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東方~青狼伝~  作者: 白夜
原作前編
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◆自分の力

 今回は主人公の能力の確認です。彼女の名前は次の話で出したいと思います。


 池の淵に腰を降ろしてから気持ちの整理をしていた私は落ち着いてきたのでとりあえず立ち上がる。

 髪飾りについた鈴がリンと鳴るのを聞きながらとりあえずいろいろと確認することにした。


 まずは自分のことについて。尻尾や耳があるということは何か動物の妖怪である可能性が高い。


 動物の姿になれるかもしれないのでイメージしたり力を入れてみたりといろいろ試してみる。すると一瞬光ったかと思うといきなり視線が低くなった。


 池を覗き込むと青い毛の色をして髪飾りを付けた狼がうつった。


「おお…カッコイイじゃない…」


 髪飾りのせいで若干可愛く見えてしまうがそこは仕方がない。


 そういえばこの髪飾りは何なのか…。何故かポケットの中に入っていたから私に関係あるのかもしれないが思いだそうとしても覚えがない。まぁ、たいした理由ではないのだろうから気にしないでおこう。


 次に能力についてだが、この『ありとあらゆるものを拒絶する程度の能力』は使い方しだいではチートに近い。


 試しに『私は空を飛べない』という事実を“拒絶”してみる。するとあっさりと私は空を飛べるようになった。


 他にも『私は妖力に限界がある』という事実を“拒絶”すれば全く妖力を消費しなくなった。


 妖怪は年月を重ねるごとに妖力が増えていくが、私は増えるだけ増えて使っても減らないという反則的な体になったわけだ。


 ただし、この能力にもできないことがある。それは『命』に関わることだけは“拒絶”できないのだ。


 例えば『相手の存在』を“拒絶”したり『目の前の人物は生きている』という事実を“拒絶”することはできない。つまりこの能力で人を殺すことはできないのだ。反対に死んだ生物を生き返らせることもできない。


 それとは別に『私はいつか死ぬ』という事実を“拒絶”して死なない体にしようとしたら怪我の治りが早くなり不老不死になる。これは大丈夫だ。延命はOKなのか?と疑問に思うができてしまうのだから仕方ない。


 ちなみに命に関わる能力の実験はそこら辺にいた虫でしたので人に効くのかまだ確証は持てない。私以外に妖怪も人間もいないのだから仕方がない。


 おそらくだが私はとんでもなく大昔にきたのではないだろうか?まだ虫以外の生き物がいないようだから間違いないだろう。


 私はとりあえず人類が生まれるまで能力の鍛練をしながら生活する事にした。一人は寂しいがここは我慢だ。


 人類や妖怪が生まれたらきっと毎日が楽しくなるだろうから…


 私はそう心のなかで思いながら池の淵に座り込むとアクビをしてそのまま眠った。


 明日はどんなことを試そうかな、とワクワクしながら。



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