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(7)ドライブ


「僕はその時、彼女に声をかける事も出来なかった」


燃え盛る炎の赤。死に直結するその紅蓮の中、女は確かに笑っていた。

声も上げず、しかし確かに笑っていた。頬を歪ませ、静かに・・・・笑っていた。

それが目の錯覚だったのかどうかは判らない。ただ男の目にそれは確かに見えていた。

死や血や炎の赤や黒さえ意味さえ持たず、少女もまたそれを見て笑っていた。

血の滴る赤い手をぶらぶらと揺らしながら。


「だから僕にはあれはやはり自殺なんだったとしか思えない。彼女は望んで自ら死を選んだ」


焔を背に少女は笑っていた。

長い間待っていた誰かの願いを叶えられると、笑っていた。


「だから僕はそれを見届ける義務がある。それを守る義務があるんだ」


男は言った。少年はその言葉に耳を傾けたまま黙っていた。




(7)




男が少女と知り合ったのはまだ彼が大学生だった頃の事だった。

当時はまだただの医大生だった男がその少女と知り合ったのは本当にただの偶然で、その後彼の人生をその出会いが大きく変化させるようなものだとは思っても見なかった。

たまたまその日彼は大学を休み、近くにある公園を訪れていた。

夏の太陽の下、揺れる木の葉の影に覆われて少女はベンチに座っていた。

少女の名前は愛染ヒイラギ。高校に入ったばかりの少女であり、平日の昼間に公園でアイスを食べていていいような人間ではないはずだった。

そして男はそうしたことを見過ごせない実直な人間だった。学校を明らかに無断欠席している少女に注意を促したのが出会いの始まりだった。

馬鹿正直にそんな事を大真面目に口にした男に少女は目を丸くし、無邪気に笑って言った。


「あんた頭おかしいんじゃないの?」


「そうかもしれないね。実は、よく言われるんだ」


男・・・里見シンイチは笑顔でそう答えた。その返答がまた可笑しかったのか、ヒイラギも笑った。

ヒイラギはよく学校を無断欠席しては公園にやってきていた。シンイチは殆ど皆勤の生真面目な人格の持ち主だったが、出来る限り公園に足を向けるようにしていた。

お互いにもう一度会いたいという気持ちがあったのかもしれない。シンイチにとってヒイラギは何とかして学校に行かせたい、という存在だったし、ヒイラギにとってシンイチは・・・どうなのか、シンイチにはわからなかった。

幾度かの邂逅を重ねる内にシンイチはヒイラギを理解し始めていた。ただサボるのは悪いことだと諭すのではなく何故少女が学校に行きたがらないのか、そこを理解しようとした結果だった。

いつも明るい笑顔でベンチに座っていた少女だったがその心には様々な葛藤を抱えていた。シンイチはそうした人の苦しみを直感的に理解できる一種の才能のようなものを持っていた。

何事にも真正面から全力で当たる事しか出来ない不器用な人間だからこそ、他人の心を開かせるには十分すぎるほどの才能だと言えた。


「あたしはね、この世界から居なくなりたいのよ」


シンイチの質問に少女はそう答えた。自分はこの世界がきらいだから居なくなりたい。この世界から自分が消えてしまうほうがこの世界のためなんだと。


「だってあたしが生きていると迷惑がかかるのよ。誰にでもなく、あたし自身にとって大迷惑なの」


「・・・・・君はそういう謎かけのような台詞が好みらしいな」


「そう、好み。何もかも判るように口にするのは馬鹿のすることよ。本当の気持ちなんて本当は誰にも理解して欲しくないものだからね。だから誰にも言わないし判らないように言うの」


