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君がわたしにくれたもの  作者: 雨世界
飛鳥 あすか ただ、まっすぐに生きる。
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 その日は朝陽もバイトのシフトに入っていた。

 三人は久しぶりに三人で仕事終わりにコーヒーを飲んで、会話をした。その場で、明日香はいつも通りの明日香として、朝陽もいつも通りの朝陽として振る舞うことができた。

 それがすっごく嬉しかった。

 なんだか春の初めごろに戻ったみたいだと明日香は思った。

 でも、もちろん本当になにもかもが元通りになったわけではない。

 人は成長する。時間は過去には進まない。昔と同じように振舞っていても昔通りではない。明日香は変わろうとしているし、朝陽は実際に変わった。木野さんだって、あんまり自分のことは話してくれないけれど、絶対にいろいろとあるのだろう。

 今、ここにいる木野さんは間違いなく木野さんだけど、あのころの明日香が知っている木野さんではないのだ。

 今ここにいる明日香や朝陽が、あのころの明日香や朝陽ではないように……。

 そんなことを考えると、なんだか明日香の胸は少しだけ苦しくなった。……大人になるって、こういうことなのかな?

 バイト帰りに綺麗に輝く月を見ながら、梢明日香はそんなことをふと、思った。

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