同窓会Ⅰ
今日は朝から曇っていた。
あーあ……こんな日に限ってこんな天気じゃやる気も起きないじゃんか。
ゆっくりしてーなー。なんて思ってながら、既に自宅のマンションの一室に置いてあるソファーで寝転がっていた。
現在、ゴールデンウィークに入って最後の一日となっている。明日から会社に行かなければいけないと考えると、自然に身体がダルくなるもんだ。そうだ。そうなんだよ。これは自分の意思じゃなくて身体が勝手に……
「はあ……」
なに言い訳してんだろーな。僕。
今日は同窓会が開かれる。
遠くだったら間違えなく車で行くのに、今回はそんなもの使って行く距離じゃなく、ニ、三分くらい歩いていくと着く居酒屋だ。
あーあ。酒、苦手なんだよなー……ついでに煙草も。アルコールとか弱いんだよ。二日酔いも結構辛いし……。
よって、行きたくない!! …………んだけど、強制なんだよなぁ。どうしても他の用事がある場合だけ理由を書いてメールを送らなくてはいけない。らしい。
適当に欠席のメールを送ればいいものの、用事を考えるのがメンドくさい
誰だよ。こんな企画勝手に決めたやつは。軽く殺気を抱きながら時計を見る。
……三時。あと三時間後かー
部屋も片付いているしなー。一人暮らしで、まだ結婚すらしていない二十三歳の僕の部屋は、必要最低限の家具が少し置いてあるだけだからアパートでも良かったか。実際、リビング、キッチン、トイレやお風呂や洗面所ぐらいしか使っていない。あとは、書斎があるくらいで何もないただの空間が二つある。
暇だなー
「本でも、読むかー」
最近大ヒットしていた映画の書籍化されたやつがあったはずだ。 たしかすごい純粋なラブストーリーだったような……
母が行きたいと行ってたので付き添いとして見にいって、そのお詫びとして本が送られてきたんだっけ?
まあ、そんなことはどうでもいい。 時間つぶしにもってこいなアイテムを取りに行くために、ソファーから立ち上がった。
廊下に出てすぐのところにある左の鍵付きの部屋がそうだ。 なんたって三度の飯より本が好きな僕だ。 盗まれないように鍵くらいつけておくに決まっている。 履いている紺色のジーパンのポケットから、二度と同じものは作れないんじゃないかというほど複雑な形をした銅色の鍵を出す。