「だが君は本当は誰かに気づいて欲しいと思っている・・・違うか?」


「それ、医者の嫌なところよね」


「かもしれないな。と言ってもまだ見習いだがね」


少女は屈託なく笑った。しかし男にはその笑顔がいちいち悲しそうにしか見えなかった。

究極的なお人よし体質であったシンイチが少女の事をもっと知りたいと、救ってやりたいと思うようになるのにそれほど時間はかからなかった。


「シンイチはどうしても叶えたい願いって、ある?」


「医者になって人を救いたい・・・と言うのではダメか?」


「真顔でそれを言うあんたも十分変だけど、そうじゃなくてさ」


空き缶をゴミ箱に投げ入れて少女は立ち上がる。


「どうしても叶えたいのに、絶対にかなわないって判ってる願い・・・そういうものがあるかってこと」


「・・・・・・どうしても叶えたいのに叶わない夢など存在しない。僕はそう思っている」


同じく空き缶をゴミ箱に投げ入れようとして明後日の方向にそれは飛んでいった。なれないことはするものではないなと呟くシンイチをヒイラギは寂しげに見つめていた。

それは恋や愛とは違っていた。父性愛とでも言うのだろうか。シンイチは少女の事を助けてあげたいと、守ってあげたいと強く願うようになっていた。

だから少女の無茶な言動や多少の暴力にも耐えた。ある意味スキンシップだと自分に言い聞かせて。

しかしその感情は飼育檻の中に入れられた兎を愛でているのと変わらないものだと少女は最初から知っていたのかもしれない。懐く事はあれど全てを打ち明けることは無かった。

二人の関係が終わりを迎えたのは夏も終わる九月末の事だった。

いつもの公園からすっかり消えてしまった少女の面影。青年はどこか寂しい気持ちを抱きつつもただ自分がそうしてやるだけの力が無かっただけだと自らを納得させた。

それから半年後。春が訪れようという三月末の公園でシンイチは少女に再会した。

そうして再会して、少女の寂しげな笑顔を見るだけで全てを後悔し、そこでようやく自分が少女に恋をしていたのだと気づいた。

少女は男によく甘えた。寂しさや悲しさを忘れたいとその瞳が語っていた。男は少女が望むまま、望むことをした。

何でも買い与え、いつでも駆けつけ、求められれば身体すら重ねた。

全てをかなぐり捨てても少女を全力で守りたいと思っていた。だというのに、少女は日に日に元気を失っていった。

そうして少女が日に日に自暴自棄になって行くのを眺めながら、青年は自分が少女にとってとるに足らない存在であることを理解した。

彼女が本当に求めている何かは自分ではなく、自分は壊れそうな彼女を辛うじて繋ぎとめている糸のようなものに過ぎないのだと、理解した。

それでいいと思っていたはずなのに。それだけでは物足りないと願ってしまったのはいつ頃だったか。


「君が本当に叶えたい願いは何だ?どうすれば君は満たされる?」


両の肩を掴んで迫った。自分にそれが可能であれば絶対に叶える自身があった。


「僕は君の願いを叶えるためなら全てを犠牲にしてもいい・・・」


真摯に訴えるシンイチを見て少女は言った。


「あたしの願いは、あたしの為に何も犠牲にしない人」


だからあんたじゃ何も叶えられはしない。


「最初からそれを叶えられる人なんてこの世界に存在しないわ」


仮にもし、万が一その願いを叶えられる人がいるとしたら。


「それはあたしを殺してくれる人だけよ」


この世界から消し去ってくれと。

少女は笑って言った。


人は死を恐れるものだ。辛い現実があって死んでしまいたいと願い自ら命を絶つこともあれば口先ばかりで本当は生きたいと願っている人もいる。

しかし処女は死を恐れていなかった。それは自然に、少女にとってごく自然なこと。消えたいという願いを叶えてくれる素敵な概念の一つに過ぎなかった。

そして自分自身の存在を消すのは自分自身ではなく、他の誰かであってほしい。そう願っていた。

そうした感情は決して正常ではなく、つまり異常で、少女は異常な心を持って生きていた。

気が狂っているからこそ、しかし狂わない何かがあるからこそ少女は現実にしがみつき、そのために男の存在が必要だったというだけのこと。


「なら僕は君の為に何が出来る・・・?」


悲痛に表情を歪め苦しみの中から吐き出した言葉に少女は失笑して答えた。


「何もしないで」



少女はまるで幻であったかのように男の前から消えてなくなった。

願いすぎ、求めすぎれば消えてしまう・・・・触れる事の出来ない幻のように。





「最初から僕に彼女の願いを叶えてあげることは出来なかった・・・そう納得するのにも時間がかかったよ」


「・・・・・・・・・・」


「けれど、何か・・・・何か彼女の力になりたかった。僕の気持ちはいつもその一点だった」





その数年後。二度目の再会の時、シンイチは驚きを隠せなかった。

ヒイラギは女の子を連れていて、少女はヒイラギに瓜二つであり、無垢な笑顔で男を見上げていたから。


「その時はまだヒイラギもちゃんと会話が成立する状態だった。その子が僕の娘かもしれない、ってことを教えてくれるくらいにはね。でもそれが事実なのかどうかはわからなかったし、それを知る術は僕にはなかった」


大学を卒業して医師への道を歩む途中、偶然にも街角で再会した二人と一人。

しかしヒイラギは男を拒絶した。力になりたいという男の願いは叶わなかった。


「どうして彼女が僕を拒絶したのかはわからなかった。でも僕はそれを見過ごすことが出来なかった。彼女は自分の娘であるレンをしきりに傷つけていたからね」


レンの怪我を手当てしなければならないという立場での皮肉な再会。目に見えてヒイラギはその時からおかしくなっていった。

そんな狂った母親をレンは愛していた。それ以外の日常を少女は知らなかった。外出する時は常に母親と一緒であり、そして少女は学校に通っていなかったから。


「僕はこのままじゃいけないと思ってレンに勉強を教えたよ。レンはやっぱり頭がよくてね。ひらがなカタカナくらいはすぐに覚えてくれたけど・・・父親面されるのが嫌だったのかもしれない・・・ヒイラギは僕のことがえらくお気に召さないようだった。そうして彼女に罵声を浴びせられているうちに、レンも僕の傍を離れてしまってね。一時期は先生とまで呼んでくれたんだけど・・・いやはや、残念だ」


