺が力でねじ伏せ従わせてきた怪異達だ!これはあのときより俺が強くなった証だ!!」


「・・・・おめでとさん、よくがんばったねぇ」


 数で勝る相手を前にパチパチと拍手をし心にも思っていない賛美を口にする源治。そして、凛の方を向くと座り込んだままの凛に手を差し伸べる


「・・・・・さて、敵は多いな凛・・・・・・いや・・・大したことはないか。・・・今回からは最強の男と最強の術士でコンビを組むんだからな。まぁコンビを組むかはお前次第だがな、凛。」


 今まで共に過ごしてきて初めて源治が名前を呼んだ。それは凛を真に自分のコンビだと認めたということだ。その事実に一瞬困惑する凛そして、


「源治は・・確かに人間じゃないのかもしれない・・・けど・・バカで、スケベで・・・・酒癖も悪くて乱暴だけど・・・・・・だけど、あたしにとっては大切な相棒だよ!!」


「おう!俺とお前、二人でこの胸糞悪いゲームをノーコンティニューでクリアしてやるぜ!!」


 力強く源治の手を取り立ち上がる凛。ここに後に退魔体の中でも最強と呼ばれるコンビが誕生した。


 「殺せ!お前たち奴らを殺せ!!」


 龍二の号令のもと多数の怪異が源治達に向かっていく。


「よっしゃぁ!!俺が突っ込むお前は援護しろ!」


「了解、けどメインディッシュは残しておいてよね」


「おう!あいつをやるのは俺たち二人でだ。一緒に敵討ちといこうや!!」


 怪異の群れに向かって駆け出していく源治凛はその後ろでブルーローズを構える。源治はまず先頭に居た怪異を飛び蹴りで一撃、そして着地後間髪入れずに飛び蹴りで体勢を崩した怪異を追い打ちのパンチで頭を砕く。


「氷術、ブルーバード!!」


 源治の背後を狙う敵に対しては背後の凛が氷の鷹を飛ばして援護する。


「凛、そっちに何体か行ったぞ。任せる!!」


「うん!」


 源治の脇を通り凛に迫る怪異数体。凛は慌てずに自分の靴に触れると


「加速式、隼」


 突然怪異の目の前から凛が消える。かと思ったら背後や左右上下。凄まじいスピードで移動する凛にあらゆる角度から切り刻まれる。


「源治!」


「あいよ!」


 手傷を負い足を止めた怪異。その隙にジャンプで飛び上がった凛は合図とともに源治の目の前に氷塊を出現させる。それを待っていたと言わんばかりに源治が蹴り砕くと砕かれた大小の破片は散弾のように源治に迫る怪異に襲いかかる。


「後ろ頼むぞ!」


 足を止めた怪異たちに対しては今度は源治が突っ込みその拳と脚で持って蹂躙する。その終わりの狙ったかのように凛が源治の背後に着地してカバーする。これが二人の編み出した戦い方だった。馬力はあるが攻撃が大振りになりがちな源治の隙を速さはあるがいまいち決定力に欠ける凛がカバーする。逆も又然り。半年間共に戦ったことでお互いの戦い方は熟知している。


「源治!でかい奴、止めれる?」


「阿呆、誰にもの言ってんだよ」


 そして凛に向かって突進してきた大型の怪異に対してスイッチして源治が向き合う。


「発気揚々・・・残った!!」


 両手を地面について立会の体勢になる源治。次の瞬間地面が抉れるほどの勢いでロケットスタートを切った源治と怪異がぶつかる。


「おおおおおお!どすこーい!」


 自分より遥かに巨体な怪異を軽々と持ち上げると


「凛!任せた」


 凛の方に向かって放り投げる源治。


「任された!」


 怪異の着地点に巨大な氷柱を出現させ怪異を串刺しにする凛。そして二人の周りをぐるりと怪異達が取り囲む。


「ここらでいっちょ大技いくか!伏せろ凛!」


 周囲から一斉に飛びかかる怪異達に対して源治の腕からサメの背びれのような刃が出現する。そしてその場でぐるりと一回転する源治。回転する直前に刃は巨大化しており。巨大な扇風機となっや源治は一回転で飛びかかってきた怪異を全て両断する。もちろん凛は合図と同時にしゃがみ難を逃れている。


「後は・・・裸の王様が一匹、今度こそ消し炭も残らず殺す!!」


「姉さんの敵、ここで討つ!!」


「俺を殺すか・・・・くっくっくく、舐めるなぁ!!」



 そして激高した龍二の姿も変化する。猿のような顔に虎の胴体と手足、尾は蛇の身体を持つ二足歩行の怪異へと変化した。


「あいつらはお前たちの力を図るための捨て駒!「開放」を使えるのがお前だけだとでも思ったか!!あの時は出せなかった真の俺の力、たっぷり後悔して地獄に落ちろ源治!!」


「いいね、そう来なくっちゃ。そんじゃこっから第2ラウンドの開始だ!!」


 龍二と源治と凛。三人が同時に駆け出す。今、最終決戦のゴングが鳴る。


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