表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君がわたしにくれたもの  作者: 雨世界
飛鳥 あすか ただ、まっすぐに生きる。
3/51

「……と、いうわけなんです、木野さん」

 明日香はそのことで木野さんに相談をした。木野さんには悪いと思ったけど、ほかに相談できるような人物が明日香には思いつかなかったのだ。

「まあ、話はわかったけどなんで俺なわけ?」と木野さんは言った。

 二人はバイト前に、お店の近くにある喫茶店で待ち合わせをしていた。誘ったのは明日香で、今日は相談料としてコーヒー代も明日香持ちだった。

「そういうのって、もっと相談する人、ほかにいるでしょ? とくに梢さんは友達も多いんだしさ」

 確かに最初は親友の茜に相談しようかとも思ったけど、できなかった。茜は梓と昔から仲がよかったからだ。

 他の友達にはこういった相談はあまりしたくはなかった。

「お願いします。木野さん以外に頼れる人がいないんですよ。相談に乗ってください」明日香は木野さんに頼み込む。

「そりゃ、梢さんの頼みだから聞いてあげたいけどさ、……この間のことを考えているんだとしたら、あれは例外だよ。俺は基本、他人に無関心だし、あれは、……朝陽と梢さんの話だったから、俺は俺らしくもなく、二人にちょっかいを出したんだよ」と木野さんは言った。

 そのことは確かに明日香もわかっていた。

 でも木野さんが恋愛経験豊富なこともまた、事実だった。

 そのことを木野さんに言うと、「恋愛経験が豊富だからって、恋愛が上手いわけじゃないし、相手を傷つけないで問題を解決できるわけじゃないよ」と木野さんは言った。

「なによりも問題は梢さんの気持ちでしょ? 梢さんはその梓ってやつと付き合う気はないの? そいつ、すごくかっこいいんでしょ?」と木野さんは言った。

「ないです。全然ありません」と明日香は即答する。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