それからも男は頻繁にヒイラギを尋ね、生活を保護しようとしたがそれは受け入れられなかった。いつしかレンもまた男を嫌い、拒絶するようになった。

だから間を置いて、少し時間を空けてからにしよう。そう決めてから数年の月日が流れた。

それから男が知ったのはヒイラギの死だった。レンが取り残され一人になっているという事実だった。


「だから僕は今更都合が良いと、何も出来なかった癖に都合がいいと判っていても、レンに何かしてやりたくて堪らなかったんだ」


君のお姉さんにそうしたかったようにね、と。

男は苦笑した。


「しかしやはり救えるのは僕ではないのだろうね。どんなに願っても叶わない願い・・・それは僕にとってまさにそれだ。愛する人たちを守れないこと・・・僕が一生背負っていく後悔。君はそれをあっさりと叶えてしまう。だから正直羨ましい。でもね、それはきっと素晴らしい奇跡への欠片だ」


でもきっと納得するには長い長い時間がかかるだろう。


「だから僕はレンを諦められない・・・レンの傍に居て守ってやりたい。それは君になんら劣らない感情だと自負している。だから僕は君を尊敬するよ」





レンに心底嫌われていて、顔を見るだけで逃げられてしまう彼は俺にそう笑いかけた。

長い長い間、俺たちは車に揺られていた。彼の所有する黒いオープンカーに。

再びアパートを訪れた彼の車に俺は乗り込んだ。レンをツバキに預けて。

二人で冬の町を眺めながら俺は彼の話にただ頷いていた。それは俺の知らない姉貴の記憶だった。

聞いている間はずっと様々な感情が全身を駆け巡っていてなんて声をかけたらいいのかもわからなかった。けれど全てが終わった今、確かに感じるものがある。

俺もこの人も、願った事は同じだったんだと。彼は彼なりにレンのことを守りたいと願っているのだと。

冬にしては温かい日差しが差し込んでいる。山間の道端に停車した彼は煙草をふかして空を見上げた。

俺も釣られて空を見上げる。何も考えられない。どうすればいいのかわからないけれど。


「君がレンにとって救いになるのなら、僕はレンのことを諦める」


「・・・・・・・・・」


「でもレンは心にも身体にも強い傷を負っている。彼女を構成してきた時間の全てが彼女をおかしくしている。ちゃんとした生活を送らせる事が出来るようになるには長い長い時間とたくさんのお金が必要になる。そうしなければ彼女はこの先一人で生きていく事は出来ない。だから僕はどんなに嫌われていても彼女の傷を癒したい。彼女が一人でも生きていけるようにと、ヒイラギに出来なかった事をしてやりたい・・・・人はどうしたって、一人で生きなくちゃいけない生き物だからね」


「俺は消えるべきなんでしょうか」


「・・・・かも、しれないね。君に対するレンの依存具合はもう正気の沙汰じゃない。君を失えば彼女は正気で居られないかもしれない。けれどねサクラ君、君には君の人生がある。君まで全てを犠牲にしてまでお母さんの残した呪縛に従うというのはどうなのだろうか、とも思う」


紫煙を吐き出して里見は語る。ゆっくりと、まるで自分に言い聞かせるかのように。


「君にレンを生活させろ、というのは少々酷な話だろう?君にだってこれから先様々な出来事が待っているはずだ。そうした全てをかなぐり捨ててまでレンと一緒に生きる覚悟がないのなら、君に出来るのは所詮そこまでだ」


反論できなかった。その通りだったから。

何も考えられない。ただ長い間夢を見ていたかのように、ぼんやりとした頭で空を見上げていた。

果たして俺にそこまでしてレンと共に居る覚悟があるのだろうか?いや、それ以前に俺はレンの傍に居ていいのだろうか?

今のレンは俺の事を好いてくれている。しかしそれは姉貴の教育・・・いや、調教があったからだ。

強制的に刷り込まれた俺への愛情に従い、それを失う事を恐れているだけに過ぎない。なぜならそれがレンの今までの人生の全てであり、それを失くしたら彼女は本当に迷子になってしまうから。

だから愛して欲しいと、母親からも満足に得られなかったそれを必死で欲しているだけの哀れな子供だ。

それを、俺が愛した人が傷つけて、愛した人にそっくりなそれを、俺が手元においておく事が許されるのだろうか?

