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東方~青狼伝~  作者: 白夜
妖々夢編
52/112

幻想郷縁起


 様々な妖怪や人間を纏めてきた幻想郷縁起だが、まだまだ幻想郷には出会った事もない人物が大勢いる。

 今回は千年以上も行方不明だった博麗神社の神様とその姉について記そうと思う。

 この二人は幻想郷の誕生や大きな戦いに関わっている者達である。彼女達と友好な関係を築く為にも、この書物を役立ててほしい。


    ~稗田阿求~



 

『幻想の守り神』


【鈴音桜花(suzune ouka)】


挿絵(By みてみん)



・能力 あらゆるものを拒絶する程度の能力

・危険度 極高

・人間友高度 極高

・主な活動場所 博麗神社


◇◇◇


 幻想郷の最も重要な場所である博麗神社に住む神が彼女、鈴音桜花である。

 彼女は、小さいながらも、幻想郷の土台となる『人間と妖怪が共に暮らす理想郷』を作りあげた妖怪である。その光景を見た八雲紫が彼女と協力し、現在の幻想郷を作ったという。


【神になった妖獣】


 桜花の種族は狼の妖獣である。長い青髪をポニーテールに纏めており、青い服を着ている。頭には獣耳があり九本の尻尾を持つ。普段は力を抑えているので一本か、もしくは全て隠している。


 九本の尻尾を持つ妖獣は大妖怪と言える力を持つが、彼女の場合は大妖怪どころの力ではない。


 噂によると、彼女は八雲紫よりも長生きな妖獣で、境界を操る彼女でさえ勝てない程の力を持っているという。

 さらに、桜花は昔から幻想郷の住人達に拝まれ、信仰を集めて神となった。

 彼女は妖怪の部類に入るが、自ら進んで人間を襲った事はないらしい。彼女は人間が好きで、人間に手を出す妖怪達には容赦しない。その性格からか、人里ではかなり高印象である。


【行方不明だった神】


 彼女が最後に目撃されたのは今から千年以上も昔である。それ以来、何故か姿を現さずに行方不明となっていた。

 本人に聞いても「寝ていた」としか答えない。もしかしたら本当に千年間寝ていたのかもしれない。

 ぼんやりとだが、千年前、私が阿一だったころに彼女と出会った記憶があるし、それらしい記録も残っているので、幻想郷にいた事は確かである。



【この妖怪に纏わる逸話】


・幻想郷大戦


 千年以上前に大きな戦いがあった。何者かが幻想郷を破壊しようと企み、それを実力のある者達が首謀者を倒して事なきを得た、という話である。

 この戦いでの実力者達とは八雲紫、西行寺幽々子と当時の庭師の魂魄妖忌、天魔、当時の博麗の巫女、そして大妖精とチルノである。

 この時、何故か彼女は戦闘に参加していなかったらしい。詳しい事情は解っていないが、彼女が千年以上も行方をくらましていた事に何か関係があるのかもしれない。



【能力】


 彼女の『あらゆるものを拒絶する程度の能力』は大変強力な力を持つ。

 彼女が自分に触れる事を拒絶してしまえば、誰も彼女に触れる事ができなくなる。さらに、彼女が物の“存在”を拒絶した場合、その物は跡形も無く消滅する。

 彼女にできない事は殆どない。よって、彼女との弾幕ごっこ以外の戦闘は大変危険である。




【対策】


 彼女は基本的には人間には無害である。

 彼女は幻想郷の全てを愛しており、よほどの事がないかぎり敵になる事はない。彼女を敵にまわす事はつまり、幻想郷を敵にまわす事と同じである。間違っても彼女と本気で戦おう等と考えてはいけない。


 もしも彼女が不機嫌だったら妖精のチルノを連れて来るといい。チルノは桜花の恋人なので、高い確率で彼女を止めることができる。






 

『陰から彩る少女』


【鈴音彩花(Suzune Saika)】


挿絵(By みてみん)


能力・あらゆるものを拒絶する程度の能力

 ・分離と結合する程度の能力


危険度・極高

人間友好度・極高

主な活動場所・博麗神社


◇◇◇


 何でもありの幻想郷だが、その中でも最も不思議なものに部類されるのが彼女、鈴音彩花である。


 名前から解るかもしれないが、彼女は鈴音桜花の姉である。

 姉と言っても本当に姉妹ではなく、むしろ同一人物だと言ってもいい。

 本人達によると、「桜花の中にある人間らしい部分が形になった存在」らしい。

 見た目は鈴音桜花から獣耳と尻尾を取って服と髪を黒くすればいい。顔つきはうりふたつだが、彩花は感情の起伏が乏しく、無表情が多いのでクールな印象を受ける。

 ちなみに、“一応”人間である。



【日常】


 彼女は、基本的には桜花と同化していて姿を見せない事が多い。しかし、たまに博麗神社で博麗の巫女とお茶を飲んでいる場面が目撃されている。

 また、どうやら化猫の橙にとても懐かれているらしく、時々神社の境内で遊んでいる姿を見る事ができる。



【能力】


 彼女は能力を二つ持っているという珍しい人物である。

 「あらゆるものを拒絶する程度の能力」は鈴音桜花と同じなので省略する。

 もう一つの「分離と結合する程度の能力」は、文字通り一つのものを二つに分けたり、二つのものを一つにできる能力である。彼女自身もこの能力を使い、鈴音桜花から分離したり同化したりして行動している。



【彼女に関する逸話】


・幻想郷大戦


 一応人間扱いになっているが、元は鈴音桜花と同一人物であるので、それなりに長生きをしている。

 千年以上昔にあったこの戦いにも彼女は関わっているらしい。

 しかし、本人に聞いても他の関係者に聞いても曖昧な返事しか返ってこない。



【目撃情報例】


・神社で博麗の巫女とお茶ばかり飲んでいる。余程暇なのだろうか? (人里の男性)


 彼女は基本的には物静かな性格をしているので、静かにお茶を飲むのが好きなのだろう。



・たまたま出会ったので話し掛けたら、顔を背けて返事だけをしてすぐに走り去って行った。 (人里の女性)


 彼女は他人との会話が苦手なので、恐らく照れ隠しだと思われる。



・無口だけどいつも一緒に遊んでくれるよ! (化け猫の少女)


 彼女は無口だが面倒見が良く、優しい性格をしている。特に子供の世話が好きだとか…。



【対策】


 彼女も鈴音桜花と同じく、こちらから手を出さない限り何もしないし、寧ろ友好的な態度で接してくる。

 少々感情表現に乏しいが、本人も改善しようとしているらしいので応援してあげると喜ばしい。

 彼女は滅多に怒らないが、いざその怒りが爆発すれば幻想郷の崩壊に繋がりかねないので間違っても怒らせないようにしたい。




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