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消えた歌、響く声  作者: セバスチャン
闇に溶けた名、光に宿る声
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新しい声

半年後の夜、小さな部屋にスマートフォンがセットされた。画面には、「ミィコ」と名乗る少女のプロフィール。


シンプルな服、控えめな笑顔。彼女は深呼吸し、配信の「開始」ボタンを押した。


「やっほー、みんな!ミィコだよ。初めての配信、ドキドキしてるけど…歌ってみるね!」


声は少し震えていた。視聴者はまだ数人。コメント欄は静か。ミィコはギターを手に、目を閉じた。


過去の傷、届かなかった夢。それでも、歌いたいという衝動が、彼女を突き動かした。選んだのは、誰もが知るカバー曲。


弦を爪弾き、温かい声が部屋に響く。画面にコメントがちらほら現れた。


「いい声!」

「ミィコ、応援するよ!」


その言葉に、ミィコの唇が緩んだ。彼女は小さく笑い、言った。


「ありがとう…。私、歌うのが大好きだから。みんなと、もっと一緒にいたいな」


配信が終わり、ミィコは画面を閉じた。窓の外には、星が瞬く海。彼女はギターを抱き、静かに呟いた。


「ここから、始めよう」

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