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東方~青狼伝~  作者: 白夜
オリジナル異変
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幻想郷縁起2

 この度は、幻想郷の古参メンバーの内の二人について記そうと思う。

 どちらも幻想郷のパワーバランスを保っている者達の一人なので、是非、私の書いたこの幻想郷縁起を役立てて欲しい。


  ~稗田阿求~



 


『小さな天狗の長』


「射命丸 真矢(Maya Syameimaru)」


挿絵(By みてみん)


能力

・眠りを操る程度の能力


危険度

・高

人間友好度

・普通

主な活動場所

・妖怪の山


◇◇◇


 射命丸真矢は天狗の頂点である『天魔』である。


 彼女自身は鴉天狗であり、射命丸文の祖母にあたる。

 見た目は着物を着た十代前半の小柄な少女の姿をしているが、これは本当の姿ではない。彼女は天狗の中では最高齢であり、老化による身体能力の低下を妖力で補っているため、少女のような外見になっているだけである。

 しかし、それとは反対に年齢と共に成長した巨大な翼を持っている。広げた大きさは四メートル以上であり、彼女が何千年と生きた証でもある。


 彼女は幻想郷が完成した後、仲間の天狗を連れて妖怪の山に移り住んで来た。

 当時の妖怪の山には鬼が住んでいて、長い交渉の末、八雲紫の提案により、鬼は地底に潜り、天狗に山を明け渡したという。



『彼女の友人関係』


 彼女は幻想郷の創立者、八雲紫と鈴音桜花とは友人関係にある。


 彼女がまだ若い頃、強い妖怪の詳細を記した書物を作るのが趣味であったらしく、二人とはその取材で出会ったらしい。

 一時期、妖怪の山に住み着いていたが、当時の妖怪達とはあまり友好な関係を築けていなかったようで、よく二人の世話になっていたという。

 彼女が腰に着けている腰布は鈴音桜花が友好の証に作ったもので、妖怪の山の滝と、秋にそこを流れていく紅葉の様子を表しているらしい。



『能力』


 彼女は「眠りを操る程度の能力」を持つ。

 この能力は対象を眠らせたり、逆に眠りから覚ましたりできる能力である。

 他にも、普段は眠っている潜在能力を覚醒させたりすることもできる。逆に相手の能力を一時的に封印したりもできるため、応用性が高い。


 また、彼女は天狗であるため「風」を操る力もある。これは天狗なら殆どの者が持っている力であり、珍しいものではない。

 しかし、彼女は長年の経験から風を使う力は一流であり、孫にあたる射命丸文にもその才能は受け継がれている。



『この妖怪に関する逸話』


・幻想郷大戦


 彼女はこの戦いに参戦していたメンバーの一人である。

 当時は天魔に就任したばかりで忙しい時期だったのだが、親友達と幻想郷を守る為に護衛もつけずに単身で戦場に駆け付けたという。



『目撃情報例』


・仕事熱心で真面目なので自慢の長ですね。(部下の天狗)


 彼女は真面目な性格で、仕事はしっかりやるタイプらしく、人気は高いようだ。



・放浪癖があるのがたまに傷でしょうか。(秘書の天狗)


 彼女はよく博麗神社に遊びに行くらしい。しかし、仕事はしっかり終わらせているため誰も文句を言えないでいるとか。



・いつか御祖母様以上の風使いになりたいですね。(射命丸文)


 彼女の孫ならばきっと実現可能であると思う。私も応援するので是非頑張ってほしい。


◇◇◇


 彼女は手を出さなければ何もしてこないので、見かけたら気軽に話しかけてみるといい。私達が知らない昔からの知恵等を教えてくれる事がある。

 妖怪の山に入りたい時は彼女の部下に頼めば護衛をつけてくれる程の待遇はしてくれる。しかし、不法侵入者には厳しいので、無断で山に入るのはやめておいた方がいい。閻魔にも負けないくらいの長い説教が待っているに違いない。




◇◇◇◇◇



『桜色の神女』


「博麗リン(Rin Hakurei)」


挿絵(By みてみん)


能力

・言霊を操る程度の能力


危険度

・高

人間友好度

・極高

主な活動場所

・四季の花畑


◇◇◇


 博麗神社には二柱の神がいる。

 一柱は鈴音桜花。そして、もう一柱が彼女、博麗リンである。


 彼女は大昔に亡くなった人間の少女である。その時に桜花が妖力が篭った髪飾りを着けて埋葬した。その後、長い時間をかけて彼女の霊力と髪飾りの妖力が融合し、不完全な霊体となって成仏せずにこの世に留まり続けたのである。

