花映塚~Prologue~
──幻想郷が、蘇生した。
──色鮮やかな花達と、それに浮かれる妖精や人間達。
──その花に込められたモノに気づく者は、はたして何人いるのだろう?
夏にあった永夜異変が終わり、秋と冬を越えて、幻想郷は春を迎えようとしていた。
積もった雪は温かくなってきた気温のおかげで徐々に溶け始め、朝晩こそ冷えるものの、昼間はそこまで厚着をせずともマシになってきた。
そんな中、幻想郷では少しずつある異変が進行していた。
そして、ついに博麗の巫女である博麗霊夢は異変に気がついた。
桜、向日葵、野菊、桔梗……。
まだ春を迎えたばかりだというのに、幻想郷にはあらゆる季節の花が咲き乱れていたのだ。
妖精や里の人間達は、思わぬ自然の贈り物だと、その光景に浮かれていた。
だが、明らかに異常な光景に霊夢は慌てて異変解決の為に準備を始めた。
「こんなに判りやすい異変なら、早く解決しないといけないわね」
霊夢は札を袖の中に仕込むと、縁側で桜を見ていた桜花のもとへと急ぎ足で駆け付けた。桜花は桜を見ながら視線だけを霊夢へと向ける。
「あら、霊夢。そんなに慌ててどうしたの?」
「どうしたも何も、おかしいでしょ、この花の咲き方。これは異変よ!!」
「そぅ、なら解決に行くといいわ。私は今回はついて行かないから、頑張ってね」
「え?……あ、うん。わかったわ」
霊夢は桜花の普段と変わらぬのんびりとした態度を疑問に思うが、桜花にも何か理由があるのだろうと思い、深く追求しないまま神社を飛び出していった。
「自然の力には勝てない。所詮、人間も妖怪も自然の一部にすぎないのだから……」
桜花は縁側から立ち上がると、桜が舞う空へと視線を向ける。
そんな彼女の隣にいつの間にか彩花が現れた。
「行きましょう、懐かしい顔に会いに……ね」
冬を越え、蘇生した幻想郷の空へと、桜花と彩花は舞い上がった。
◇◇◇◇◇◇
東方花映塚~Fantasmagoria of Flower view~
『キャラクター選択』
・楽園の素敵な神様
「鈴音桜花」
『基本性能』
「移動速度」
★★★
「チャージ速度」
★★★★
「低速移動速度」
★★
「吸霊有効範囲」
・円形(特大)
「特技」
・霊に触れてもダメージにならず、逆に撃破する。
「チャージショット」
・彩花を召喚して一定時間同時に攻撃する。
「EX攻撃」
・桜花専用アミュレット
『備考』
異変の解決には向かわず、何者かに会う為に神社を出発した。
この異変が自然に発生し、時間経過で勝手に解決すると知っているので特に焦る事もなく、ついでに楽しんでいたりする。
少女祈祷中……
珍しくイラストを描いてみました。しかも編集していない原画を載せたのは久しぶりですね( ̄∀ ̄)