レンの笑顔一つだって、それは姉貴が彼女を操っていた証にすぎない。俺に向けてくれる優しさや悲痛なまでの叫び一つ一つが、彼女のものではなく姉貴のものだった。

そうなるように仕組んだのだとしたら、姉貴は俺に何を求めていたのか。レンを自分の代わりに愛して欲しいとでも願っていたのだろうか?それともこうしてまた同じ選択を俺に求め、俺を苦しめて復讐でもしようと考えたのだろうか。

その願いは、叶わないはずだった願いは、自分の子供の人生を潰してまで叶えたいものだったのか?

どうレンに接したらいいのか、これから自分がどうするべきなのかもわからない俺は、彼女と共に生きる資格などないのかもしれない。

思い出したくない様々な記憶や自分自身をこれから一生縛り付けていくであろうトラウマたちが俺の思考を鈍らせてレンの傍から逃げ出してしまえと何度も繰り返し囁いていた。

そう、今更すぎる。今更なのは里見だけではない、俺だってそうだ。ずっと姉貴の事をほったらかしにした。向き合うのが怖くて仕方が無かったから。愛していることを認めてしまいたくなかったから。

その結果レンという子供が生み出されたのだとしたら、その責任は俺にもある。今更それを救いたいだの守りたいだの都合の良い罪の償いに過ぎない。

でもその気持ちは本物で、じゃあどうしろっていうのか、たかだか十九歳のガキにはわからなくて。

頭を抱える。ずっと忘れていた昔の癖を思い出すように。目を伏せれば空は視界から消え去り、手の届かないどこか遠くへ消え去ってしまったような錯覚を覚える。


「全ては俺が原因なんです・・・・」


搾り出す言葉。里見は黙って聞いていてくれた。


「全部俺が悪かった・・・・その俺に出来ることが・・・・何かを壊す事しか出来なかった俺に出来ることがまだあるんでしょうか」


「それは、君が決めることだよ」


顔を上げると男は苦笑しながら呟いた。


「もしもまだ君がその罪悪感の海の中から這い上がる気力と勇気があるのなら、よく考えるといい。君はまだ若く・・・未熟な故に様々な可能性を持つのだから」


「俺は・・・・・・・・・何かを壊す事しか出来なかった・・・壊されるのが怖かった臆病者です」


頭を抱える。ずっと忘れていた様々な感情を思い出すように。

恐れていたくなかった。苦しみたくなかった。忘れ去ってしまいたかった。

自らの罪も罰も全て。誰かを傷つけたという記憶さえも。

都合よく改竄して生きていたかった。そんな臆病者でどうしようもない俺を、レンの澄んだ瞳が見つめてくれた。

小さな手が、無邪気な笑顔が、俺を救ってくれた。


「なのに俺は・・・俺はあの子に何をしてやれるのか・・・そんな事すらわからない・・・っ」


レン。

俺たちは何度も同じ関係を繰り返す。姉貴と俺。俺とレン。そして彼もまたその輪の中の一人だった。

何かを求め、しかしそれが手に入らず、それを認める事も出来ず、逃げに逃げ自らの罪と業を深め、そうして生み出されてしまったのがレン。


「レンを守りたいという気持ちは俺の正直な気持ちなんでしょうか・・・・?ただあの日の姉貴にしてしまった事を償いたいだけなんでしょうか・・・?俺は、レンを利用しているだけなんでしょうか・・・?」


俺の問いかけに彼はどんな顔をしていただろう。俺は俯いて震えていたからわからない。

ただ彼は俺の肩を軽く叩いて力強い言葉で言った。


「そんなことはね、サクラ君・・・・誰にだってわからないものだよ」


あの日の姉貴のように。


「人とは都合よく生きるものだ。だからその本当の気持ちなんてわからないものだ」


寂しげに、言う。


「世界は少しくらい狂っている方が・・・・丁度良いのかもしれないな」





空を飛行機が飛んでいく。

轟音と共に飛んでいく。

俺はそれを見上げながら泣いていた。手にした書類の束をきつく握り締めて。

どうしてこんなことになってしまったのだろう?もしも誰かを責められるのであれば責めたい。

少しだけでも良い、この現実を忘れさせて欲しい。この苦しみから開放してほしい。

でもそれは出来ない。自分自身で全てをきちんと決めない限り、後悔し続けるのは自分なのだから。


「・・・・・・・・・・・・・・・里見さん。お願いがあります」


「・・・・・・・・」






「レンのこと・・・・お願いします」







風が吹いた。


止まっていた全てを押し動かすように。


自分の中にあった何かが終わってしまった。けれど俺は全てから逃げることをしない。

もう一度語ろう。レンと。そうしてそれで、そうすることでレンを少しでも幸せに出来るのならば・・・。


俺は、自分の人生なんて投げ捨てても構わない。


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