表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
消えた歌、響く声  作者: セバスチャン
闇に溶けた名、光に宿る声
2/68

輝きの代償

リナ、17歳。

ガールズバンド「StellarVox」のボーカルは、彼女の力強い歌声でインディーズシーンを沸かせていた。


小柄な身体から放たれる声は、ライブハウスの空気を震わせ、観客の心を鷲づかみにした。


彼女が作詞作曲した曲は、青春の痛みと希望を鮮やかに描き、ファンを熱狂させた。


事務所の社長・高木は、リナを「金のなる木」と呼び、メジャーデビューを餌に彼女を酷使した。


だが、輝きの裏には重い代償があった。バンドメンバーの彩花と美咲は、リナの存在感を疎ましく思っていた。


彩花はギタリストで、派手なパフォーマンスで注目を集めたが、リナの歌声が話題をさらうたびに苛立ちを隠さなかった。


美咲はベーシストで、静かな性格だが、彩花の不満に同調し、リナを冷たく突き放した。


「リナ、今日の路上ライブの準備、頼んだよ。雨でもちゃんとやってね」


彩花の軽い口調に、リナは黙って頷いた。冷たい雨の中、機材を運び、マイクを調整するのはいつも彼女の役目だった。


ライブ後、ファンが「リナの歌、最高だった!」と駆け寄ってきても、彩花と美咲がその輪に割り込み、リナはただ立ち尽くした。


高木社長は、リナの疲弊を見ながら、「君が頑張ればデビューはすぐそこだ」と繰り返した。


彼の目は、まるでリナの声を金に換算するようだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