 やがて、彼女の力によってなのか周囲には全ての四季の花が咲き乱れ、魔避けや怪我の治療に使う薬草を求めて多くの人間が訪れるようになる。

 そして、四季の花畑と名付けられたその場所で彼女は長い時間をかけて上位の霊へと進化していったのであった。


 それから数千年後、彼女はその周囲の民達から守り神として崇められるようになる。花畑には社が建てられ、一番高い丘の上には神社が建てられた。これが博麗神社である。

 彼女は姉と慕う鈴音桜花も一緒に奉るように指示を出すと、花畑にある自らの墓石と社を拠点とし、神社は鈴音桜花の拠点とした。これにより、博麗神社には二柱の神が存在する事になったのである。



『鈴音桜花との関係』


 彼女は鈴音桜花の事を「お姉ちゃん」と言い、慕っている。

 生前の彼女は鈴音桜花と大の仲良しで、よく一緒に遊んでいたのだという。

 彼女が死んだ時、桜花は彼女の死を悲しみ、妖怪でありながら彼女の為に涙を流したという。

 その後、桜花は彼女を埋葬する時に絆の証として髪飾りを彼女の死体に着けてあげた。それが彼女の新たな人生の幕開けになるなど、夢にも思わなかったに違いない。

 彼女が桜花を姉と呼ぶのは、妖怪と人間の壁を越えた確かな絆の証であり、幻想郷の礎でもあるのかもしれない。



『博麗の巫女との関係』


 彼女は滅多に人前に姿を表さない。しかし、彼女と度々顔を合わせるのが鈴音桜花と博麗の巫女である。

 彼女は代々、博麗の巫女の修行等の指南役を勤めている。新しい代に変わる度に必ず一度は模擬戦を行うのが習わしであり、その時に今後の修行内容を考えるのだという。



『彼女と幻想郷』


 リンは『言霊を操る程度の能力』を持っている。

 言葉には力があり、言葉通りの効果を生み出す力があると言われている。

 彼女はこの力を使い、幻想郷中の会話を聞く事ができる。どんな秘密でも声に出してしまえば言霊として彼女のもとへと届くのである。

 そして、何か悪巧みを企んでいる者がいたら桜花に知らせ、すぐに博麗の巫女が駆け付けるという仕組みなのだ。

 声に出さずにすれば良いのだが、そのような面倒な事をするような人物は幻想郷といえどもスキマ妖怪くらいのものだろう。

 更に言うならば、彼女は魔法使いにとっては天敵である。魔法を使うにも強大な魔法ほど詠唱が必要であり、それらは言霊として正確にリンへと伝わってしまう。要するに何が起きるのかあらかじめ解ってしまうのである。

 彼女とまともな勝負をしたければ一切喋らない覚悟が必要となるだろう。



『歴代巫女の総纏め』


 彼女は生前の幼い姿のまま、その時の博麗の巫女と似た服装をして無邪気な笑顔を見せるが、神としての仕事をする場合は表情ががらりと変わる。

 幼い見た目からは表現できないような圧力と、厳格な言葉遣いは、とても普段の彼女とは思えない程の違和感を生み出す。

 彼女が仕事をする時は必ず歴代の博麗の巫女の魂が数名現れる。歴代の巫女達は死んだ後も彼女を敬い、力を貸してくれているのだという。リンによれば強制ではなく、彼女達が望んで手伝ってくれているらしい。これも一種のカリスマと言えるだろう。



『目撃情報例』


・あの子、意外と寂しがり屋さんだから友達になってあげてほしいわ。(鈴音桜花)


 私は一応面識はあるし、友達であると思っている…。こんなに体が弱くなければ遊びに行くのだけれどね。



・あそこの花畑は一息入れるのに丁度いいのよ。リンとお喋りするのも楽しいわ。(風見幽香)


 花を大切にする者同士、気が合うのだろう。よく見るとこの二人は顔つきが似ているので姉妹に見えなくもない。



・もう少し修行を楽にできないかしら?(博麗霊夢)


 …自業自得でしょうに。




◇◇◇◇◇



 イラストに少々力を入れてみました。どうでしょうか?


 よかったら感想をくださいね!!



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